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07_ロキ

全体公開 5440文字
2020-10-18 20:38:55



ロキ「いよいよか……

ロキ「また随分と派手にやってきたもんだな。あいつらも向かってるんだろうか」


??「こんにちは!」


――――――――――――
愛と豊穣の女神

フリッグ・ハーメリア
Frigg=Harmeria
――――――――――――

フリッグ「浮かない顔してどうしたの?折角の秋だって言うのに」

ロキ「まあな。ちょっとした用事だよ」

フリッグ「用事?収穫のお手伝いでもするの?」

ロキ「いいや、もう少し大変な仕事だ。この青過ぎる空の原因を、突き止めなきゃいけねぇ」

フリッグ「ふーん……色々大変なのね」

フリッグ「まあいいや。今日のお祭りに向けて準備運動よ!手伝ってくれるでしょ?」


———撃破後


フリッグ「負けたー」

ロキ「元気で何よりだ。本番も頑張れよ」

ロキ「さて俺は……豊穣祭までに解決できるのかねぇ」





ロキ「とりあえず湖まで来てみたが。また随分と目に悪い景色だな」

ロキ「さっきまでどうにもやる気が湧かなかったが……心無しか、里を離れた辺りから調子が戻ってきた気がするぞ」

??「ご機嫌よう」


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大海を夢見る水棲人

繖 海琶
Miwa Kinugasa
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海琶「良い天気ね。気持ちいい晴天だわ」

ロキ「まあ、ある意味雲一つ無いけどな。お前はここの妖怪か?」

海琶「ええ、そうよ。そういうあなたは?」

ロキ「俺は里に住む魔族だ。この異変について情報を集める為にここまで来たんだが……

海琶「異変?……ああ、この空の事?」

海琶「なんだか、いつもの空と様子が違うものね」

ロキ「ああ。何か知らないか?」

海琶「うーんごめんなさい、分からないわ。ねえねえ、それよりも」

ロキ「?なんだ」

海琶「あの空に向かってるんでしょ?それなら私も連れてってよ!」


———撃破後


ロキ「悪いがそりゃ無理だ。この先、お前を守りながら進めるような道のりは期待出来ないからな」

海琶「うーん、残念。でもやっぱり危ないのね」

海琶「このチャンスを逃したら……もう二度と海には行けないのかなぁ」

ロキ「なに、気にするな。妖怪なんだから、時間はまだまだあるだろうさ」

ロキ「……この世界が、これから先も続いていけば、だがな」





ロキ「なんだ、急に天気が悪くなったな」

??「誰かと思えば」


――――――――――――
霧隠れの孤独な妖怪

ネブラ
Nebra
――――――――――――

ネブラ「里の魔族か。こんな空までどうしたんだ?」

ロキ「ああ、ちょっとな。お前は確か……霧の妖怪とかだったか」

ネブラ「ああそうだ。これ以上近付くと危ないぞ?」

ネブラ「俺の霧は止まらないんだ。さあ、早く地上に戻れ!」


———


ロキ「霧が晴れたな。相変わらず真っ青だ」

ロキ「まさかとは思うが……これは空に、海が浮いている……のか?」

??「魔族とは珍しい」


――――――――――――
生き続ける魂の残痕

不死原 豪
Gou Hujiwara
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豪「この世界にも魔族は居たんだな。見たのはお前が初めてだが」

ロキ「まあ、そうそう居るもんでもないからな。そういうお前は……なんだ、人間か?」

豪「いいや、多分違う。普通の人間はこんな所で飛んだりしねぇよ」

ロキ「そうか?俺の知り合いの人間は割と飛び回ってるが。それじゃあなんだ、妖怪か?」

豪「それも違う。正確に言うなら、俺は元人間だ。今年の春に生まれた……数々の怨念を背負った怨霊だ」

豪「この結界の世界に、俺の求める敵が居る。青色と、オレンジ色の髪をした人間だ。……心当たりは?」

ロキ「あー、あぁ……いいや、知らないな」

豪「そうか、知ってるか。それなら丁度いい」

豪「中々見つからずに時間を無駄にしていた所だ。話さないなら、無理矢理聞き出すまで……さあ、覚悟しろ!」


———撃破後


ロキ「まあ、アイツらに喧嘩仕掛けるのはやめとけよ。碌な目に遭わないぞ」

豪「ちっ……やはり敵わない、か」

豪「薄々気付いてはいた……我々の希望を打ち砕くだけの力を持った人間に、俺の復讐が上手くいく筈も無いと」

豪「だが、それでも俺はそれを糧に生きて行くしか無い。それが、怨霊としての俺の存在意義なのだから」

ロキ「……なんか、夏にも似たような奴に会った気がするな。怨霊ってのは皆そうなのか?」

ロキ「恨みを糧に生きていくのは疲れるぞ。何より、そういうのは往々にして良い結果を生まないからな」

ロキ「まぁ、なんだ。今回の件が落ち着いたら、里に遊びにでも来たらどうだ?訳分からん奴が一杯いて楽しいぞ」

豪「……断らせてもらう。俺にはまだ、やり残した事がある」

豪「たとえ負けても良い。怨念の使命を果たす事が出来れば、俺はようやく……

ロキ「……俺は止めないが。ただ、一つだけ言っておく」

ロキ「この世界は、お前を排斥しようとはしないだろう。ここは自由な世界だからな」

ロキ「……良くも悪くも、だが」





ロキ「随分と派手な事をやらかしてきたな。どれだけの魔力を使ってるんだ……?」

ロキ「よくもまあ、これだけの水を浮かせる事が出来たもんだ」

??「あら、アンタは」


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囚われの破壊者

ヴァナーディア・ハーベスト
Vanahdia=Harvest
――――――――――――

ヴァナ「アンタも来てたのね。やっと人影を見つけたと思ったら」

ロキ「ああ、お前か。レジーナの命令で解決に向かわされたんだな」

ロキ「初めての異変解決にしては、随分と辿り着くのが早いようだが」

ヴァナ「当然でしょ。こんな不毛な事、さっさと終わらせないでどうするのよ」

ヴァナ「私は結界の平和なんてどうでも良いの。この異変の首謀者がこの世界を滅ぼすつもりなのなら、寧ろそうしてくれた方が良いくらいだわ」

ロキ「まあ、お前にとっちゃそうかもな。でもちゃんと仕事しないとご主人様に怒られるんだろ?」

ヴァナ「黙ってなさい。なにがご主人様よ。……本当、面倒臭い事この上無い」

ロキ「……だったら、こういうのはどうだ?異変解決の道中でばったり出会した俺達は、手柄を奪い合って戦った」

ロキ「そしてその勝負に負けたお前は、里へと敗走して行った。これなら文句は言われねぇだろ」

ヴァナ「……ふーん。面白い事考えるじゃない。大方賛成ではあるけど」

ヴァナ「でも、やるならしっかり抵抗させて貰うわよ。じゃないと面白く無いものね!」


———撃破後


ロキ「よし。そういやお前とまともに戦うのも久々だったな」

ヴァナ「……なによ、いつの間に強くなって。魔界にいた時は私に全然敵わなかった癖に」

ロキ「どんだけ前の話だそりゃ。俺だって、この世界でダラダラ過ごしてた訳じゃねえよ」

ロキ「まあ、これで話は纏まったな。この異変は、俺がカタをつける」

ヴァナ「そういえばそういう話だったわね。じゃ、後は任せたわよ」

ヴァナ「私はもう少しこの辺でのんびりしてるわ。海なんて久しぶりだものね」

ロキ「ああ、そうしてろ。どうせ里に戻っても居場所無いんだろ?」

ロキ「お前は昔から不器用だからな。新しい場所で友達とか出来ないタイプだ」

ヴァナ「…………あんたの嘘付けないその性格、本当どうにかした方が良いわよ」

ヴァナ「……まあ、大体事実だけど。そもそも、どうして私が結界の人間共と馴れ合わなきゃいけないのよ」

ロキ「そういう所だ、お前は。……ま、折角できた休息だ。ゆっくりしてけよ」

ロキ「さて俺は……この異変と、今後のこの世界の行方に、カタをつけねぇとな」





ロキ「広すぎて迷いそうだな」

??「待ちなさい!」


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純白の玉兎隊長

アルバニィ・オリビエ
Albahny = Olivier
――――――――――――

バニィ「これ以上先には進ませないわ。私達で何としてでも止める」

バニィ「貴方はお呼びでないの。地上で大人しくしてなさい!」


———


ロキ「兎がそこらじゅうに居るな」

ロキ「前の冬に会った奴もそうか……あの時から計画は動いていたんだな」

??「……通さない」


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海に嫌われた航海士

井永 艋霊
Mouren Inaga
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艋霊「侵入者、地上人……お前は、今ここに要らない」

ロキ「お前は……怨霊、か?見たところ、ここの船員のようだが」

ロキ「物凄い魔力を感じる……この異常な光景を作り出したのは、お前だな?」

艋霊「そう、かもしれない。分からない」

艋霊「月人さまの言う通りにしていたら、こうなった。月人さまが、ボクの力を導いてくださった」

ロキ「月人さま、か。今回の元凶はそいつ等だろうな」

ロキ「お前にゃ悪いが、ここは通してもらう。俺はその月人さまに用事があるんだ」

艋霊「だめ、通せない。ボクは、ここを守る為だけに存在しているから」

艋霊「月人さまの為に、皆の為に、お前はここでボクが殺す。……罪人よ、この地上に生まれてしまった事を後悔するが良い」


———撃破後


ロキ「ふー……魔力の強さは流石だな」

艋霊「…………もう、ここまで。ボクに、大人しく倒されていれば良かったのに」

艋霊「もう手遅れ。もう、誰も助からない」

ロキ「お前の上司は月人だろう?まさか、本当に船でやって来るとは思っていなかったが」

ロキ「まだ地上に攻撃を仕掛けるつもりは無いようだが。何かまだやる事でもあるのかね」

艋霊「……我々は、地上からとある力を取り戻す為にやって来た」

艋霊「そもそも地上を滅ぼすだけなら簡単な話。月人さまの手を煩わせるまでもない」

艋霊「だから、その力を奪うまでは手を付けられない。もう少しで、終わると思っていたのに……

ロキ「なるほどね。その力ってのは……やはりそう言う事か」

ロキ「だったら尚更放っておけねえな。ここは通してもらう」

艋霊「……好きにしたら良い。どうせ皆死ぬんだ」

艋霊「月人さまの力からは、誰も逃れる事など出来ないのだから」





ロキ「とうとうここまでやって来たな」

ロキ「月人ってのは随分と派手なのがお好きなようだ」

??「地上の者か」


――――――――――――
艶羨と怨恨の月神

磐長 千流夜
Tiruyo Iwanaga
――――――――――――

千流夜「まさかここに辿り着く輩が居るとは。やはり月の兎は使えないな」

ロキ「……お前が月人だな?言われなくても分かる」

ロキ「隠す気の無い、馬鹿でかい力を感じる……月人ってのは皆そうなのか?」

千流夜「下賤の民と比較するなど不毛な話だ。貴様らが劣等種なだけに過ぎないという事を忘れるな」

千流夜「無力化した地上の民など、もはや我々の敵ではない」

ロキ「劣等種ね。まあ、この世界の愚かさを見るにそれはあながち間違いでも無いだろうが」

ロキ「……それを言うなら、お前達だって同じなんじゃないのか?」

千流夜「…………なにも分かっていないのだな。無知とはやはり悲しいものだ」

千流夜「貴様らの、偽物の歴史がこの世界を愚かにしているのだろう。我々はその歴史の被害者に過ぎない」

ロキ「まあ、そう言うと思ってたよ。詳しい事情は俺には分からないが」

ロキ「ただ、このまま放っておけばこの世界が滅ぶという事は分かる。だから、俺はお前を、何としても止めなければならない」

千流夜「だったら、どうする?地べたに這い蹲る蟻がいくら抵抗したところで、何が変わる?」

千流夜「もうここまでだ。お前の血肉を、我々の歴史の始まりに刻んでやろう」

千流夜「どの道、全員この海に巻かれて死ぬのだからな」



結末は、彼らのその先に……

ロキ: 116


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