@Rom_Dagashiya
第八章 日没せぬ処の天子 ――朝堂院聖耳堂 隠されし事実の墓場
♪事実の墓場
千鶴「さて、墓場はまだ残ってるのね。」
?「勿論。『補完』されるときに復活したのさ。」
涼「ああ、クオンか。」
涼「さて、少し話をしていいかな、千鶴。」
千鶴「する必要ある?」
涼「あるさ。この謁見の本来の目的を教えるためにも。」
千鶴「本来の目的?どういうことよ?」
涼「じゃあ話を始めよう。そこの柱の陰。居るのはわかってるから、出てきたらどう?」
?「……。」
涼「さて、お出ましだ。」
紫冠「いつから気づいていたのですか。」
涼「うーん。なんとなく途中から。でも確定したのはここに来てから。よくもバレなかったね。」
千鶴「え?どういうこと?」
紫冠「……千鶴様、申し訳ありませぬ。」
涼「さて、全員揃ったところで始めようじゃないか。」
クオン「そうだね。」
涼「この異変の発端はこの地にかかっていた呪いの物質。『ナカトミノ塊』と『事実の墓場』によってもともとこの世界は別の時軸を歩んでいたんだ。」
千鶴「え……。」
涼「そこで郷邑軸の時間に世界を合わせようとした。これが計画の目的。」
紫冠「そうですね。」
クオン「聖耳界とその他の世界は空間は繋がっているから、至って普通の世界のように見えるが実はそうじゃなかったんだ。」
クオン「簡単に呪いを説明しよう。呪いは聖耳の民を導いた時に一緒にできた。」
クオン「そして呪いを司る物質として塊が、墓場は呪いが乗り移った形でそれぞれ出来上がった。」
クオン「『塊』がすべてを滅ぼし、気づけば『墓場』に戻される。そしてまた『塊』がやってくる。そう、抜けられない輪っかのように。」
クオン「この呪いを解く一連の計画を『日没せぬ国の理想』と称し、以来研究を重ねてきたんだ。」
クオン「その一つが家主。時を超えて記憶を保有するチェックポイントの役割を果たし一部の民の協力の元スムーズに計画が実行できるようになった。」
涼「そして、あとは私たちをここに連れてきて塊と墓場を破壊させ、聖耳界の時軸を消して郷邑軸へと時を導く。それだけだったんだね。」
クオン「まあ、時を動かす際に思わぬ邪魔者も入ったが、君のおかげで何とかなった。」
涼「まあね、びっくりしたけど、あいつの対策はもう浮かんでる。二度目はないさ。」
千鶴「なんとなく理解できた気がする。なんとなく過ぎて何も分からないところはあるけど。」
クオン「ま、計画は終了した、無事にね。」
千鶴「この墓場は壊さなくていいの?」
クオン「いいのさ。もう破壊する必要はない。」
紫冠「ええ、過去はこの中に。未来はこれから創りあげる。それでいいのですよ。」
千鶴「さて、帰りましょうか。」
紫冠「お見送り致します。」
クオン「じゃあ私もついていくとしよう。」
涼「ありがとう~!」
こうして、聖耳界は郷邑と一緒の時を歩み始めた。
?「……もはや私に過去は必要ないのかもしれないな。」
句蛸「我らが『記憶』よ、さらばだ。」
ドカーン
蛸は向かう。導かれ、自らで切り開いた新しき未来へと……
Octopus is Endless……
郷邑聖耳官 完
♪エンドレスデイタイム