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過去回想と後日談

全体公開 1905文字
2020-05-15 09:41:34

おまけのお話です。

「こんなところにどうしたのかな?」

誰かが、居場所を失った私に声をかけた。

「君はどうしてここに居る?ま、私には関係ないんだけど」

どうやら、性別は無いらしい。青緑の髪、ラフな軽装、腕についたものは異空間に繋がっていると思われる。

しかしなぜこんな私に

「おーい、聞いているのかい?」

「あ、すまないぼうっとしていた」

「全く、初対面だというのにねぇ」



「ねぇ、どうしてここにいるんだい?」

「元いた世界に、居場所が無くなったのだ。」

「なんで?」

「私は止めを刺されて以来、人間共から亡き者として扱われた。ほぼ死滅寸前なのだよ」

「それは、辛かったねぇでも、私なら寄り添ってあげようか?」

「へ?」

「だから、私が、居場所を作るんだよ。さぁさぁ、こっちに来て!」

「は?お前はなにを考え

「あーっはっは!楽しい楽しい世界間スペースの旅さ!」

渡、と名乗った奴は私の手を引き、さまざまな場所へ、連れて行ってくれた。

思えばその頃、まだ妖怪達の居場所は作られていなかったし、シエラだって、治め人が変わった頃だった。あらゆる事が、現在とは違う。



「どう?少しはお暇をつぶせたかい?」

少しは、な。」

「まだ少しか〜じゃあ、もっと連れていかないとねぇ!それ、いくぞっ!」

!? なぁ、お前」

「なん、だい?」

「まさか、身体に負荷がかかっているのではないか?先ほどからいと辛そうだが

「気にしなくていいよ、さ、次

「教えてくれないか」

私はね、ホントは普通のニンゲンなんだ。能力を持っているニンゲン、ヨウカイ、皆羨ましかった」

「それで、私は能力が欲しくてたまらなくてある人に、頼んだんだ。」

「『なんでも願いを叶えてくれる』人が居るって、噂が流れていてね。その人をやっとのことで探し出して、自分に能力を下さいって、お願いしたんだ。」

「それで、今の能力が付いたのか?」

「そう。自分で能力も決めたんだ。この力があれば、どこだって生きていけるでしょ?」

「しかし能力が身体の負荷と何の関係が有る?」

「それがねその人は確かに何でも願いを叶えてくれた。でも、代償付きで。」

「能力を得た代償は、力を使った時、自分の寿命が削れるというもの。」

「大変ではないか!?なのに私を

「いいんだよ。最近は自分の寿命を削ってでもこの力を使う事に、ワクワクしているんだもん」

あまり無理はするなよ

「それじゃ、私はこれで」

おい、お前なぁ、これからお前が死ぬまで私を覚えていてくれないか?」

「覚えていないと、君は死んじゃうんだろ?当たり前だ。」



異変を起こす何日か前、自分の身体が消えかけていた。何故かは明確であった。

その日の内に私は渡の元へ向かった。しかし、彼奴は以前見た時よりも痩せていた。

「ちょいと、力を使いすぎたようだね」

彼奴はそう言っていた。奴の寿命が、近づいていたのだろうか。

なぁ、私のこと、覚えていてくれ、という約束は守るのだろうな?」

「勿論だよ。死ぬまで忘れないさ。」

「本当だよな。」

「あぁ。そうだ!いい作戦を思いついた」

「うん?」

「もしも私が死んでしまったとしても君が忘れられることは無い方法。」

「私が死ぬ直前に、誰か別の奴を君の所に送り込む。その人達に、君を覚えていてもらうのさ。時が来次第決行さ!」

「やめてくれ!自分が死ぬなんて、考えないでくれ!やめろ!私は滅してもいいだが、お前は

「いいんだよ、私にとって、君の方が大事なんだから」

分かった、でも、これだけは決行しないでくれ。お前が死んだら私も死ぬ位の覚悟でないと。正直、私にそんな覚悟は無い。」

「だから決行しない、と約束してくれないか?」

分かったよ。絶対に、しない事にするよ」



と、言っていたのに。

彼奴は何故、私の元にあんな奴らを送り込んできたのだ

確かに、退屈に限界を感じ、異変を起こしたのは私だ。

何故あいつらに加担したなぜ、裏切った。

なぜ、気絶してしまったのだ

約束を破るなんて




………お前らしいな。

お前が目覚めるまで、最善の手を尽くし続けよう。

私は何にでもなれる。

万能の薬にだって、お前を冷やす冷気にだってなれる。

お前の姿になって、害悪を演じる事だってできるのだ。

待っていろ、私が必ず、お前を目覚めさせてやるから。


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