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大海嘯に沈む(長谷部が光忠を探しに行くパターン)

全体公開 1796文字
2021-10-22 03:38:19

相互さんに教えて頂いた曲をガンガン聴きながら書いた。あんまりお話としてリンクしてないかもしれない。
ちなみにコレ→https://www.youtube.com/watch?v=6H3bsLanbB0

!!あてんしょん!!

タイトルをフォロワーさんからもらうタグで、タイトルを頂いたので書きました。
それのツイはこれの裏話っていうかアナザー的な文章の方に貼ります。

バッドエンドかな、メリバかな、みたいな感じです。確実にハピエンではない。
燭へし以外のCPつまりカップリングがほんのり?ほんのり……?入ります。
最後に誰かが死にます、平気ならとりあえず読んでみてください。

しかし読んだあとの文句は聞きませんのであしからずです。
此処まで注意書きで書いてるので読むのは自己責任でお願いしますね!

それでもOKOK大丈夫だぜ!って人は次のページへどうぞ。



恋仲の光忠が、異国で海嘯を見に行って行方不明になった。
今回の海嘯はどうにも大きくて、行方不明者が多発しているそうだ。

置き手紙を頼りに、異国へ行って光忠を探す。
光忠が滞在していたであろう街の周辺を手当たり次第に探すが、一向に見付からない。
本当は死んでしまったのだろうか。いや身体だけは丈夫なハズだから生きているとは思うが。
生きていると信じていても、見付からない焦りからか、精神は疲弊していった。

その街に数日滞在して、もう金も底を付くだろうからそろそろ帰ろうかと思っていると、光忠がいた。
しかし、随分と可愛らしい少年を連れて、仲睦まじそうに歩いていた。
現地の人間に聞いてみると、あの少年は療養で、弟と一緒に此処へ来ているのだとか。
隣にいる男は記憶喪失で、少年が、かいがいしく世話をしていたらしい。
そして光忠が街中で、恥ずかしげもなく少年に愛の告白をしたのだと。

少年を観察していると、随分と大胆なことが分かった。
いくら人がいようと光忠にキスをねだり、光忠が深いキスをする。
もしかしたら大胆なのは光忠で、少年はそう教え込まれたのかもしれないが。

キスだけであれだけ深いのだから、身体の関係も持っているのだろう。
そう考えたら、ふつふつと怒りがわいてきた。



どうにかしてその少年を訪ね、光忠がどういう状況か分かっているのかを問い質す。
少年の答えは「知っている。知っている上で交際している」だった。
泣きたいのを堪えて、少年の頬を叩く。少年は何も思わないのか、ただ無表情で此方を見ていた。
それが酷く不気味で、思わず光忠の腕を掴んで連れ出してしまった。

俺の泊まっているホテルに連れ込んで、無理に身体の関係を持つ。
それを何日も繰り返していると、少しずつ色々なことを思い出してきたみたいで。
アイツに別れを告げて来て欲しいと言ったら、笑顔で了承された。

故郷に帰る日、少年も見送りに来てくれた。
会った時、感情に任せて頬を叩いたこと、光忠を連れて行ってしまったことを謝った。
少年はあの時と同じく、無表情で此方を見ていた。

記憶の無かった頃の光忠の話が聞きたくて、こっそり少年に住所を教える。
同棲しているので、光忠宛てでも宛先を俺にしておいてくれれば光忠も受け取るからと伝えた。

あの少年は最後に『どうか息災で、お元気で』と、笑顔で言ってくれた。
その笑顔がとても可愛くて。光忠が惚れたのも分かる気がする、と、一瞬でも思ってしまった。

もしかしたら、俺達と良い友人になれるかもしれない。
互いに知っている光忠の話を色々と出来たら、きっと楽しいだろうと思う。


そうして帰って来て、少年の手紙を待ってはみたがいつまでも届かず。
口頭で伝えたから上手く伝わらなかったかと、郵送で送ってもみたが手紙は来なかった。

数ヶ月後、ようやく待ちに待った手紙が来た。
しかし、手紙の宛先は俺と光忠の連名で、差出人も少年の弟からだった。
内容は、俺達が帰った日に、あの少年が海で自殺したことについて書かれていた。
そして、その手紙には怨恨が込められた少年の遺書が同封されていた。

そういえば光忠は海辺に打ち捨てられていたと現地の人間や少年から聞いた。
光忠は人魚姫が好きだが、記憶喪失の間も人魚姫が好きだったのだろうか。
もしそうなら少年が海で自殺してしまった原因も、何となく理解できる。

そして光忠は何だか人魚姫の王子みたいだなと思ったが、もしもこれが人魚姫ならば。
果たして俺と少年のどちらが人魚姫なのだろうと、少年の遺書を読みながら思った。



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