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じゃしんとぼく④

全体公開 第五 ハス探
2022-01-19 16:52:35

ハス探。砂糖多め。ほぼ会話文。

Posted by @hirop573

ハス探まとめ


【単純】

「最近あの邪神サマといないな。喧嘩でもしたのか?」
「いや、してないけど」
「ふうん」
「何その反応」
「なんでだろうなって皆が噂してんだよ。ほとんど喧嘩じゃないかって言ってる」
……。一応弁明しておくけど、今寒いだろう」
「そうだな」
「あのひと暖かそうに見える?」
いいや」
「そういうことです」
「いやどういう事だお前、そんな理由でか」
「寒い時に冷たいひとの隣にいても余計に寒いだけでしょ」
『なるほど。そなたそのような理由で避けていたか』
「!!」
だろうなと思った。頑張れよ、ノートン」
「予想してたなら言ってくれよ馬鹿!!」





【可か不可か】
※会話が少々下品

『人間は女子しか子を成せないと聞いたが誠か』
「ブッフ」
「アンタなぁ。この場に男しかいなかったの感謝しろよな」
『む。そのような類の話であったか』
「ゲッホごほ
………
「で、なんでまたそんな話するんだよ」
『いや何、この者でも孕めるのかと思うてな』
………………………は?」
………………聞いたおれが悪かった。悪いノートン」
「いや、ぇえ……?はぁ?無理に決まってますけど?」
「言いたい事が詰まってんのはよく分かる」
『試してみなければ何も得られん。逃げるのか』
………!!!!んーーーーーーーあーーーーー!!!!あんたはまたそうやって!!!!」
(久しぶりに聞いたなこいつの大声)




【激励】

(今日も、失敗した。昨日も、一昨日も。ここ最近勝てた試しがない。皆頑張ってる。僕も僕は?頑張っただろうか?どこかでヘマをしたんじゃないか?きっとそうだ。謝らなきゃ、皆に、謝らなきゃ)
ノートンよ』
「え、あ。やぁ、ハスター 。珍しいねこんな所で」
………
「?どうしたの」
『外出許可は得ている。ついて来い』
「ちょ、ちょっと!?ハスター!」

………………

「ねぇ!止まってよ!どこに行くのか聞いてない」
『石窟へ』
「石窟?」
………
……もう。付いていけばいいんだろ」

………………

……あれ。ここ、こんなに暗かったっけ
『下ばかり見ず、上を見よ』
「上?…………!」
『今宵、この時に限りこの夜空が見られると耳にした』
「僕にこれを見せるために?どうして
『ここ数日、そなたが気を落としているのを他の者が噂しておった』
「!」
『原因は大方試合であろう。故に気分転換、というものだったか。それをさせてみればどうか、とな。我でなくそなたの仲間達でやれば良いものをこぞって誘えと頑なであった』
……今は、あなたでよかったと思えるよ。こんな顔あの人達の前じゃ見せられない」
『そうか』
ねぇ」
『なんだ』
「どうしてあなたは僕に構うの。前に磁石のせいだって聞いたけど、それだけじゃ納得できないぐらいまできてる」
『その段階まで分かっておるなら聞くまでもなかろうて』
……それもそうだ」
『今は何も考えず星を見よ。一等綺麗であるぞ』
「そうだね」
『ふむ
「?どうしたの」
『いや、あの場合は月か』
「また自己完結しようとしてる」
『そう拗ねるな』
「どこをどう見てそうなるの」
『"今宵は星が綺麗だな"』
?うん、そうだね?」
『フそなたにはまだ早かったか』
「馬鹿にしてる?」
『いいや。そなたは未だ知識を得る権利がたんとある。精々考えると……なんだ、分かっているようだな?』
………。なんの話」
『そなたは嘘をつく事が不得意なようだ。愛い奴よ。朱く染めておいてよく囀る』
「!?な、ばっ……う、うう〜!」
『フハハハ』




【知ったことか】
※サバイバー同士が若干不仲

最近黄衣の王と共にいると視線を感じるな、とノートンは会話を交わしながら周囲の気配を探っていた。別段悪意は感じられないものの、己に向かっている興味というのは良し悪しを除いても心地いいものではない。原因を探れるなら何とかしたいところではある。

(不快、とも違うけれどこれは、どんな感情なんだ)

悪意は無いと思ったが、それこそ好意的でもない。視線はそんな不思議な感覚を刺してくる。しかもすぐ目の前にいるこの邪神、ハスターと話をしている時だけだ。言葉をいくつか交わし距離が開くとその気配は薄れて消滅していく。
試してみよう。こちらとしてははっきりしておきたい。

「少しいいかな、黄衣の王」
どうした。探鉱の』

察しが良いのだろう、王はノートンに合わせるように屈む。するとどうだ、視線が一層鋭くなったではないか。

『ふむ。あれは
「分かる?」
『酒好きな女だ』
……へぇ」

最近荘園にやってきたというサバイバーの一人だろう。すぐに合点がいった。しかし元凶は分かっても原因は分からないな、と考えを巡らせていると急な浮遊感に襲われる。この邪神はあの人物がこちらを伺う理由を知っているのだろう、大人しく従うことにしてみた。
人形のように抱えられれば視線の鋭さは増すばかりで邪神はそれを面白がる。ノートン自身彼女と会ったのはつい最近の事だが、印象に残ったことといえばそれこそ"酒"が好きということぐらいだった。
だが、そこで王はノートンに耳打ちする。

『我の声が奴の兄によく似ているのだと』

あぁ、だから。と感じていた視線の理由はすぐに判明した。それと同時に少しつまらない、とも。
こんな気持ちになるのは邪神の影響ではないかと横目で王を見たが、なんとも愉快に目を細めているので何も言わない事にした。

『行くぞ』
「どこに」
『さてどこが良い?』

聞くのか、この僕に。
小さくため息をついて指で指し示していく。大人しく従って触手を這わすこの姿を、彼女はどう思うのだろう。つまらないと思っていたものの、段々と尖る視線になんとも言えない気持ちが芽生えていく。あぁ、ばったり遭遇でもしてみればどんな顔をされるのだろう!
今度酒を片手に彼女に吹っかけてみてもいいかもしれない。何かあれば守ってくれるだろう、この王が。はは、と笑みが溢れ誤魔化すように寄り添うと、視線は更に淀んだ空気を纏った気がした。

(あげないよ)





【妙に甘い】

『ここ最近、そなたは書物を読み漁っておるな』
何。体を動かせとか言うの」
『天邪鬼は健在か。知識を増やすのは良い事だ。何も否定せん』
「そう。………
『なんだ、こちらを見て』
「いいや。出ていかないのかと思って」
『我の好きにさせてもらうと以前言ったな』
「そうだった。そうだったね」
………。それ以上に、読みたいか』
「え?」
『書物』
「あ、あぁ、うん。あるなら」
『よかろう』
「?」
『瞳を閉じろ。数秒の後、開けよ』

……………

……!!な、にこれ。なんなの
『我の所有する書庫よ。否、我の有する知識そのものだ。得ればそれだけ増える。ここはその貯蔵庫』
「こんなの僕に教えていいの?変な事に使っちゃうかもしれないよ」
『そなたがか?あり得ぬな』
「馬鹿にしてる。ねぇ、オススメはないの」
『好きに読んで構わん』
「違う。馬鹿な僕にも読めるのが欲しい」
『根に持つのも相変わらずか。いいだろう。確と知識を蓄えよ。探究心のある者は我の好みぞ』
………あっそ」





【弄ばれる】

「ここ、星が見られるからいいね。ずっといたくなってしまう」
『居ればよい。ここでは時間の概念は無いからな』
「例えだよ例え。ずっとは見飽きちゃうと思うから」
『見飽きなければ良いのか?』
「え?」
『冗談だ』
「え」




【甘やかされる】

「あのハスター」
……
「毎日のように抱えられると歩けなくなりそうだから、降ろして」
『なればよい』
「え?」
『我がそなたの手足となろう。目と鼻になろう。何もせずともよいであろう』
………はぁ。誰を見てこうなったのかな」





【クリスマス】

……さむ」
『その姿のまま外出するからだ』
「急に呼ぶからじゃないか。一対一で試合でも望んでるのかと思ったら違うし待たせるし」
『そなたの早合点であろう。我は来いと伝えただけだ』
「推測する側にもなっ。いいや。言い合うために呼んだんじゃないだろ」
『そうさな。今宵は聖なる夜。そなたに贈り物をやろう』
「?クリスマスプレゼント?僕もう子供じゃないよ」
『我から見れば人間は子よ。空を見よ、ノートン』
「空……星が!降ってくるけど!?」
ふむ。今宵は貴様か』
「え、生きてるの?」
『左様。神羅万象、如何なる物にも意思は宿るもの。手を出せ』
「手?はい。!わっなに!」
『作りはどうであったか。これで良いか』
「指輪?な、なんでこんなの。僕
『気に召さなかったか』
「違う、違うよ。嬉しい。けど僕、今までプレゼントなんて貰わなかったからその。何を返したら、いいかなって
『いらぬ』
「え」
『我がそなたに勝手に押し付けた。それだけだ』
………
『そうだな。気にするようであれば、いつもの見返りを提示しよう』
なに」
『我の目にはそなたは未だ遠慮をしているように見える。故に、それをやめよ』
「!」
『罵るなら罵れ。サバイバーとしても、そなたとしても。そなたは腐っても善人の気質は抜けんのだろう。耐える気配をよく感じるぞ』
「よく見てるな。そうだよ。サバイバーは協力しないと勝てないからね。多少の協調は見せないといけない。本当は面倒だから避けたいのだけど」
『そうであろうな』
「だから我慢してる。のだったけど、あなたの前では必要ないって事かな」
『それが対価だ。拒否権はないがな』
「何それ。いいよ。貰ってあげるさ」





【問答】

「んんん〜?」
『何を唸っている。我の服が如何かしたか』
「文献とか読むようになって、あなたの事とか書かれててさ。布って思ってたけど、これ肌だったりする?」
………
…………
『どちらだと思う?』
「うわ。うわー!またそういうこと言う!嫌い!僕が聞いてるのに!」
『フハハハ』






【雪だるま】

「僕の住んでた地域だと雪なんて降らなくてさ。こんなに様々な四季が体験できる荘園なんて初めてだよ」
『そうか。で、何を作っている』
「これ?さっき教わった雪だるまだよ。あなたっぽく作ってみたんだけど、どう?」
『器用なものだが、我はこんなに愛らしく見えているのか?』
「そんな訳ないだろ。まぁ、あなたの使い魔ぐらいならこんな感じかな」
……
「わ、待って何するの。せっかく作ったんだよ」『気に入らぬ』
「もう





【年の瀬】

「今年も変わらず荘園生活か。いつになったら出られるんだろう」
『さてな。我には関係のない事ゆえ』
……
『どうした』
「え、あ、いや。なんというかあなたの目的とか聞いた事ないなって」
『我にとってここは娯楽の一つよ。目的といえばそれであろうな』
「ふうん」
『まぁ』
「?ん、なに。くすぐったい」
『そなたのような変わり者と出会えたのは幸運。ここに来たのも悪くないと思っている』
「!あなたは時々突拍子もない事言うね。嫌いじゃないけど」
フ』
「次の年も世話になってあげるよ、邪神さま。勝手にいなくなるなんて馬鹿な真似はやめなよね」
『精々生きながらえる事だな、探鉱者よ。我の目が黒いうちは楽に死ねると思うな』
ずるいよ、その返し」





【年越し】

「あけましておめでとう」
年が過ぎるのは早いものだな。明けましておめでとう』
「わ。珍しい。あなたでも言うんだ」
『我とてここの住人だ。合わせる時ぐらいあるというもの』
「はいはい。……せめて体が怠くなければ気分良かったのにな」
『それはそなたの日頃の鍛錬不足であろう』
「そんな訳ないだろ。普段使う筋肉じゃないんだよ。あ、ちょ、やめて!やめてって!もう無理だから!」
『初なんとか、であったか。それをしてみても構わんだろう』
「いいわけないよね!」






【一瞬の夢であれ】

「僕、鉱山で働いてた時は一人で星を見ていて、その時はただ綺麗だなと思ってたんだけど」
『あぁ』
「あなたと見るようになって、悔しいけど楽しいと思うようにもなったんだ。悔しいけど」
『一言余計だな、そなたは』
でもね」
『?』
「寂しいのもある。僕がいなくなったらあなたはどうするのだろうとか………。ううん、今はいいか」
『言え』
「だって」
『今言わず後悔するのはそなただぞ』
(自分もなくせに)
僕がいなくなったら、空は見ないで。星を、見ないで」
……
「僕がいなくなったら、僕を忘れて」
『それは我が決める事だ』
「うん。だから僕からのお願い。あなたなら、きっとそうしてくれる」


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