@SHOGames5
■エクストラ■
――結界の世界。異変が収束を見せ、元ある姿に戻りつつある里の一角に、とある三つの人影があった。異変解決に尽力した二人と、結界の魔法使いである。
レジーナ「……と言う訳で。何やらこの世界に迷い込んだ輩が居るそうなのよねえ」
アズール「ふーん……ていうかどうして、あれから直ぐに穴を塞がなかったんだ」
レジーナ「いやあ、そっちの方が面白くなるかなって思って」
アズール「ばかやろう」
マリー「……それで、その迷い込んだ人たちってのは何処に?放っておいたら、妖怪辺りに襲われてお陀仏しちゃうわよね」
レジーナ「今はまだ、森にある結界の境界付近に居るみたいね。まだハッキリとは分からないけれど、どうやら随分と実力のある連中みたいよ?」
マリー「ふーん。で、そんな事を私達に伝えたって事は」
レジーナ「二人には、その連中の調査に行ってちょうだい。必要に応じて、保護もしてもらえると助かるわ」
アズール「お前はほんと面倒事しか持ち寄らねえな」
レジーナ「アズールくんは反抗期なのねえ」
アズール「面倒事おばさん」
マリー「……ブフゥッ!」
レジーナ「……あーらぁー。そんなに死にたいなら早く言えば良いのにぃ」
アズール「冗談だ冗談……っておい、マジで攻撃してくんじゃねえ!」
マリー「ちょっ、痛っ、私は関係ないじゃない!……アズ、もう行くわよ!っていうか逃げるわよ!」
アズール「ああ……ったく、これだからアイツは面倒なんだ」
マリー「あんな事言ったらどうなるか分かってる癖に。今回はあんたも悪いわよ?」
アズール「いや短気すぎだろ、お前の親」
マリー「それはわかる」
アズール「はあ……まあ仕方ねえ。大人しく森に向かう事にするか」
マリー「そうね。どんな奴が迷い込んできたのか、純粋に気になるし」
こうして二人は、里を越え森の方角へと飛んで行く。
いつもの姿をした、日常の光景の中を。
stage_extra 繋がる二つの世界_神居の森
3~4ページ→アズール
5~6ページ→マリー
アズール「さて、森まで来たが……今の所人影は無いな」
アズール「最近は外の世界からも迷子の奴が来るらしいからな……管理をもっとしっかりして欲しいもんだ」
????「おっ、漸く人に会えた!」

????「この世界は人間も空を飛ぶんだな」
アズール「あ?見た事無い顔だな。もしかしてお前が、別世界からこの世界に迷い込んで来たって奴か?」
????「さあ、そりゃ知らないね。だがその内の一人である事にゃ間違い無いかもな」
????「俺は異時空界の妖だ。軟弱な人間とはちったぁ違うね」
限「お前は人間だろう?ほぉら、立場を弁えてひれ伏しやがれ」
アズール「勝手にこの世界に侵入しておいて何様なんだお前は」
限「ふん。そりゃあこっちの台詞だね。あんたのその姿を見て確信した」
限「前の異変を起こしたのにはお前等も関与してたんだな。そうと分かれば許しちゃおけないね」
アズール「はぁ、異変?何の話だ?」
アズール「お前の世界の事も、お前自身の事も、俺は何も知らない訳だが」
限「言い訳はもう良い。どうやらこの世界にはデザカは無いらしいが……ま、何とかなるだろ。おら、行くぞ!」
アズール「訳分からんが……だがまあ、そっちがそのつもりなら受けて立つぞ」
アズール「郷に入っては郷に従え、だ。この世界の人間は、触ると危険だぞ?」
(撃破後→次ページ)
森での一幕を終え、太陽はちょうど天の真上に昇る。
異時空界の迷い人――界無 限とアズールは、里の一角を練り歩いていた。
限「うおぉー、すっげえ!何もねぇな!」
アズール「褒めてんのかそれは」
限「いや悪い悪い、褒めてるさ。こんな里、俺の世界じゃ見た事無かったからよ」
アズール「まあ、こっちの世界でも結界の中くらいだもんな。……その辺で団子でも食うか?」
限「食う!」
アズール「元気なこった。…………だがまあ、ここの茶屋は止めとくか。ここはあんま美味くねぇんだ」
限「そうなのか?」
アズール「ああそうだだから振り返らずに真っ直ぐ進め、奴に見つかる前に……遅かったか」
レジーナ「ここのお団子は美味しいわよ?嘘はいけないわねー」
アズール「…………ほんとお前は、どこにでも現れるな」
レジーナ「良いじゃない別に。ほら、さっきの事はもう怒ってないからこっちに来なさい。そこの、ええと……異世界君も」
限「限だ。異世界君ってなんだその面白いあだ名は」
アズール「言っても無駄だ、こいつ頭おかしいから」
レジーナ「……お団子奢ってあげないわよ?」
アズール「いやあお前の聡明さにはほんと頭が上がらねぇよ」
レジーナ「まぁお手本のような棒読み。あなた感情をどこかに落としてきたの?探してきてあげようかしら?」
アズール「大きなお世話だボケ」
限「なんだ、その……お前等、仲良いんだな」
アズール「お前もう一度それ言ったら世界の狭間にぶん投げるからな」
限「そ、そんなにか!?」
レジーナ「いいのよ限くん、気にしないで。この子はこういう時期だから」
限「お、おう……」
アズール「いいか限。こいつの言う事の十二割は信用するな。ほら吹きだけだと思ったら痛い目見るぞ」
限「あ、ああ……?いやお前等ちょっと近……」
レジーナ「ねえ限くん?そういえば私、あなたが帰る為に必要な結界の出口を塞ぐ能力を持っているのだけど」
アズール「あっ汚ねえぞお前!能力を笠に着やがって」
レジーナ「あーらそういうあなたは何も能力持ってないのかしら?困るわねぇ、ただの人間ってやつは文句ばかりで」
アズール「言わせておけば……俺が本当にただの人間か、試してみるか?」
限「…………だああぁぁぁ!!何なんだお前等!喧嘩なら俺が帰った後でやりやがれ!」
昼下がりの里に、そんな叫びが響き渡る。
ある意味いつも通りで、何の変哲も無い日常が戻ってくる。
穏やかでちょっぴり騒がしい、ごく平和な日常だ。
……結局、なんやかんやで団子を逃してしまった異世界の住人を覗いては。
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エクストラ(アズールルート)読了お疲れ様!
異変の規模の割には、平和な結末なのでした。
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マリー「異世界から迷い込んだ住人、ねえ……」
マリー「そういえばカレン達も最初はそんな立ち位置だったっけ。今回はどんな奴が来たのかしら?」
????「おっ、空を飛ぶ人間!」

????「この世界は人間にも空を飛ぶ奴が居るのね。案外私の世界と近いのか?」
マリー「んん?見た事無い顔ね。あなたは?」
????「ああ、こりゃ失礼。私は異時空界からやって来た人間よ。この世界はなんて言うの?」
マリー「いじくう……?世界の名前、って言われてもねえ。強いて言うなら結界の世界、とかかしら?」
三時「へえ、結界?それは興味深いね。私は向こうでセカイワタリの研究をしているんだけど」
三時「この世界を調べ尽くしたら、面白い発見に繋がるかも……?う、うふふふ」
マリー「……あの、ちょっと?結界についてあまり変な事されると困るんだけど」
マリー「今更分かったわ。あなたが異世界からやって来た住人ってやつね?……見た所、危険は少ししか無さそうだけど」
三時「少しはあるんかい。私は無害よ~?」
マリー「目が怖いのよ。マッドサイエンティストというか……とりあえず一旦とっちめておいた方が良いかしらね」
三時「……あら、やる気?デザカは持ってるのかい?」
マリー「デザ……?何よそれ。戦うのには拳さえありゃ十分でしょ」
三時「怖い怖い。随分と血の気の多いお嬢ちゃんだ。……ああそうか、成程ね」
三時「私の方もも今更分かったわ。この世界の住人達を何処かで見た事があると思ったら……これはあれね、異変が起きた時の私達の姿だ」
三時「つまりこれは、あの異変の犯人がここにも居たという事。そうだろう?」
マリー「は?異変の犯人?急に何言ってるのよ?」
三時「ええい、問答無用!私達の世界を脅かす者は、たとえ誰であろうと成敗するよ!」
(撃破後→次ページ)
三時「へえー、こんな里があるのかこの世界には。面白いものねえ」
マリー「向こうには無いの?それなら、外の世界の建物見たら卒倒するかもね」
昼下がりの里に人影が二つ。
森での戦闘を終えた二人は、里を歩きながらぽつぽつと会話を続けた。
マリー「結界の綻びも早く直さないといけないから、あんまり長居はさせられないけど……なにかやりたい事とかある?」
三時「この世界の結界を壊してみたい」
マリー「却下」
三時「食い気味に行くねえ。それは流石に冗談だけどさ」
マリー「全く……別世界の人間ってのは変な奴ばっかりね」
三時「変な奴ばっかりって。私の他にも誰か居るわけ?」
マリー「ええ、まあ…………噂をすれば何とやら、ね」
二人の前に、ふと一つの人影が映り込む。
何やら大きな荷物を抱えて突っ立っていたのは、外の世界からやって来た住人の一人である藍瑠だった。
藍瑠「うん?マリーじゃないか。何だか最近はよく会うね」
マリー「そうねえ。あなたは買い出しか何かかしら?」
藍瑠「ああ。森に自生している食料だけじゃ限度があるからね。偶にこうして里まで来ているのさ。……ところで、隣の君は?」
三時「三時。在弥三時よ。ちょっくら異次元からやって来たの」
藍瑠「はて……?そういうキャラの子なのかい?」
マリー「半分くらいはそうかも」
三時「ちょっ、私を除け者にする事無いじゃないのよ。正真正銘、異世界の住人よ!」
藍瑠「……ああ、成程。結界の外からやって来た住人って事かい?」
マリー「飲み込みが早くて助かるわ。……それで、三時。こいつもあなたと同じように、外の世界からやって来た人間の一人よ。まあ、あなたとは世界が違うけれどね」
三時「へえ、道理で周りと恰好が違うわけだ。色んな人間が居て面白いなぁ」
藍瑠「君の恰好も確かに変わってるね。研究者か何かかい?」
三時「おっ分かっちゃう?まあ、研究者には欠かせないコレを持ってるものね!」
マリー「そういえばずっと気になってたけど。その缶は一体何なの?」
三時「これは神が人間に与えた最上の飲み物さ。これを飲めば一徹や二徹も何のその、ってね!」
マリー「へ、へえ。大丈夫なのそれ?」
藍瑠「……そうか、君の世界も大変だったんだな…………」
三時「ん?まあね……って何?どうしてそんな憐みの目で見てるの?」
藍瑠「君はまだ若い。長い研究者人生を棒に振るような無茶は……」
三時「お、おう……?」
マリー「……何か食い違いが起きてるわね」
三時「みたいね。……ま、これでも飲んで落ち着きなよ!」
藍瑠「……ああ。後でカレンにも渡しておくよ。僕らは二人とも、これには世話になったクチだからなぁ……」
三時「なら良かった。……この世界特産のエナドリでもあれば買い込んだんだけどなぁ」
マリー「まあ、それは諦めなさい。その代わり、この里には美味しいお茶屋さんがあるから……折角だし、皆でそこ行きましょ?」
三時「おっ、良いねえ!お茶も好きだよ、私は。カフェイン一杯摂れるし」
こうして、二つから三つに増えた人影は里のとある茶屋へと向かいだした。
異変の収束を知らせるかのような、至っていつも通りの平穏な日常であった。
――ちなみにその後、茶屋でばったり出くわした限、そしてその上空を暴れ回るアズールとレジーナによって彼女等の平穏はあっさりと破られたという事は補足しておこう。
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エクストラ(マリールート)読了お疲れ様!
世界にだって色々あるんです。……混ぜるな危険?
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