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星恋宮 ヴァナ

全体公開 5097文字
2020-10-18 20:43:05



ヴァナ「空が真っ青……

ヴァナ「結界世界ってのはいつもこんな変な事ばっかり起こるのかしら?」

??「良い天気ね!」


――――――――――――
愛と豊穣の女神

フリッグ・ハーメリア
Frigg=Harmeria
――――――――――――

フリッグ「まるで私を祝福しているようだわ!」

ヴァナ「随分と都合の良い子ね。何か用?」

フリッグ「別にー。ふと目に止まっただけよ。首輪を付けた妖怪なんて珍しいもの」

ヴァナ「う、煩いわね。あと私は妖怪じゃないわよ。一緒にしないで頂戴」

フリッグ「そうなの?じゃあ何なのかしら」

フリッグ「気になるわね……貴方の事、私にもっと教えてくれる?」


———撃破後


フリッグ「い、いたい……

ヴァナ「突然なによ、襲い掛かってきて」

フリッグ「ちょっとした戯れじゃない……冗談の通じない妖怪さんね」

ヴァナ「だから、妖怪じゃないって。……この世界じゃ、それよりもずっと下の存在よ」

フリッグ「……?まあいいや。それじゃ、私は用があるからここでさよならね」

ヴァナ「はいはい。用事があるなら最初からさっさと行きなさいよ」

ヴァナ「次はどこへ……青っぽい所に進んで行けば良いのかしら?」





ヴァナ「本当に真っ青ね」

ヴァナ「こんなの、どうやって原因を突き止めれば良いのよ……もう逃げたくなってきたわ」

??「こんにちは〜」


――――――――――――
大海を夢見る水棲人

繖 海琶
Miwa Kinugasa
――――――――――――

海琶「こんな所まで長旅ご苦労様。何かの罰かしら?」

ヴァナ「違うわよ。単純にふらふらしてたらここに着いただけ」

海琶「ふーん……首輪が付いてるから、てっきり島流しにされてる最中かと」

ヴァナ「失礼ね。心配されなくても、私は元から村八分よ」

海琶「それはご愁傷様。良かったら私達と一緒に住む?良い所よ、ここ」

ヴァナ「こんな湿気の多いところなんて願い下げよ。……あぁ、なんかイライラしてきたわ」

ヴァナ「ねえアンタ、私の憂さ晴らしに付き合ってくれる?進路の邪魔だったし、ちょっと退けてもらうわ!」


———撃破後


海琶「ひ、ひどい……

ヴァナ「うん、ちょっとは気分晴れたかも」

海琶「よくもこんな事できるわね……一緒に住もうなんて提案した私が馬鹿だったわ」

ヴァナ「ええ、そうね。私なんかと一緒に居ると碌な事にならないわよ」

ヴァナ「この世界じゃ私は……さっきアンタが言ったように、ただの罪人だからね」





ヴァナ「何も見えない……

??「誰だ」


――――――――――――
霧隠れの孤独な妖怪

ネブラ
Nebra
――――――――――――

ネブラ「その翼……蝙蝠の妖怪か何かか?」

ヴァナ「いや、違うけど。この煙はアンタの所為?」

ネブラ「ああそうだ。お前が勝手に突っ込んで来るのが悪い」

ヴァナ「じゃあアンタを突き落とせば解決ね。ほらさっさと退きなさい!」


———


ヴァナ「何よこの空……水が、浮いてる?」

ヴァナ「まるで、前の冬に炎で魔界が焼かれた時みたいね。炎の次は水かしら?」

??「なんだお前は」


――――――――――――
生き続ける魂の残痕

不死原 豪
Gou Hujiwara
――――――――――――

豪「見ない顔だな。こんな上空に何の用だ?」

ヴァナ「あんたこそ。この異常な空に何か関係でもしてるのかしら」

豪「さてね、俺は知らないな。そんな事はどうだっていい」

豪「空からの方が、標的を探しやすいと思っただけだ」

ヴァナ「ふーん。まあ、嘘か本当かは分からないけど」

ヴァナ「でも怪しいのは事実よね。手掛かりが無いと、そろそろ厳しいから」

豪「だったら何だ?俺に歯向かうか?」

ヴァナ「そうね、そうしておきましょう。どうせ、アンタ一人倒すくらいならさして時間も無駄にならないものね」


———撃破後


豪「……凶暴な奴だ。首輪で制御されている所を見るに、さながら猛獣だな」

ヴァナ「うるっさいわね。誰も彼も、私の事を罪人だの獣だの……

ヴァナ「この鎖がそんなに珍しいのかしら?」

豪「そりゃあ、好き好んで首輪を付けるバカは何処にも居ないだろう」

豪「……それよりも。この世界で、青色とオレンジ色の髪をした人間共を知らないか?俺はそいつらを探しているんだ」

ヴァナ「青にオレンジ?知ってるけど……それが何よ」

豪「我々の仇敵だ。俺はそいつらを探し出して、必ずや殺さなければならない」

ヴァナ「ふーん。まあ、私は教えないわよ。下手に情報教えると、このまま首を捻じ切られそうだし」

ヴァナ「自分で頑張る事ね。私は応援してるわよ。あいつら嫌いだから」

豪「……ふん。とことん勝手な奴だ。お前はそいつらの味方じゃ無いのか?」

豪「まあ良い。お前はこのまま上に行くんだろう?それならどうせ、二度と地上には帰って来れまい」

ヴァナ「何よ、そんなに危険なの?」

豪「危険もなにも……これだけの水を浮かせる魔力を持つ"何か"が上に居るって事だろう。……まあ、せいぜい頑張れよ」





ヴァナ「……これは、何かしら。……海?」

ヴァナ「確か私は、空を目指して飛んできてた筈なのだけど」


??「なんだ、奇遇だな」


――――――――――――
豪炎に巻かれた魔族

ロキ・アスガルズ
Roki=Asgard
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ロキ「お前もここまで来てたのか。案外ちゃんと仕事してるんだな」

ヴァナ「仕事しないと殺されるから仕方なくやってるだけよ。アンタはよくこんな面倒な事できるわね」

ロキ「かつてのお前と一緒だよ。今の俺には、守るべき居場所がある」

ロキ「だから俺は戦える。……今のお前には、分からない事かもしれないがな」

ヴァナ「……ふん。そうね、分からないわね。だってこの世界は、元々私が滅ぼそうとした世界よ?」

ヴァナ「そう考えれば、アンタが私にとっての敵である事に変わりは無いのよね。そうでしょう?」

ロキ「そうかもな。……だったらなんだ。俺の邪魔をするか?」

ヴァナ「そうさせて貰おうかしら。このままだと負け越したままだものね」

ヴァナ「ほら、早くかかって来なさい。私はこの世界の敵なんだから!」


———撃破後


ヴァナ「……何なのよ、アンタは」

ヴァナ「全力で戦って無かったわね?舐めてるのかしら」

ロキ「そういう訳じゃない。これから先、異変解決に必要な体力を残しておきたかっただけだ」

ロキ「お前はこれ以上進まない方が良い。今回の敵は、恐らくお前の存在が一つの標的になっている」

ヴァナ「……は?何よそれ。私が誰かに狙われてるっての?」

ヴァナ「別に、そんな事言われてもね。私は元からこの世界の誰かしらに狙われてるわよ」

ロキ「……無理にとは言わないが。もし行くなら、絶対に負けるなよ」

ロキ「そうなったらいよいよ、この世界が危なくなってくるかもしれないからな」

ヴァナ「そんな事言われたら、態と負けたくなってくるけどね。……まあ安心しなさい」

ヴァナ「私が負けるなんて有り得ないわ。このまま進んで、異変の元凶に向かっていきましょう」





ヴァナ「そこら中に耳の生えた奴がうろちょろしてるわね」

??「そこ、止まれ!」


――――――――――――
純白の玉兎隊長

アルバニィ・オリビエ
Albahny = Olivier
――――――――――――

バニィ「見ない顔だけど。新入りかしら」

ヴァナ「は?何言ってんの?」

バニィ「違うなら、侵入者ね。地上に戻りなさい!」


———


ヴァナ「なんだか不気味な船内ね。まるで幽霊船みたい」

ヴァナ「敵はこの中に居るのよね?随分と閑散としてるけど」

??「……みつけた」


――――――――――――
海に嫌われた航海士

井永 艋霊
Mouren Inaga
――――――――――――

艋霊「侵入者。はやく、殺さなきゃ」

ヴァナ「物騒な奴。この船を操ってるのはアンタ?」

艋霊「そう。ボクは、月人さまが再び地上に降り立つ為に生まれた存在」

艋霊「この船も、この海も。全てボクが動かした。あとは、力を奪うだけ」

ヴァナ「力?なんの事よ」

艋霊「この海の水で、この世界を平らに均す力だ。我々は、その力を求めてここに来た」

艋霊「いずれにせよ、お前には関係の無い話だ。さあ、このまま空の海の藻屑となれ!」


———撃破後


ヴァナ「ふー……。なかなか危なかったわね」

艋霊「……強い。地上の罪人にもこんな者が居たとは」

艋霊「ここでボクに負けていれば、もう少し長く生きられたかもしれないのに。残念だね」

ヴァナ「私が、その月人さまってのに殺されるから?ふん、笑わせないでちょうだい」

ヴァナ「私は負けないわ。ここまで来たらもうヤケよ。全部ぶっ壊してやるんだから」

艋霊「威勢のいい事だ。まあ、精々頑張ると良いよ」

艋霊「どの道、君たちが助かる道なんて、最初からどこにも無いんだから」





ヴァナ「あーあ、面倒ね。なんで私、こんな無駄な事してるのかしら」

ヴァナ「早く帰りたい……ただの幽霊船だったなんてオチは無いでしょうね?」

??「……侵入者か」


――――――――――――
艶羨と怨恨の月神

磐長 千流夜
Tiruyo Iwanaga
――――――――――――

千流夜「こんな魔族一匹に手間取るなど、月の兎も落ちたものだな」

千流夜「そろそろ捨て時か。どうせ最後には、みな用済みだ」

ヴァナ「なんか物騒な奴が現れたわね。ようやく人影が見えたと思ったら」

ヴァナ「随分と沢山の奴隷を連れていること。そんないっぱい居て邪魔じゃない?」

千流夜「邪魔になれば処理すれば良い。少なくとも今は、この船を動かす為に必要だからそうしているに過ぎない」

千流夜「月の兎は良質なエネルギー源になる。この巨大な船を動かすには必須の燃料だ」

ヴァナ「うわぁ、エゲツない事するのね。流石に私でも思い付かないわよそんなの」

ヴァナ「それで、そこまでして空に海を作って、船を浮かべて、一体何がしたいの?」

千流夜「貴様には関係の無い事だ。我々が求めるのは、アオガミの力ただ一つ」

ヴァナ「アオガミ……!」

千流夜「……なんだ。心当たりでも?」

ヴァナ「……いえ、何でも。正直に話そうとすると、ここのボスに怒られちゃうのよね」

ヴァナ「だから、そんなに知りたいなら私を打ち負かしてみると良いわ。出来るなら、だけどね」

千流夜「冗談のセンスだけは一人前なようだ。我々との力の差を忘れたのか?」

千流夜「まあ良い。こんなちっぽけな世界、適当に探していればいずれ見つかる。貴様の助けが無くともな」

千流夜「光栄に思え。貴様は、我々による新しい歴史の始まりに名を残す事になるだろう。最初に討ち取った、地上の蛮族としてのな」



結末は、彼らのその先に……

ヴァナーディア: 225


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