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ジョンソン過去『僕の弟』

全体公開 4909文字
2020-08-10 19:52:35

※ロボトミー30~35日目辺り
ジョンソンがロボトミーに入る前のお話、ジョンソンにとってダミアンは・・・

Posted by @HoagieCoco

ジョンソン過去『僕の弟』




ロボトミーの仕事を終え、寮へと帰宅した。

最近は、ダミアンがいつも僕の部屋へ来るようになった。

いつも来るから迷惑ってわけでもない、
むしろ居てくれるだけで落ち着く、
もちろん、ダミアンも同じだ。

いっそエヴァやハンナのように二人部屋にしてもらおうと頼んだが
管理人が何故か許可してくれない。
どうしてだろうか

いつもながら僕は、読みかけの本を読み
ダミアンは、大好きな猫のマンガを読んでいた。しばらくしてダミアンは、
僕に話しかけてきた。

「ねぇ、ジョンソン」

「なんだ?」

「ジョンソンは、僕にいつも優しくしてくれるそれはどうして?」

「それはお前が昔辛い想いをしてきたからに決まっているだろう?
お前には、もう辛い想いはさせたくないんだよ」

「でもそれは、ボクだけじゃない、グリフィンやチェイスや皆だって、
昔、辛い想いをしてきてた。」

「それに、ジョンソンも辛い事があったんじゃないかって・・・」
ダミアンは、僕の手を握って見つめる。

「初日、ジョンソンと初めて会った時から・・・・」


「・・・・・そうか」

僕は今まで誰にも言わないでいた。
それにダミアンの過去と比べたら大したことはない






大したことないんだ。






僕は、ここに就く前は、大学に通っていたんだ。弟と一緒にね」

「ジョンソンのとこには弟がいたんだ」

「あぁ、年はお前と同じぐらいだったかな、
大学で勉強して、いつもと変わらない毎日

その毎日が続けば良かったんだけどね






僕達は、とても優秀じゃないと入れない有名な大学に通っていた。

クラスは、違っていたけど
お互い常に成績トップを目指して頑張っていた。


2人で登校中、弟のジュリアスが、僕に話しかけた

「兄さん最近この街の周辺で不可解な事件が起きてるんだって」

「不可解?」

「誰も見たこともない未確認巨大生物が大富豪の屋敷を襲ったんだって!」

ジュリアスは、目をキラキラ輝かして
嬉しそうに話す。

「なんだよそれ映画みたいな話」


「それだけじゃないよ、噂のウサギがそいつを退治したんだよ!!」

「あれも噂だろ?まったく、そういうの好きだなぁお前は」

「まぁ別に信じるかは兄さん次第だよ!
僕も誰も見たことない未確認生物に遭遇してみたいね」

「危険なことは、避けてくれよ?」

僕は、呆れていたが
弟がこんなに楽しそうにしていたのが
凄く微笑ましくなった。

ジュリアスは、宇宙人や未知の生物などといったものに興味を持っていた。
その為勉強は熱心だが、僕に甘えてくる一面もある。




そしてあの事件が起きた

あのいつもと変わらない毎日が
この事で全て変わってしまったのだ。


校内の廊下側がやけに騒がしい
まぁ、休み時間、騒がしいのはいつもの事だ、
僕は、教室の机で気に入っていた本を読んでいた。


慌てて教室に入ってきた男子生徒が、

「おい!!皆早く逃げた方がいい!!!とにかく校内がヤバい事になってんだよ!!」

教室に残っていた生徒達はざわめきだした。
地面揺れが激しくなってきた。

床から太い植物のツルが次々と飛び出してきたのだ。

慌てて逃げ出す生徒達


「ジュリアスは、この事わかってると良いが
僕は、ジュリアスがいる教室へ向かおうとすると

「おい!ジョンソン何してんだ!!そっちは危険だ!!」
クラスメイトが止めた。

「僕の弟が心配なんだ!」

「やめておけ!!あのバケモンは、次々と生徒を殺している、
その上あのバケモンはお前の弟のクラスから現れたヤツだ!!だからもう

「まだ手遅れと決まった訳じゃない!!」

僕は、命にかける覚悟でジュリアスを探した。


ジュリアスのクラスは、静かだった
周りには逃げ遅れたと思われる生徒達が死んでいた。
ツルで身体が突き刺さっている者も居れば
身体の中にツルが入り込み口から貫通している者も居た。

「死体や血の臭いで気持ち悪いジュリアスどうか無事で居てくれ



「に兄さん?」

天井のがれきの物陰から声がした。
僕は近づくと、そこにはジュリアスが居た。
やはり巻き込まれたのか、制服もボロボロになっていた。

「ジュリアス!!あぁ良かった
僕は、ジュリアスを強く抱きしめた。

「ちょ兄さん痛い痛い!!」
よく見ると腕に怪我をしていた。

「あぁ悪い待ってろすぐに手当てしてやる」

僕は、急いで救急箱から包帯を取り出そうとした・・・




・・・・けど

一瞬の事だった


一緒に生きて出られると思ってたのに
僕の行動が誤ったばかりに

 
ジュリアスは、僕を庇った。

「ジュリアス


奴は、ジュリアスの身体を打ち抜いた


「逃げ兄さん早く
少しだけ意識がある

「僕はいいから

「何言ってんだ!!お前を置いて行けるか!」
僕は、ジュリアスに巻き付いているツルを外そうとした。


「お願いだから

ジュリアスの周りからどんどんツルが生え始め、
ジュリアスを包み込んでいく

「嫌だ・・・・」

「兄さんだけでも生きて


「畜生


「お願い兄さん



「いいから!!早く行って!!!」


最後の力を振り絞ったジュリアスの声は僕の心に響く


……本当にすまない、ジュリアス

僕は、ジュリアスから離れ、必死で校内から脱出した。

「ジョンソン!!無事だったか!良かった・・・で弟くんは?」

「・・・・・・・・・・」


あの時の僕は、周りのクラスメイトの声は全く耳に入ってこなかった
まるで誰も居ない世界に自分だけしか居ないような真っ白な感覚

その間にも校内は、あっという間につぶれてしまった。

ほとんどの生徒は、無事避難したが
ジュリアス含め、一部の生徒は謎のツルによって刺され、
そのまま建物の下敷きとなった。



後日、死亡者の捜索が行われた。
もちろん僕は、校内が崩壊した事で行けるわけなく、家で過ごしていた。

一部の死亡者の確認は取れたが


ジュリアスだけ僕の弟だけは見つからなかった。
どんなに捜査しても、腕一本も見つからなかった


その後、ジュリアスの捜索は、何も手がかりもないまま中止となった。


「やっぱりあの時助けておけば・・・・」

僕は、何としてでもジュリアスに関する手がかりはないか探したが

やはり、何もなかった。



「もうどうすることも出来ないのか

僕は、公園のベンチ座り、頭を抱えた。
すると誰かが僕に話しかけた。


君、マクレガン君かい?」
僕に話しかけたのは、緑髪の男性だった。


「はいそうですけどあなたは?」

「名乗るものでもないさ、まぁ、ある会社のお偉いさんと言っておこうかな」

「そんな方が何故僕を


「私の会社に、君をスカウトしようかと思ってね」

今の僕には、通う学校も無い、社会人として進まなければならなかった。
だけど・・・

「今の僕には・・・・・なにも・・・」


「君が探し求めているものが見つかるかもしれないよ・・・・?
あの事件に関する事も・・・・」

それを聞いた僕は、すぐに緑髪の男性に問い詰めた
「何か知っているのか!?」

「あぁ・・・私の会社に行けば分かるよ、
もちろんそれなりに頑張ってもらわないとだけどね」

「・・・・・・・・・・」

どっちにしろ、このまま断ったら手がかりも今後の僕の未来も何もない・・・
それなら、どんな事であろうと、この人を信じて、ジュリアスの事を・・・

「分かりました、よろしくお願いします。」

僕は、その人の会社に入社することを決めた。

それが今のロボトミー社だ。

この時まさか、こんな大きな会社にスカウトされたと思っていなかった。
だから、母も父もとても喜んでいた。

都市に住んではいるが、ロボトミー社からは離れていた、
その為、巣へと引っ越しする事になった。





そして初日・・・・・・



ダミアン、君と出会った。



「ボク、キミと友達になりたいんだ!」

「友達?・・・断る、この会社にそんなもの必要ないし業務に支障が出るからな」

「だって皆と仲良くやればどんな事だって楽しくなるし、
誰か、何か辛い事があった時とか、皆で相談したり・・・」

「ほっといてくれないか!!当たり前のように人が死ぬような会社で
そんな子供じみた事に付き合うつもりなんて無いんだよ!!」



最初はあの正体を突き止めたくて、良い評価がもらえれば
手がかりを得られると、自分の評価の事ばかり気にして、
仲間とかそんな明るい生ぬるい事に興味なんてなかった。

そして僕が入社した会社は、化物を管理する仕事だった事
場合によっては収容室から脱走し、周りに居たオフィサーたちを殺し回る
けど僕は、あの事件の事を考えれば大したことは無かった。




けど・・・あの時、君が居なかったら、僕は、ずっと変われないまま死んでいたかもしれない。



《  T-01-54 脱走 直ちに避難又は鎮圧に向かってください  》


僕の周りには、さっきまで書類を運んでいたオフィサー達が無残にも死んでいる。
皆、脱走したT-01-54『捨てられた殺人者』に殺されたからだ。

奴の周りには、僕、一人しかいない

「この警棒で勝てるわけが・・・・・」
殺人者の攻撃によって、僕はもう立っているだけでも限界だった。


「もう死ぬのか・・・・・」

目を閉じて・・・・死を悟る・・・・



後ろから銃声が響く

「・・・・・!?」

銃声に驚いた僕は、目を開けると目の前には、ダミアンが居た。


「大丈夫?」

ダミアンは優しく微笑む

「何で来たんだ!!お前も・・・・」

「何言われたって構わない・・・ボクは、どうしてもキミと仲良くなりたい・・・
大事なチームの仲間だから・・・」




「僕が、絶対キミを守るから・・・」

その言葉を聞いて、一瞬、ジュリアスの事が頭によぎった。

「・・・・ジュリ・・・・アン・・・・」


殺人者はその後他の部門の職員の応援もあり鎮圧が終わった。





「ダミアン・・・・その・・・あの時キツイ事いってごめんな・・・」

「ううん、気にしてないよ、キミの事知りたくて、僕もやりすぎちゃったかなって」


「そ・・・そんな事ない・・・お前は凄い奴だよ」


「この前言っていた友達だけど・・・・僕で良いのなら・・・」
僕がそういうと、ダミアンは・・・

「ホント!!!」
とても嬉しそうに僕の手を握った。

「やったぁ!ジョンソンと友達だ!
グリフィンとキミとできっと3人で最高のチームになるね!」

ダミアンは、どんな時でも心から笑ってくれる、僕はそう感じた。

だから、ダミアンの笑顔を見ると、心も体も落ち着く
あの事件の事も、ずっと気にする事をやめた。






「そっか・・・・そういう事だったんだね・・・・」

「いや、ダミアンは悲しくなることないだろ?」


「ダミアン・・・お前は、僕の弟に似ているその元気な所が、僕にとって安心だったんだ。
それにその元気は、皆の支えにもなってくれてるんだ・・・」

「・・・皆の支えになるのなら、お前の支えになってやりたくて」


ダミアンが急に立ち上がり・・・
「ボク、皆の助けになるのなら、なんでも頑張る!もちろんジョンソンの事も!」

「だからジョンソンも・・・・ボクを頼って、いいんだよ」
ダミアンは、僕に笑顔を見せる。

「・・・・・あぁ、そうするよ」





次の日・・・・・

≪ 本日 L6060支部 F-04-42 を抽出いたしました ≫





END


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