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猫のようだね

全体公開 1675文字
2021-08-16 22:58:03

作者名:ナナシ さん
スペース:クロルク / う2


カップリング:フロルク
※作者からの注記
・事後表現(匂わせ程度)

なんだか今日はテンションが上がらない。何しててもめんどくさいからどこかでサボろーっ考えてたら、廊下の少し先にウミネコくんが通り過ぎた。それだけで嬉しくなって下がっていた気分が上がってしまうから、恋人ってすごいななんて思いながら、ウミネコくんに向かって走っていく。

「ウミネコくーん!」
「おや、フロイドくんどうしたんだい?」
「あのねぇ、ついてきてぇ」

そう言ってウミネコくんの返事を聞かずに腕を掴んで歩き出す。引きづられるように歩くウミネコくんは、ずっと「ムシュー?」「どこに行くんだい?」「授業が始まってしまうよ」って言ってるけど、今日は授業を受ける気分じゃないしウミネコくんと一緒にいたいもん。だから、そのままウミネコくんを連れて行く。

着いたのはオレがよく昼寝する中庭。そこに大の字に広がって寝転がる。すごい気持ちよくて眠くなりそう。
その時、ウミネコくんが「そろそろ授業が始まってしまうよ」と手を差し伸べる。オレはその手を見つめてニヤリと笑う。そして、その手をグッと掴んで引き寄せる。ウミネコくんはバランスを崩して倒れ込んだのをキャッチして、足でしっかりホールドする。離れようともがいていたけど、オレが離す気がないと分かるとすぐに諦めて「仕方ないね」と笑う。

それからしばらく2人で横になって過ごしていると突然ウミネコくんが口を開いた。

「キミは猫のようだね」
「なんで?オレ、人魚だよ?」
「ふふ、今もこうして擦り寄っているのが猫のようで可愛くてね」

そうやって頭を撫でるウミネコくんの手つきは優しくて気持ちいい。その手をオレから擦り寄って笑うとウミネコくんも目を細める。

「じゃ、オレこのままずっと猫でもいいかも〜」

そう言って思いっきりウミネコくんに体重をかける。全然困ってないくせに「困ってしまうね」なんていうウミネコくん。そうやってアハハと2人で笑い合って授業が終わるまで一緒に過ごした。

◇◇◇

パチっと目を開くと目の前にウミネコくんが寝てる。
なんで、ウミネコくんがいるんだっけ?ってまだ回ってない頭で思ったんけど、そうだ昨日ウミネコくんがオレの部屋に泊まりに来たんだ。少しずつクリアになってきた頭で昨夜のことを思い出して幸せな気持ちになる。
まだ、ウミネコくんはぐっすり眠ってる。普段大人っぽいのに眠ってる姿は子供みたいでかわいい。しばらくその寝顔を眺めて過ごしていると喉の渇きを感じた。ウミネコくんが眠ってオレも釣られるようにすぐ眠ったし、喉が渇くよな。ウミネコくんが起きる気配もないし、飲み物を取りに行こうとベッドから降りようとすると、オレの腕を掴まれる。振り返るとウミネコくんは目を瞑っている。

「あれ?ウミネコくん起きた?」
「うーん」

唸りながらオレを引き寄せ、オレは布団の中に逆戻りになる。そしてオレを抱き枕みたいに抱きしめる。

「ウミネコくん、オレ、喉渇いたんだけど」

そう言うと何かを言おうと口を開いて話してるけど呂律が回ってなくて何言ってるのか全然わかんない。でも、引き止めようとしてることだけはなんとなくわかって、「わかった」って言うと今度は嬉しそうに唸って頭をオレの胸に擦り付ける。その姿がかわいくて顔を押さえる。
そんなウミネコくんを見て、少し前に「猫みたいだね」って言われたことを思い出す。あんなこと言ってたけど、頭を擦り付けるのとか丸まって寝てるとことか、あ、ネコってついてるし……

「あは、ウミネコくんこそ猫みたいじゃん」

そう笑って頬をつついたら、ウミネコくんがまた唸る。今度は不機嫌な方だ。流石に起きそうだからつつくのはやめて頭を撫でる。するとスースーと寝息を立て始めた。時々胸に頭を擦り付けて潜り込もうする。ほんと猫見たいでかわいい。髪もサラサラで気持ちいいし、ずっと触っておきたいけど、オレもまた眠くなってきた。ウミネコくんの髪を一房取ってそこにキスを送る。

「ウミネコくん、おやすみ」

ウミネコくんをオレもギューって抱きしめてもう一度眠りについた。


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