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クトゥルフ神話TRPG【手掌テアトル】2021/08/15感想

全体公開 感想 26201文字
2022-03-24 23:02:15

KPあつむ氏 PL自分 ???ふらぺ 参加したセッションの感想

Posted by @35kayaku

【掌中テアトルざっくりとした感想】
セッション前は通過者の皆が口々に「楽しかったよ!」と言っていたけども(どうせ心に傷が付くんだ……もう何も信じられない、平穏でいられるものなんてない、クトゥルフだしなあ!)という心境でいました。

実際はKPCであるもう一人の誰かと一緒に不思議な空間を散策する、そんな不可解だけども身の危険や背筋が凍るような恐怖はない、ちょっと奇妙な見知らぬ誰かとの一時って感じの話でした。皆が言う通り、KPCと会話を交わすのは楽しかった!!



【ざっくりとした探索者説明】
市井無弓くん。そろそろ自分の代名詞になりそうなくらい、よく見かけるようになった継続探索者。一応、現在までの経緯を簡単ならがまとめると……
元暗殺者、任務に失敗して満身創痍なところを現在仕えるお嬢様に見つかり、そのままなし崩しに使用人となる。とりあえず、生きてくために使えるもんは使っておくか精神で打算でお嬢様に仕える。何となく居心地が悪いし、心がぽっかりと空いているし、自分が無性に赦せなくて腹立たしく思えるときもあるが日々過ごしている。

性格は飄々として軽薄な口調で掴み所が無い。
特技は暗殺で培った隠蔽工作と薬学知識とナイフ技術。
20代半ば、SIZ15とSTR12のせいで背丈が高い成人男性の彼です。




【本編感想】
まずいきなり劇場に連れて来られて困惑する。こんなところに連れて来られるなんて、何かあったっけねぇ……と<アイデア>を振るも失敗。何も思い浮かばない。誰かに手を引かれてた気もするがよくは覚えていない。
さて自分がこんなところに連れ込んだのは――前の仕事で恨んでる奴か、それとも屋敷に対して恨みがる方か。拉致されることに心当たりが多すぎて見知らぬ場所に連れて来られたことに戸惑いはないけども、流石に劇場へ来たことは予想外過ぎて不思議すぎる。それかお嬢様の悪戯かね、いやそれはないな。こんな大掛かりな仕掛けを考えらえる程ではないだろ。
なんてつらつら考えながら辺りを見渡し、自分がいる客席から視線を真っ赤な幕へと向ける。そこには蝶のようにひらひらと舞う、白い手袋を身に付けた人の手が不自然に宙を舞っていた。
色々と真っ当に生きてたら見られないものを見てきたつもりだったが、流石に手だけが生き物のように蠢いているのは経験がないわ。SAN値チェック失敗、3点失う。自分の常識を疑いそうになる光景に呆けていると、今度はその手首が声を発した。

「ああ……なんだ、驚かせたか」
「は、」

聞き覚えがある、かもしれない。その愛想の欠片もない、ぶっきらぼうな言い方に何故かはわからないが声が詰まった。
その手首は中幕の隙間を縫うように見える。もしかしたらその幕の向こう側に人がいるのかもしれない。だがそれ以上に『自分』はこの声が聴こえたことに動揺を隠せなかった。

市井「うーんと……まあ、あぁ……その、ね。いや、みっともないとこ見せたね。てっきり手の平だけがヒラヒラって宙に浮いちゃってるかと思っちゃってさあ」
???「まあ。それはそうだろうな。そうしてるんだからな」
市井「なんでそうしてるのかな。ここは舞台みたいだし……そういう劇でもやるのかね?」
???「まあ、そういうことにしておけ」
市井「どういうことなんだろうねぇ……というか、自分さあ。気が付いたらこんなところにいるわけなんだけど。その辺の事情について何か知ってたりする?」
???「いや、知らないな。お前と同じだよ」
市井「あらら……随分ぶっきらぼうな言い草だねぇ」
???「ああ、悪いか」
市井「いや、別に悪いとは言ってないさ。ただまあ、初対面の人間なんだから、もうちょっと愛想よくしてくれても良いんじゃないって思ったとこだよ」
???「生憎そういうのは得意じゃないからな」
市井「せめてそういう愛想ぐらいは持ち合わせておいた方が良いとは思うんだけどねぇ……まあいいか」

お愛想の一つも取れないような態度と、平坦な声音で淡々と話す彼に対して息を吐くように言葉を返していく。一方的ではあるがこっちが流れるように言葉を掛ければ、ばっさりとにべもなく切られる彼の言葉に自然とテンポよく交わされる会話の応酬に何となく心地の良さを覚えた。
さてどうしてこんなところに連れてかれたのか、そしてこの先どうしたらいいのか。少しでも手掛かりが欲しくて、目の前にいる話が出来る彼にそれを乞うた。

市井「じゃああれ? こっから何したらいいとか、何を求められてるとか。そういうのは分かんなかったりする?」
???「さあな。ただまあ、そこに座ってるの退屈だろうし。どっか見てみたらいいんじゃないか」
市井「それもそっか。じゃあお言葉に甘えて、見させて貰おうかな」

相変わらずつれない言葉しか返ってこないが、ヒントぐらいにはなりそうな助言を貰ったところで自分は周囲を見渡した。
現在自分がいるのは劇場と思わしき場所で、客席と舞台、そして客席の背後には扉があるのが分かる。ああ、出口みたいなとこはあるんだなと思ってひとまず扉の方へと向かう。それは重厚そうな作りをしていた。これだけ大きいと向こう側の音を聞き取るのは難しいかもな、と思いながらも一応<聞き耳>を立てるが失敗、特に音は聞き取れなかった。
では鍵が掛かっているかと有無を確かめるために、僅かに扉を開けようと押してみる。扉はそれなりに重たいものの、鍵は掛かっていないようで押せばそのまま扉は動く。ああ、鍵は掛かっていないから一応ここから外には出れるんだなということを確認しておいて、今度は手が見えた舞台の方へと向かう。

舞台に上がって周囲を見渡しても床以外には何もない。そこから奥は赤い幕が、そして舞台袖が見える。先程まで赤い幕の隙間から出していた手は見えなくなっていた。
あれどこいったけなぁ、と思いながら舞台袖の方へと向かう。すると先程見えた手はその奥にいるのが見える。そして手をひらひらとさせながら奥へ奥へと移動している。
まるで誘われているような、追いかけっこでもしている気分だと言いながらその手を追い掛けていく。

???「まあ悪いようにはしないさ」
市井「ああ……それってさぁ、あんまり個人的にはいい思い出がしないような気がするんだよね」
???「それはただのお前の感想だろ」
市井「はは、にべもなくばっさり切られるかぁ。はいはいそうですよっと。どうせやましいことしかない身なんでね」

そう言いながら手を追い掛けるように奥へと進めば、舞台袖は物が雑多に置かれているのが見て取れる。そこに置いてあった段ボールの一部に視線をやり<目星>を振ればスペシャル。その段ボールの中身は様々な講演の新品なパンフレットが入っていた。しかしその年代はバラバラなことに違和感を覚える。脚本や題材が一緒とか出演者など共通点はないだろうかと探してみても、てんでバラバラである。
さて一方手の平はどこかなと見やれば、手の平は自分から隠れるようにカーテンのところにいた。ふと思いついて、無言でカーテンに近付いて摘まんでひらひらと揺らしてみる。特に姿がその合間から見えることもない。

???「なんだよ、鬱陶しいな」
市井「ちょっ……悪いようにはしないって言ったのはそっちだろ」
???「悪いようにはしないと言ったが、必要以上に関わってくるんじゃない。面倒なんだよ」
市井「随分バッサリ言ってくれるねぇ。こういう状況なんだから、ちょっとくらいは付き合ってくれていいんじゃないの」
???「俺はお前を利用するだけだ」
市井「利用するって……はっきり本人の前で言っちゃっていいの?」
???「……さあな」

彼からこの言葉を聞いて(随分と損な性分だねえ)と思う。本心から利用しようと企てる奴はそもそも自分から相手に利用するなんて言い出さない。だからこの言い振りからしてこっちを使い潰すつもりはないようだと悟った。もしくはそうやって他者を食い物にすることに抵抗を覚えるタイプか、端からそんな考えがないタイプか。どっちにしたって損しかしない難儀な性格だねえと思いながら会話を続けていく。

市井「ふぅん、素直じゃないねぇ。まあまあ、どう見たって頼りになるのはそっちしかいないんだから、当てにしてるんだよ? なんかこう、ヒントと言うか。ちょっとぐらいは手掛かりとか教えてくれてもいいんじゃないかなあ」
???「といっても、此処に関しては俺もほとんど知らないんだよ。言っただろ、どうしてここに来たのかも分からないって」
市井「その点はこっちと同じだけどさ……じゃあまあヒントというかそういうものもないってことなんだ?」
???「俺から言えることはない」
市井「そうかいそうかい。で、君は今何処にいるんだい?」
???「ここにいるだろ」
市井「ここにいるってさあ……マジでどこだよ」
???「だからここにいるだろ」

しかしカーテン合間から見えるのは手首だけだ。ここで<シークレットダイス>が振られる。
自分からは彼の正確な姿は見えないが、それでも彼は自分はこの場にいると言っている。となると自分の見え方に問題があるのか。じゃあ向こう側からしたら自分はどのように見えているのだろうか、とふと疑問を覚える。

市井「じゃあ言い方変えるわ。君から俺はどんな風に見えているの?」
???「まあ……YesかNoで言えばYesだな」
市井「なにその引っ掛かる言い方……こんな行き止まりまで連れてきてなんだってのさ」
???「俺は俺の行きたいところに行ってるだけだ」
市井「はいはい左様でございますか」

含みのある言い方に、これは彼もまた自分と同様に見え方が異なっているのかと思いながらも行き止まりを見渡すも特に段ボールなど何かがあるわけでもない。
ここで<聞き耳>を振られて成功する。どこからかノイズのようなものが聞こえる。どうやら客席の方から聞こえるようだ。ノイズの正体を知るために舞台を降りて客席の方へと向かう。
するとけたたましいベルのような音が聞こえる。開演、の合図か。備え付けられたスピーカーからひび割れた音が流れてきた。

『本日はご来場頂き、誠にありがとうございます。ただいまより、――劇団による公演、赤い糸の上演を開始致します』

幾重にも重なって聞こえたアナウンスと、相も変わらず異様な状況に不気味さを隠しきれない。得体の知れなさらからのSAN値チェック、失敗、1減少する。

KPが『削れるねえ』という中、中の人は『不定の狂気の可能性が出てきたよ』という言葉を洩らす。開始時のSAN値が47で、現在-4削れて43。そして不定の狂気はトータル-10削れた場合。割と迫ってきている。

市井「間もなくっていうけどさあ、いったい今から何が始まるっていうんだい」
???「さあ」
市井「ていうか、なんだよあのアナウンス……ひび割れたりしてひでぇ有り様だっつうの……てかさ、間もなく開演ですって言う割にはさあ、客も居なければそれを魅せてくれる役者もいないっぽいけどどうなってんの、これ」
???「幕が上がらない限り始まらないだろ」
市井「それもそうか」
???「幕も上がらないし、始まるのか、これ」
市井「これさあ、幕を勝手に上げたら、勝手に始めてくれるとか。そういうオチ?」
???「さあ、知らねえな」
市井「ちょっと流石に自分のやることに責任持てねぇよ……君、そこにいるんでしょ? そこにいて何か気付いたり見つけたりしないの?」
???「さあな」

こっちが先程見つけた段ボールに入れられていたパンフレットのことを伝える。そして相変わらず姿が見えず、手首だけの彼に本当にそこにいるのかと問えばぶっきらぼうに「居るが」と返される。
本当に彼が実在する存在なのか、怪しく思えて自分の手に重ねることとかは出来ないのかと聞けば「手、見えてんだろ」と言って向こうからは触れようとはしない。
じゃあこっちから近付くしかないか。向こうから反撃されたとて、こっちも応戦すればいいだけのことだし。と思って今更ながら自分の所持品を確認していくと(<幸運失敗>で)何も持っていない事に気が付く。
<ちなみに普段は仕込みナイフと予備のナイフ、毒薬などを持っている。

丸腰な事に気が付いて彼に不用意に触れるのは避けて、周囲に舞台装置等が無いかと確認する。このままだと埒が明かないと思い、ならば幕を上げるために装置を動かす必要がある。そう思って舞台袖を見やれば、それっぽい装置が見付かる。しかしその周囲には黄色と黒で囲われたテープが張り巡らされていた。明らかに危険と言わんばかりの対応に溜息を吐く。
そもそも舞台ってどんな仕組みだったけね、と思考を張り巡らさせていく。<知識>を振って成功する。どうやら舞台は壇上の仕掛けを動かすために必ず人がいるらしい。しかし己が幕を少し上げて様子を窺ってもそこには誰もいない。いるのは自分と、手しか見えない彼のみ。
いったいどういうことなんだよ……と頭を抱えれば、彼が「こんなおかしな状況で舞台が上がるとは限らないだろ」と言葉を洩らす。そうは言えども幕が上がれば一応開演の合図だろ、と思う。

市井「でも幕を上げるための装置が何か危険ですよって囲われてるんだよね」
彼「まあ、普通は一般の客には触らせないだろ」
市井「客ねえ……俺たちは一般の客か、それとも役者かね、どっちだと思う?」
彼「さあ、少なくともお前は客席に座っていたんだから客だろ」
市井「じゃあ舞台に上がっていた君の方が役者ってことかい?」
彼「さあ、それも分からないが。それに俺が役者だったとしても、役者がカーテンを開けるわけないだろ」
市井「それもそうか、それをやるのは舞台裏の人間か」
彼「それを動かす奴がいない時点で、幕は上がらないだろ」
市井「今からその人間でも探しに行くかい?」
彼「今から幕を上げさせたところで、何の意味があるかは分からねえけど」
市井「つっても開演させないことには事は運びそうにないけどねえ……ああもういいや。責任は持てないけど、このレバー上げちゃっていいと思う?」
彼「さあ、責任は負えないぞ」
市井「言うこと一緒だねえ」

はあ、と溜息を吐きながらデンジャーのレバーを上げる。ここで<幸運>を振ってクリティカルが出る。
レバーを引けばそのまま幕は天井の装置に引き上げられて上がっていき、カコンと音を立てて止まった。
照明や機材などが落ちてはこないだろうかと上を見上げれば、どうやら音の正体はいっぱいまで上げたことによるものだったらしい。そして幕を上げたことによる変化はみられない。

どうやらこれが正解ではないらしい。
じゃあこっちに行くしかないか、と先程鍵が掛かっていないことを確認した扉を開ける。すると通路が見えてその先に再び扉が見える
その先に映写機とか、何かヒントがあったら良いのにね。そう思いながらその先の扉を見れば、自分が開ける前にギィと音を立ててわずかに扉が開かれる。それを見て警戒を強めて<聞き耳>を立てるも失敗。扉は微かに開いたかと思うと、またすぐにパタンと閉められる。
じゃあ試しにとトイレの扉をノックする感覚で叩けば特に反応は返ってこない。どうやら扉が厚いので向こう側に聞こえていない可能性が高そうだ。はああぁと溜息を吐いて先程よりも力を込めて扉を叩く。すると扉が一人でに開く。警戒しながらうっすら開いた隙間からその先を覗けば、そこからはホールが見えてエントランスらしき場所も見える。しかし覗き見るのでは一部の視界しか見えないため、全容を知ることは出来ない。仕方なく更に扉を押して行けば、そこで何かにぶつかり不機嫌そうな声が聞こえてきた。

彼「……なんだよ」
市井「人がいると思わなかったから、つい……その、ごめんね☆」
彼「てかお前何してんだよ」
市井「何してって……
彼「扉開けたかと思ったら外の様子窺って、急に開けやがって……
市井「そりゃ得体の知れないとこにいるんだからさあ警戒くらいはするでしょ。そりゃあまあぶつけちゃったことについては謝るけど。ほんと申し訳ないなあって、心の底からね」
彼「ああそうか」
市井「え、てかぶつかった感触がしたんだけどどこにいるの?」
彼「……ここにいるだろ」

そういった彼は扉の隙間から手をひらひらとさせる。どうやら彼は扉の向こう側のエントランス側にいるようだ。すぐに襲い掛かるような外敵もいなそうなため、そのまま扉を開けてエントランスへと身体を入れる。
エントランスは広々としており、しかしながら自分達以外に人の姿は見えない。地形を見渡して把握すれば、受付・出入り口・二階に続く階段が見える。

市井「まじのエントランスなんだねえ」
彼「劇場に居たんだから当たり前だろ」
市井「劇場とはいうけどさあ、あんな現実感のない空間に居て劇場も何もないと思うけどねえ」
彼「見た目は普通だと思うけども」
市井「はあ……勝手にビクビクしてんのはこっちの方か」

周囲を見渡して手掛かりになりそうなポスターなどは貼られていないかと確認するも、貼ってあったであろう形跡は見えても展示物はなかった。
二階に続く階段を確認すれば、<目星>に成功して二階の地図を見つける。どうやら二階は第二劇場と楽屋があるようだ。二階の地図を見つけたところで、では一階フロアの地図はあるだろうかと見やればその隣に提示されてあった。一階は劇場と受付出入り口の他に休憩スペースがあることが分かる。
おおよそこの空間の地形が把握できたところで、一階に降りて地図を頭に入れて休憩スペースへと向かう。

どうやら休憩スペースはカフェスペースになっているようだ。他に人はいないだろうか、と更に中へと入っていく。しかし音は一切せず、そこには人影すらもなかった。カウンターと、テーブルがあり、小さいながらもカフェスペースが設けられているようだ。

市井「ほんと、箱だけ作って人は居ないのね」
彼「どこもかしこも人の姿はないだろ」
市井「別に人好きじゃないけどさあ、流石に人恋しくなるよねえ、さすがに」

周囲を見渡してもカウンター側にマスターもいないしメニュー表もない。飲み物ぐらいは流石にカフェならないだろうか、と探せば手の平が「ティーセットならあったぞ」と声を掛ける。

市井「え、これセルフサービスってこと!?」
彼「……人がいないならそうなるだろ」
市井「はあ……ちなみに君はお茶を淹れるのが得意だったりする?」
彼「特に、お茶の種類だったり淹れ方だったり頓着ない」
市井「ああそう、そこにこだわりはないわけなんだね」
彼「飲めるなら何だっていいだろ」
市井「味気ないねえ、人に合わせないと色々文句言われるんじゃないの?」
彼「……別に」
市井「おやおや、踏み入れちゃいけないことに踏み入れちゃったって感じ?」
彼「お前には何も関係ない」

ふぅん、どうやら合わせる必要がない環境にいたってことね。自分も相当人様に言えない過去を持ってるけど、でも目の前にいる彼もかなり根が深そうだね。深入りするつもりはないけども。

中の人は「お前には何も関係ない」と言われた時点で膝から崩れ落ちた、くらいの心境。だってさあ、それ今まで何回も言われたけどさあ。今のが一番声が冷めきっていて取り付く島もないくらいにばっさり切られた口調だった。
過去に言われた「お前には何も関係ない」は正直照れ隠しというか、そういう返しだったじゃん。でもこれ本当に踏み入れて欲しくないから、拒絶したトーンじゃん。温度差もそこに内包される意味も今までと全く違うわけだよ。……分かってたけど、きっついなあ。

市井「……まあ置かれてるってことは使っていいってことだよね。ちなみに勝手に使わせてもらうけど、君はコーヒーと紅茶どっちがまし?」
彼「どっちも変わらない」
市井「せめてこっちがいいとか、こっちが嫌いとか。言ってくれよなあ」
彼「考えるのが面倒だから、お前が淹れるのと同じでいい」
市井「はいはいっと……じゃあ紅茶になるけどいいかな?」
彼「……任せる」

紅茶を上手く淹れられるか。<DEX*5>で判定、結果は成功。
このとき中の人は『14*5……が出てこない、いくつ??』と混乱していて、KPから『普通に*5って入れれば良かったのでは?』『大丈夫??休憩する??』と言われてました。大丈夫じゃない、精神的動揺がデカい、休憩すりゅぅ……

ふと冷静になって掌がどんな風に見えているのか気になってKPに聞けば、カウンターで身体を隠しながら手だけ見せている状況だと。どうやって隠してるんだ?? というか隠せるのか?? 『見に行きます?』と聞かれたが確認したら最後な気がする。なんとなく身体は見えないか分からないんだろうけど、それを確信を得たくないなあ! という心境である。

なので彼が隠そうとしているなら無理にそれを暴く必要もないだろうと、手早くお茶を淹れて彼の分をカウンターへ置き、自分はそれを視界に入れないように背中を向ける。
すると数秒後、カチャと音を立ててカップを持ち上げた気配がする。「勝手に淹れただけだからお好みに合うか分かりませんけど」と言えば「詳しくないから分からないが悪くないんじゃないか」と返ってくる。それに対して「お褒めの言葉どーも。まあそこそこ上手くいった自信はあるけどさ」と返す。

ティーブレイクも兼ねて。こっちの事情について聞いてこないことを聞けば、知る必要もないと返される。俺の事を知らないか、と関係性があるか問えば「恐らく」と含みのある言い方が返ってくる。ここに来た経緯を知らないなら記憶が無かったとしても関係があったとしても分からないのではと返って来ればそれもそうかと納得する。自分の事を知らないのであればその方がいいと市井が言って会話が終わる。

ここでKPから<聞き耳>の指示。これに成功。
一度も振り返らなかった市井は、その背中から思ったより荒っぽくカップを置く音に気が付く。「自分の食器じゃないけどさあ、もうちょい置き方ってあるんじゃないの……?」と言えば、向こうからは「普通に置いたつもりだが」と返ってくる。「片手しか使えないわけじゃあるまいし、いささかぞんざいすぎないか」と嫌味を言う。
更にKPから<アイデア>の指示。これにファンブル。やってんなあおい。
思ったよりも音を立てて置かれたカップに咄嗟振り返ってしまう。そこでカップが落ちるように置かれた現場を目の当たりにしてしまい、SAN値チェック、成功で減少値なし。
その事に対して少し震えるような声で「今更だけど、体調とか気分が悪かったりとかしてないかい……?」と手に問い掛ける。それについて「特にない、普段通りだ」「嘘はついてない」と返す彼に「お互い頼れるのはそっちだけなんだから、体調が悪かったりしたら教えて欲しいかなあって。そのぐらいの甲斐性はあるだろ?」と言えば「こんなところで死ぬつもりはない」と返ってくる。

ここまでティーブレイク、閑話休題。
KPに『休んだことによる恩恵はないんですか?』とごねれば『でもお茶入れたの君だしなあ』と返される。
私『でも誰かの世話を焼くことで心がホットしたりしませんか??』
KP『市井くんそういうタイプです?』
私『誰かにされるよりは、誰かにする方がいいです』
KP『じゃあSAN値1回復しましょうねえ~癒されたということで』
私『やったね1持って行けたよ!でも減った分の方がデカいんだよなあ』
KP『これそんなに減るやつだったけなあ』
私『そんなに減らないんですか!? リアルSAN値が減ってるから仕方ないかな!?』

中の人的には今更ですけど。
正体も姿も見えない存在に背中見せるとか、お前正気か。市井無弓。警戒一切しないのな。お屋敷生活ですっかり鈍ってるのか、それとも背中見せてもどうとでもなると思っているのか。たぶん許しちゃってるのが正解。





さてカフェスペースでの休憩を終えて二階の劇場へと向かう。
気付けるものもないのでそのままドアに入っていく。中は開演前の映画館のように真っ暗であった。ひとまず何か気付けるものはないか、変化はないかと見渡す。突然大音量でブザーが鳴る。それと同時に舞台に灯りが点いて幕が上がる。
舞台上には男性がおり、その他には手だけが見える、その手は女性のようにもみえた。そして二人の会話が聞こえる。男性の口から赤い糸について語られ、どうやら二人は想い人同士らしい。そうして約束を交わすやり取りが繰り広げる――というところで「おい」と声が掛けられる。
その声は先程から共に行動している手のものであった。その声にハッとなると「なにしてんだよ」と自分が呆けていたことを指摘される。それを聞いて先程まで見ていた舞台上の出来事を話せば、寝惚けていたのかと返される。
先程一階のアナウンスで流れていた演目と同じ赤い糸だったと話せば「これでお前が望んでた舞台は上がった訳だ」と返されて、あまりにも中途半端な形に少し腑に落ちない。
「心配かけたね」と手に言えば「別に」と返されて思わず「愛想ねえなあ」と苦笑いを浮かべる。

劇場に変化が無いかと<目星>を振ればクリティカル。どうした出目。
どうやら舞台に何か落ちているようだ。それはチラシのようでそこには赤い糸上演中止のお知らせで、小道具の盗難や役者間のトラブルによって中止になったという内容であった。更に傍には小さな鍵が落ちており、ネームプレートには楽屋と書かれていた。
舞台袖の方に目を向ければ、第一劇場よりは小ぶりだが同じような作りになっていることが分かる。舞台袖の方に向かえば第一劇場と違って段ボールなどは無く、カーテンを動かすための装置しかなかった。現在幕は下りたままで幕の内を見れば第一劇場と同様に黄色と黒のテープがある機械があった。なんとなく意味ないなあと思いつつ、頭上に最大限警戒しながら機械を動かす。
KPから<幸運>を指示されて振ればファンブル。回収早くない??おや??鉄柱が胸に突き刺さりますか?なら仕方ないなあ。99かあ、100じゃないことを喜ぶべき?
すると頭上からミシミシと音が聞こえる。なんとなく察して機械を動かすのを止めて舞台から降りて離れる。頭上を見やれば、装置が劣化しているのかカーテンを支える鉄柱が錆て曲がっているのが分かる。これ以上長いするのは危険かなと思い、手に入れたチラシと鍵を持って劇場から立ち去る。





そして楽屋と書かれたエリアまで行き、扉にかかった鍵を開けて入れば薄暗い廊下に出る。そこには幾つか楽屋など部屋があるが、一か所だけ開いている部屋があった。念のため<聞き耳>を振るも失敗、開いた扉からは聞こえて来なかったが第二劇場の方からは何かが崩れる音が聞こえた。

楽屋に入ると、数分前までは誰かがいたかのような雰囲気があった。当然灯りは点いたままである。誰かがいた気配があるなら、その痕跡はないかと部屋を見渡す。すると机には本が置いてあり。鏡の前には化粧品が散らばっていた。
本を手に取ってみる。KPから<図書館>を指示される。
私『図書館??なんだって??まだショットガンの方が高いってなんだ??』
と言いながらも初期値ながら出目6で成功する。
その本には赤い糸についての伝承について書かれていた。
ポンコツ中の人は先程の劇で、中国では赤い糸を足首に付けるしか覚えていなかったがどうやらそれは婚姻が決まったらということらしい。なるほど、つまりあの男女は身分違いの恋だったのかな。

この本を見て自分に赤い糸ないしは糸がついていなか確認するも特にないという。いつも一緒に居る彼は入り口付近に居るという。彼の方も見てみるも糸はないと言う。
よくみるために<目星>を振ると、身に付けている白い手袋に赤みがついていることがわかる。なんだって??と思っていると、手の彼から「なんだよ急に近付いてきて」と声を掛けられる。「ああ、ごめんね。気分を害したかい?」と言えばばっさりと「気分を害されたな」と言われたので「なんではっきり言うんだよ!……まあこういう状況だし、心配になったんだよ……」と反論すれば「それはご苦労」とにべもなく返される。
とりあえず情報共有として先程の本に赤い糸について書かれていたことを話す。
彼が「それで、俺に糸がないかって?」と言ってきたため、少しばつが悪いと思いながらも「ああそうですよ、ここまで来たんだから少しくらい縁感じたっていいだろ」と返す。終始つれない態度に「赤い糸とか付いてたら信じられるのになあ」と零せば、彼は「生憎そういうものはついていないわけで」と返される。
相変わらずな態度に少しイラついた市井は「その辺に赤い糸とか落ちてないわけ?赤いしめ縄とかでもいいけど」と言えば、彼はばっさり「しめ縄……?そんなもの落ちてるわけないだろ」と切る。「そんぐらい頑丈そうなもんじゃないと……離れていきそうだし」「そのまんまお前、消えてきそうだしなあ」と市井が本音を溢せば、それを否定しない彼に「おいおい止めてくれよ、心細くなっちゃうだろ」と言えば「そう言われても俺は別に心細さとかは感じてないからな」と言われて「ええ~ちょっとは俺がいなくて寂しかったぁとかあ言ってくれないの?」と揶揄えば「感じてない事を言う方が失礼だろ」とばっさりと切られる。そんな態度に「恥ずかしがり屋で素直に言えないっつーことで」と言えば、彼から鏡の方を指差される。

鏡の前にある化粧道具に対して<目星>を振るも失敗。とりあえず化粧ポーチから一つの鍵を取り出す、そこには衣裳部屋というネームプレートが付いていた。更に彼からこの部屋の傍に衣裳部屋があったぞという声に従って、そちらへと向かう。





衣裳部屋の鍵を開けて入れば中は電気が消されていて暗かった。どうやら様々な小道具が置かれているらしい。
赤い糸とかないだろうかと見やれば<目星>に成功してその衣装棚の中から白の毛糸を見つけた。白の糸……? これは毛染めしなくてはならないってこと?
KPから<アイデア>の指示で振れば成功し、ここは完成されたもののみ置かれているため毛染めをするような道具は無いとばっさり切られる。
いっそ化粧道具の口紅で赤く染めてやろうか……と思いながら、赤い糸と言う演目があるのに小道具はないのかとぼやく。彼がそれに対して赤い糸は中止になったと言ってただろと、中止の理由の一つに小道具の盗難があったことを思い出す。
さてどうやって赤い糸を持ち出そうかと思案していると彼からシークレットダイスが振られる。は? と思っていると彼の手にはナイフが握られていた。「腕、切りゃ……」と彼は躊躇いなくナイフを引こうとする。

私『まてまてまて!DEX!DEX対抗!』
ふ『手慣れてるんですぐ切れます』
私『手慣れてるんでとか言っちゃだめ!こっちだって現役退いてんが、DEXに自信あるから!』

市井が驚いて一歩踏み込もうとするがそれよりも早くナイフが引かれてその手は赤く染まっていた。

「まてよまてよ、まてよ……!」と止める間もなく腕を切った彼は「なんだよ、これで赤く染まるだろ」と悪びれずに言う。「赤く染めるんだったらさっきの口紅でもいいだろ、お前が切る必要ないだろ!」と言えば、彼は態度を変えず「赤色は血液を意味するってお前が説明しただろ」と返す。その態度に「だったら俺が切ったっていいだろ。お前が傷付く必要何もねえだろ」と苛立ちを露わにすれば、彼はそんな憤慨を意にも解さずに「そんなことより早くこれで赤くしろよ。血が止まったらまた切ることになるんだから」と淡々と言う彼に「ああ、くっそ……!」と釈然としない気持ちのまま糸を彼の血で赤く染めていく。

糸を赤く染めた後で、彼の切り傷を処置するために<応急手当>を振るも足りず失敗。予想以上に深く止血が上手くいかない状態に「どんだけ深く切ったんだよ……!」と悪態をつけば、彼は「んな言う程か」と淡々と返す。そんな彼の態度に更に苛立ちを募らせながら「言う程かっつーの……圧迫止血しようにも血が滲むとかどんだけ深く切ってやがる……」とぼやく。それでも平坦なトーンは変わらず「致死量でもないしそんなに言う程か」と言う彼に、市井が「言う程だっつーの。普通人前でこんなのされたら……嫌がるだろ。てか目の前で傷付けられて無関心じゃないんだけどなあ」と苦々しく言う。彼はそれでも赤く染まった糸を見て淡々と「それでいいだろ」と言い放つため、市井は吐き捨てるように「お蔭さまで赤い糸が出来たよ……そこだけは感謝するよ、感謝したくないけど」と答える。

そしてそんな彼から小さな鍵が投げられる。それはアンティーク調のかなり古めかしいものであった。受け取ってどこでみつけたかと聞けばその辺と言われ、どこの鍵かと聞けば開けてない場所なんて一か所ぐらいだろと返される。

衣裳部屋を出る前に『流石に応急セットとかないよなあ~』と言えば、KPから『幸運スペシャル以上で出ます』と返ってきたので振り得じゃあ! と振ってみるも普通の成功。特に生えることもなくこの部屋を出ることに。





古い小さな鍵、開けていないのはどこの部屋だったか……と思いながら、関係者以外立ち入り禁止エリアを見渡すも他は鍵が掛かっていて入れそうにない。
やっばいどこの部屋の鍵かさっぱり見当つかないと助けを求めればKPより<アイデア>をどうぞと天啓が来る――ファンブル。天啓は無かった。は?(真顔)と言われた。今度はトラックにぶち当たるのかなあ。

というわけで。どこの部屋かなーと片手でクルクルと回していたら、鍵がすぽーんと手から離れて更に足でうっかり蹴とばしてしまい一階へと落ちていった。
「やっべぇな!!」と思わず叫べば、近くにいた彼から「人から貰ったものをぞんざいに扱うなよ……」と呆れた声が聞こえてくる。「いやだっ……いやこんなアホみたいなことすると思わねえだろ!てかやべぇ!小さな鍵だから失くしたらまじやべぇ!!」と呆れた声に脇目も振らずに急いで一階へと駆け下りて探しに行く。

鍵を探すため<目星>を振るも失敗。ここで永住決定かあ~~~当たり前のように失敗するな。
彼が「どこにやったんだよ、鍵……!」と呆れと怒り混じりに声を漏らす。「分かってたらこんな苦労してないんですけどねえ!」と一生懸命に探すも見つからず。
一階のエントランス付近を探してしばらくすると、市井は見つけられなかったものの手袋の彼が深いため息を吐きながら見つかったと報告してくれる。「お前に渡したのが間違いだった」と正論を吐かれて「……それ以上追い打ちを掛けるのはやめてくれ」と軽口を返すことも出来ず鍵を手に入れた。

彼「出る直前まで迷惑掛けやがって」
市井「本当に……
彼「無くすなよ」
市井「ちょ、本当に悪かったって!」
彼「もう落とすなよ……!」

悪態を吐いた彼が今度は市井の掌にめり込ませる勢いで鍵を渡す。その際に触れた手が手袋越しにしても酷く冷たいことを感じる。

私が『その冷たさに心当たりってあります……?具体的に言うと、血が通っていないというか。死人の手のようだ、とか』と尋ねれば、KPからは死人とまではいわないが異常な冷たさだと返ってくる。



ここまでの一連のトラブルで頭が吹っ飛んだが、そもそもこの鍵どこの扉なんだ。でもまたアイデアしたら今度こそ鍵を無くして永住しそうだ……とぼやけば、一階まで降りてきたことでそこの出入り口の扉と鍵の意匠が似ていることに気が付く。

ようやく鍵の使いどころと出る方法が分かったところで、手に入れた赤い糸の長さについて確認をする。具体的には目の前にいる彼の手首に巻いて更に自分の手首に巻いたところで彼の視界に入るぐらいには欲しい。するとそれぐらいの長さはあるだろうとKPから返答がある。

じゃあやることは決まったな、と無言でしれっと彼に近付こうとする。
そうしたら「いきなり近寄ってなんだ……」と嫌そうに言われたため「じゃあ先に言っておいたらいい?近付くよ?」と言って更に彼との距離を詰めようとする。

彼「近付いて何をするつもりだ」
市井「いやべつになにも」
手だけでも嫌がっているのがありありと分かるくらい遠ざかろうとする彼。
市井「別にいいいじゃん、取って食うわけじゃないんだし」
彼「お前のその言い方信用できないんだよ」
市井「ええ~じゃあ本当に君に危害を加えないっていうのは絶対だから、どう?」

ふ『<説得>してもらっていいですか??』
私『<言いくるめ>なんだよ!』
KP『<信用>でもいいですよ』
私『信用ねぇんだよ!』

案の定<言いくるめ>は失敗して、嫌々という雰囲気を出して彼が遠ざかる。

市井「おいおい、そんなに離れなくてもいいじゃん」
彼「さっきの件といい、信用できるか」
市井「正直に言うと、全く信用されないだろうなって自覚はある……ぶっちゃけると」


ここまで言って市井が本音を話す。「さっきの口振りだとここを出たら「はいさよなら」で出て行くんだろ」と言えば、彼は口を濁しつつも「その先に何があるか知らない」と返す。それに対して市井が赤い糸の御利益にあやかってもいいじゃないかと反論する。
その言葉を受けて彼がなぜそこまで赤い糸にこだわるのかと聞いてくる。それに対して市井がぶっちゃけ繋ぎ止められるなら鎖でも手錠でも何でも良いと言いきれば、彼が更に距離を離れようとする。

市井「ああ!もう完全に自分の言い方が悪かったけどさあ!……ここで離れちゃうのは、なんとなく、寂しい……からさあ」
彼「……いや、離れた方がいい」
市井「どうしてそう思うんだよ」
彼「その方が、互いに取って幸せだろ」
市井「……どうしてそう決めつけるのかねえ」
彼の断定する物言いに少しむっとしながらも反論する。しかし彼は更にその理由を続ける。
彼「俺とお前はここで閉じ込められただけの存在だ。互いの素性なんて知らない。そんな人間を繋ぎ止めておく理由があるか」
市井「単純にここで縁を感じて繋ぎ止めておきたいと思うだけじゃ、理由としては不足かい?」

ふ『<言いくるめ>+20で振って貰っていいですか??』
私『ファンブルしたらどうすんだよ!!』
KP『では振って下さい』
私『もう出目が信用できない!』
ふ『SKPからダイスを振ることを提案するw』

そして<言いくるめ>80に増えてるのに失敗する。失敗するんかーい。延長でお願い申し上げます。

市井の主張に彼が「俺からはそんなに縁を感じてはいない」と反論する。それに対して自分が一方的に感じているだけだという市井。それに彼が「縁を繋ぎ止めたとしてどうする?」と尋ねて、市井が「別にそこから知ってくなり深めてくなり、勝手に自由にするくらいいいだろ」と返す。しかし彼は「それが良くないって言ってる」と頑な態度を崩さない。「必要以上に縁は結ばない、その方が幸せだって理解してるからだ」と言い切る彼に、市井が「幸せって一方的に決めつけてほしくないなあ……別にいいだろ、一個ぐらいそういう縁があっても」と返すと彼が「縁があるから……良くないんだ」と零す。
彼のその意固地な態度に「言い悪いはこっちで決めるさ。それにこっちの身を守る術はあるわけだから、どうとでもなるんじゃないの」と言って市井が近づこうとすれば、彼は「いや……駄目だ」と拒む。その様子に市井が「そんなに拒まないでくれよ」と零せば、彼が苦しそうに「単純にお前が気に入らないとかそういう理由じゃない」と言う。それを聞いて「尚更良いじゃないか」と募れば、彼が「尚更駄目なんだよ」と言う。それを聞いて市井が「たぶんお前が知ってるほど俺、良い人間じゃないよ」とそんな風に気遣ってもらわなくても良いと言外に告げるも、彼は「それでもだよ」と変えようとしない。

この一連のやり取りで目の前にいる彼が相当頑固な性格なのは分かったが、それでも市井自身も諦めの良い性格ではないため、自分の主張を変えるつもりはない。

ふ『もう<言いくるめ>か無理矢理で……
私『もう無理矢理結びに行っていいかな?<言いくるめ>は信用してない』
KP『では<DEX*5>で……
私『もうやだあ!!』

維持でも『もうダイスを振りたくない』中の人がイヤイヤしていると、KPがそうやって会話を繰り広げているうちにじりじりと距離を詰めているという描写をする。

私『じゃあ逃げられないように壁際に追い詰めます』
KP『壁ドンじゃん、いいよ』
私『でも壁ドン言うても、両手は糸を結ぶのに使うので。足で妨害しつつの、手首に紐を掛けるって絵面になるんですけど??』
KP『荒っぽいね』

では行動宣言をどうぞ。とKPに言われたため、じりじり詰めて彼の手首に糸を掛けると伝える。するとKPから『手首でいいんですか?』と言われたため、少し思い悩む。小指に掛ける勇気は無かった。DEX対抗になっても怖いし。そういうとSKPから糸を結ぶのであれば体格や筋力で対抗することになるのでは?と言われる。

KP『では手首だけ出して隠れている彼の手を羽交い締めにして糸を結びます』
私『描写にすると通報されても文句言えねえ……!!』

「なにすんだよっ!!」と彼は声を荒げるも、市井は「しょーがないだろ、どうやっても頑固で納得しないなら力ずくしかないだろ」と悪びれずに言う。彼の「しかもコマ結びじゃねえか……!」と言う声に、市井が「そら絶対外れないようにするだろ。言っとくけど切ったりするのだけはやめろよ」と返せば、彼が結ばれた紐の上で歯を立てて抵抗する。それを見て市井が思わず「この野郎!!お前なんだよ、言い方ひでぇけどリードで結ばれた柴犬みてえに抵抗するじゃねえか!」と声を荒げれば、彼は「それぐらい縁はいらねえってことだよ!」と反論する。
「生憎お前の拒否権は聞いてねえんだよなあ、ほら諦めろ」と市井が早速結んだ紐をリード代わりにずるずると彼を引き摺って行く。きちんと自分の手首にも糸を結ぶのを忘れずに。そして激しく抵抗する柴犬をリードで引っ張っていく飼い主のように連れていく。




そして入り口まで辿り着いた市井は先程の小さな鍵を今度は無くさないようにして、扉に差し込む。
その時彼が「お前は……!ここで俺と縁を結んだことを絶対に後悔する……!!」と言うのを、市井が呆れた様子で「なんで自分で決めたことに自分が後悔しなきゃいけないのさ」と返す。その言葉に彼が「お前が決めたからこそだろ」と告げるのを、市井は変わらず「後悔するとしたらそっちの方じゃないのかなあ、あーあ。ろくでもない奴に目付けられちゃったなあ、とか」と言い切る。

彼「ああ、そうかよ……!」
市井「まあまあその辺りは諦めて?とんでもない奴に目付けられたなあって」

終始変わらない態度で返す市井に、彼が「何があっても……恨むなよ」とドスの効いた声で脅す。それに市井が調子を変えずに「少なくとも君を恨むのは筋違いかな。恨むとしたら自分だけだよ」と訂正する。
そして市井がそんな彼に向かって「お手をどうぞ?お嬢様?」と手を差し出せば、無言でバシッと叩かれる。そしてそのまま扉を潜る。すると身体ごと落ちていくような感覚がして、意識も落ちていく。その間際に自分の手に誰かの手が振れた気がした。

「じゃあな」

その声に「またね」と返したのを最後に市井は意識を手放した。










市井が目を覚ますと、そこにはナイフを持った男がいた。彼を見て合点がいったように市井が呟く。

市井「へえ……こういうことかあ」
彼「出る前に言ったよな、どうなっても恨むなよって」
市井「ああ、言ってたねえ」
彼「俺と縁を結んだ結果がこれだよ。最悪の寝起きだろ?」
市井「随分な言われようだねえ……一応言っておくけどさ、その手に持ってるもの。離す気はないんだ?」
彼「ないな」
市井「ああ、そっかあ」

どこかこの成り行きに納得して落ち着いている市井とは反面、目の前にいる彼は少し目を見開いてこの状況に動揺している様子だ。市井はその動揺している隙を突いて拘束する。

市井「はいはいっと。じゃあその危ないモンは没収ね」
彼が手に持ったナイフ以外に獲物を持っていないか注意深く観察する。

ふ『ポッケの中に2~3本ありますよ』
KP『組み敷いてるなら感触でわかりますね』
私『自分も心当たりがあるから真っ先にそこ持ってくかな。あと一点確認したいんですが。まさか口の中に自決用の毒とか隠し持ってねえよなーとか』
ふ『それはないと思う』
KP『知る限り無さそう……いや市井くんが知る限りなら無いな、うん』
私『この人の得意分野なんだと思います?』

彼の元稼業は暗殺で、主に毒殺でした。というわけで、知識を総動員して調べるも毒薬を隠し持っているわけでもないことを確信して、そして隠し持っているナイフも没収しながら獲物が手に届かないように離れた場所へと飛ばす。
そして彼が動けないようにそのまま組み敷いておくと、裾の隙間から見えた手首から赤い痕が付いているのが分かる。
それなら自分の手首も確認しておきたいが、この状況で隙は見せなくない。しかし手で取り抑えているため、視界には自分の手首が見える。

市井「まあこういう状況なんだし?ちょっとぐらい事情を話してくれてもいいんじゃない?」
彼「お前に話したとてどうなる……
市井「ん?そこはまあ、良いように取り計らうさ……もしかしてアレ?失敗した末路なんて決まってるってそんなヤツかなあ」

元々市井も同じ稼業に居た身、なんとなく暗殺をしくじった奴がどんな結末を辿るかなんて分かりきっていたが敢えて口にする。すると彼がポツリと言葉を洩らす。

彼「どうせ俺は……処罰されて、終わりだ」
市井「まあだろうね。普通は任務に失敗した奴なんか生かしておく理由がないもんなあ。いやあ、わかるよそれ。俺も同じ轍踏んだことあるからさあ」
彼「……ああ」
市井「ただまあ今仕えてる人がその辺寛容だからねえ、大目に見て貰ってるんだわ。だからまあ君一人ぐらい、どうにかするくらいどうとでもなると思うんだ」

そして黙っている彼に市井が「どうせここで捨てる命なんだから、自分にくれたっていいだろ?」と問えば、彼は「その話が本当だったとて、この屋敷全体が俺の組織に追われることになる」と反論する。それを聞いて市井が淡々と「へえ……それなら俺が拾われた時に既にそうなっているわな」と返す。それでも彼は「所属する場所が違えばルールは違う、お前も分かっているだろ」と態度を変えない。
そんな態度に市井が頑なだねえと嘆息すると、彼は押し殺していた感情を滲ませて「だから……縁なんか結びたくなかった」と言う。それでも市井は態度を変えず、別れ際に言い放った時と同様に「とんでもない奴に目付けらちゃったねえって。運が悪かったね」と返す。

更に市井は「なに?それだけの脅し文句で逃げていくと思った?手放すと思った?随分と甘いんじゃないかなあ」「だってしょうがないじゃん。気になっちゃったからさあ」と言葉を重ねていく。
それを聞いた彼は「お前一人に迷惑掛けるならまだいい。俺らのターゲット以外の、その他の人間を傷付けるのは……嫌なんなんだよ」と自分のせいで人を巻き込むことを危惧する。それを知って市井が「随分と優しいんだねえ」と呟けば、彼は「そういう契約で仕事をしている」と話す。しかし彼のその言葉だけではないだろうことを察した市井は「良くまあ持ったねぇと思うよ、それ聞くと」と彼の性質に触れれば、彼は「俺も辞めたかったさ、今だって辞めたいよ」と吐露する。

彼の本音を聞いた市井が「なら辞めればいいじゃないか」と率直に言えば、彼は「そういう簡単な話じゃないから、ずっと続けてんだろ」と諦めきった態度を取る。それを聞いてやっぱり本心はそうじゃないかと思った市井は「本当に辞めたいんだったら、いくらでも協力しようか」と口にする。だが彼は「お前一人に何が出来る」と拒み続ける。それに対して市井は大したことがないと「幸い後ろ盾はあるし」「生きているのが困るなら、その辺は偽装すればいい。その辺のやりくりは自信があるけどね」手段を提案していく。

黙っている彼に「後ろ盾もあるし、それを使う手段もあれば知恵もある。それに黙って乗っかってればいいんじゃない?」と市井が駄目押ししていく。それを聞いた彼が「でもお前は人からもらったものを落とすような奴だしな」と言うので、市井が思わず「それは……ちょっと、否定できないけどさ」と狼狽えるも「でもその辺もフォロー出来る環境だからさ」と取り繕う。
そして「流石に人様の命を預かってる訳だから手を抜かるつもりはないけどね」と言った上で「もうああだこうだ考えてないで、委ねちゃえばいいんじゃない?」「悪いようにはしないから、さ」と告げる。「それが一番信用できないって、前もそう言っただろ」と返す彼に「じゃ、信用出来るように努力してかんとね」と市井が返す。
それを受けて彼が「……どうせ俺は、帰っても死を待つだけだ。任務に失敗したとなれば」「その話乗ってやる」と提案に同意してくれる。彼の同意を得れた市井が「いいねえ、そういうの悪くないよ」と笑みを深める。

市井「てか、帰れるつもりだったの?」
彼「帰れなかったらそれはそれまでだ」
市井「いや、こっちは帰すつもりはないんだけど?」
彼「そっちはそうだろうな。俺の事あんなに気にしてたやつ」
市井「いやあ褒められると照れるねえ」
彼「……お前がいっそ、ここで俺を殺してくれたら。どんなに楽だったか」
市井「あー」
彼「出来ないことはないんだろ」
市井「ん?いやあ出来ないさ。叶わないことは言わない方がいいと思うけどねえ」

恐らく死んで解放されたかったんだろう彼の様子に、市井が言葉を更に重ねていく。

市井「あー……言っとくけど。死んで楽になろうとかなんて、思っちゃダメだよ。させるつもりもないけど」
彼「……なんだか分からないが。お前にだけは言われたくないな」
市井「えー心外だなあ。割と自分の身は大切にする方だと思うけど?」
彼「それもどこまで本音だろうあ」
市井「まあ……優先順位はつけるけどね」
彼「それで、これから俺をどうするつもりなんだ」

彼のこれからの身の振りに少しだけ言葉を選んで、自身の予想を話す。

市井「まあ真面目な話になるけど。俺の友人として主人に会ってもらうことになるかな。ああ、身分とか証明とか。その辺は大丈夫だと思うよ。そうだねえ……ご主人様には気の置けない友人がいたって言っておこうかな」
彼「俺にそんな演技出来ないぞ」
市井「あー大丈夫。演技なんてする必要ないから。普通に振る舞ってくれればいいよお」
彼「……そうか」
市井「まあそういうわけだから明日から忙しくなると思うけどねえ」
彼「また変なことに首を突っ込んだな……
市井「その辺はもう諦めてくれよ」
彼「じゃあほら、親友の真似事ぐらいするんだったら握手ぐらい出来なきゃ不自然だろ」
市井「それもそっか。じゃあ改めまして、よろしく?」

そしてそう言えば、あの不思議な空間から今に至るまで一度も名乗ってなければ名前も知らないことに気が付く。

市井「じゃあ今更だけど。俺は市井無弓、よろしくね」
彼「……知ってるけど」
市井「だろうねえ」

ターゲットとして名前ぐらいは知られているだろうなと思いつつ、彼の次の言葉を待つ。

彼「俺は、碧衣綾」
市井「りょーかいりょーかい。よろしくね、碧衣くん」
碧衣「よろしくな……市井」
市井「ああ」

そうして握手を交わし、妙な縁で2人は再び行動することになったのであった――


ということで、シナリオ終幕である。













【本編終了後】
だいたい本編3時間ほど。
本編を終えた自分を見て『疲れてますね??』と揶揄するKP陣。そら疲れるわ!!でも薄々分かってたんだよ!!!!!

そしてSKPから本編中に命を大事にしろと言った市井くんに『お前お前~~~~~~!!!!』と反論したかったと言われる。KPからも言われる。どうして???特大ブーメランと揶揄されるし。

生還報酬として1d5のSAN値回復を貰う。絶対減った分返ってこないだろうなあ、3削れたけど。と思ってたら最大値引き当てる。そして縁を結んだことで1d4のSAN値回復で3点回復。めっちゃ回復するじゃん、どうした???市井くん過去最大の現在SAN値になるじゃん???

そしてアーティファクトとして赤い糸の痕跡を得る。一度のみ相手へSAN値を1d5譲渡することが出来るが、その後糸の痕跡が消える。なるほど???


市井くんが彼に執着しているのでヤンデレ味が凄かった。KPから『互いの手首に跡が残ってますが、事案になりませんか?』と言われるが、そもそも彼をベッドで組み敷いている時点で事案も何もない。あれは命を狙われたことによる防衛だからセーフとは言うものの……!!

『やったね!またこれで縁が結ばれたよ!』と言われるも、もっと関係性が悪化している、拗れている。
晴れて? 碧衣くんが後輩になった訳だ。先輩、導いてくれるんだろうなあと言われるも、この先輩ろくでもない事しかしないと思う。

ちなみに本編に出てきた手はKPの描き下ろし。立ち絵はSKPの描き下ろし。やばくないか???そして手は通過者それぞれ描き下ろしているらしい。やばい。

過去に例が無い、赤い糸を嫌がる組み合わせたち。
どうして自分達は散歩から帰りたくない犬みたいに嫌がられたのかな??
なお他はそんなことはなかったらしい。
そして裏で爆笑されていた。どうしてこんなことになったんだ。素直に<言いくるめ>に成功してくれればこんなことにはならなかったんだ!!たぶん微塵も信用がなかったんだと思う。

そして彼が手をナイフで切るシーン。
シークレットダイスの結果は1/2で成功なのに、10でスペシャルを叩き出していた模様。これは問題なくスパッと切れますわ。
このシーンなんでだろうね、既視感を覚えるの。たぶん市井くんも「彼とは初対面の筈なのに、どこかで見ていることしか出来なかった覚えがある」と思った事でしょう。
死なないからってそういう問題じゃない。傷付くことに変わりはないんだよ!『また傷付く~~~♪』と嬉々としてやってるSKP。あまりにも市井くんが探索失敗するから、ナイフは出なかったもよう。そして彼は探索にまたしてもスペシャルが出たから問答無用だったと。
おかしいな、なんでだろ。ナイフの存在にも気付けずに、また目の前でナイフで傷付く姿を見ていることしか出来ないなんて。なんてデジャヴ。
一応、市井くんも<ナイフ>技能を持っているため、先に見つけることができたら取れた筈だが……そこには触れたくなかったので触れないでいたらこんな目に遭った。

そして先輩として後輩に教えてあげてと言われるものの、市井くんの技能の振り方見て欲しい。この技能(戦闘技能)(暗器技能)(偏った知識)で何を教えられるというんだ。無理だろ。「分かんなかったら先輩に聞いてね♥」と言うしか無くないか。
ただまあ一応DEX14で高いので、大抵のことは70%ぐらいで成功するかもしれない。ただ7割成功だと言って本当に7割成功しているかどうかは知らない。

SKPから「あおいちって元の関係性がなくても、あおいちなんだなあって思って面白かった」ってなんだ。確かに前もこんなことあったなってデジャヴ感じるもん。前にやったなあ、見たなあ、みたいな。

しかしこのセッションだけで、
1.手しか見えないものの足で壁ドンをして迫る。
2.ベッドで組み敷いて押さえ付ける
3.ありとあらゆる点で逃げ道を塞いで手元に置こうとする
という事案が発生しているの、どうなの???

もうちょい他の組み合わせは和やかにいたのに、どうしてそうならなかったの???
碧衣くんが好感度最底辺なのが問題であった。縁を結んだら最後、殺す側と殺される側になってしまうので人から嫌われるように振る舞うしかない碧衣くん……
どう考えても無理とな。

自分がターゲットとして狙われるのは想像が付いていた。
たぶん碧衣くんが来るなら、きっとお嬢様か自分が狙われるだろうなとは薄々思っていた。それで自分の方を狙ってくれたから、殺意とはいえ自分に対して何かしらを向けてくれるのであれば嬉しいなあと仄暗い感情を抱いてしまった。
でも実際はどっちにするか会議が開かれたらしい。
どうやらこのシナリオ割と小指に糸を巻く方が多いらいしい。それは自分も考えたけど、結んだ瞬間エンコしますとか言われたらどうしようかと思って実行できなかった。
それでシナリオ中は相手の顔が分からないため、糸の痕で判断するわけだが、お嬢様なら小指の痕が見えるような暗殺方法は取らないだろうとなって、ターゲットが市井くんになったと。正直狙われてゾクゾクしたけど。
まあ碧衣くんからしたら任務を与えられたら断れないので仕方ないけども。次の標的はコイツだと言われて見覚えのある顔がいたら確かに最悪だ。名前は知らないけど。まあ名乗ったら名乗ったで地獄。名乗らなかったら標的対象として名前を知ることになるという。ひどいな。






【個人的なセッション全体感想】
普通はKPCって声しか分からないじゃないですか、手しか見えないから。だからこの不思議な劇場でやり取りを深めて互いの事を少しずつ知っていき、他人だった関係性が妙な縁での知り合いとなって、別れて。そしたら、それが向こうの現実にも繋がって初めて顔を知って、どんな人なのかを知ることになる――そういうシナリオだと思うんです、たぶんこの話って。手だけしか知らなかった相手のことを少しずつ理解して関係性を築いていく……

でも自分達の場合、とある経緯によって縁が途切れてしまい赤の他人同士になった2人だけども。お互いがどんな人間で、どういったやり取りをしていたのかも知っている。だから最初に声を聞いただけで、KPCが誰なのか分かっちゃったからなあ。
またこうして君と出会えたんだね、こんな風に他愛もないやり取りが出来るんだね、ああそうか。今の君と彼は他人同士だもんね……って嬉しさ反面寂しさを覚えたなあ。

でも本当にこんな風に奇妙な空間の不思議な状況で、何も知らないPC同士が少しずつお互いの事を知っていき、そうして現実でもそれが縁として結ばれる――というのは素敵な話だなあと思います。





































ここからは完全にシナリオ外のうちよその話になります。
そして彼らが通過したシナリオのネタバレを存分に含みます。具体的に言えば【偽物であることの証明】【心臓がちょっと早くなるだけ】のネタバレを含みます。






































































































































【この世界線の市井くんについて】
【偽物であることの証明】で、己が犯した罪を償うということの大切さを身に染みて感じ、暗殺稼業から足を洗って屋敷勤めをしていた訳だけど。
【心臓がちょっと早くなるだけ】で、碧衣くんとの関係が切れて、過去が変わって自分が任務に失敗したところを屋敷に拾われて雇われたということになっていた市井くん。
そして今回の【掌中テアトル】ではその状況のまま、自分を標的として殺しに来た碧衣くんを懐柔して一緒に屋敷に働くこととなった。

つまり、今の市井くんは罪を償うことの大切さも知らなければ、【偽物であることの証明】であった彼の被害者たちによる復讐も起きていないわけだ。

ということを話したら『もっかい偽物回して貰うかあ~~~』と言われるのとても頭が悪い。『諸事情によって罪を償うことを忘れてしまったのでもう一回お願いします』っていう前説とても頭が痛い。
そうなると【偽物】を回してくれたKPさんにも【心はや】を回って貰うことになるんだが。そうなると絶対『え、これで関係性失くしたの???ほんとに??』『やっちゃったの???』とかKPに言われそう。いや絶対言われる。火を見るよりも明らか。
更に言うと、市井くんは罪を償うだけではなく、自分の感情を表に出すことの大切さも知らないので。今の市井くんと碧衣くんはそれほど仲も良くないので、市井くんが本音をみせることもないだろう。しかし何故か市井くんが碧衣くんに尋常じゃない執着を抱いているというチグハグさ。これには碧衣くんも距離を置かざる得ない。



【実は最初に来るKPCは違っていた】
実は別の探索者が来るはずだったが、ちょっとその経緯が違うので変わってしまった。たぶん市井くんの執着がないVerになっていたと思う。お互いに素性は明かさずに名前も名乗らずにいたと思うな。……そもそも赤い糸を結ぼうともしないかもしれない。
そしてこのKPCも暗殺者なのだが、恐らく市井くんは既に足を洗った後なのでわざわざ同業者のことを尋ねに行こうとはしないのできっと戻った後も彼の事は知らないままなのかもしれない。そうなると彼のお母さんが彼を尋ねに写真を見せて、そこで彼のことについて知ることになるのかも。

KPCも結構設定が重たいらしく、それは暗殺稼業をしている以上幸せになるのは違うという考えより。
いやでもわかる、個人的にはなんかこれでのうのうと幸せになってるのは違うだろうとなってしまうから。
市井くんも暗殺者として最初いたから、彼の設定を出したときはあわよくば散れという気持ちでいたし。





【本編最後に出てきた碧衣くんについて】
この世界線の碧衣くんは更に向いていない暗殺稼業を続けている状況のため、心が死んでいる。
なんとなく「自殺願望はないけど、いっそ誰かに終わらせてほしいと思っていそう」と思ってたけど、その予想は当たっていたらしい。
そんな状態の碧衣くんたぶん市井くんは放っておけない。最初はそんな事情知らないけども、謎の執着を見せていた市井くん。更にこれで碧衣くんの現状を知ったら放っておけないと思われる。外野から『あ、あおいちだ!』と言われたけどなんでやねん。
ちなみに少しずつ碧衣くんが打ち解けてくれば彼の過去の話が聞けるらしいので、そうなるとますます市井くんは自分と重ねてしまって放っておけず気に掛けると思われる。『実績解除だね!』やかましいわ。
でも市井くん、碧衣くんの両親が爆破事件に巻き込まれて死別して叔父さんに殺し稼業を勧められて今に至るみたいな経緯聞いちゃったら……明らかに向いていない碧衣くんにそっちの仕事を勧めた叔父さんに怒りを覚えると思う。『あ、あおいちだ!』じゃないんだ。
だって碧衣くん、復讐に向いていないし。殺さなきゃ生き残れないという環境にいたわけでもないのに。それで不適材不適所な場所に置くとか、そら叔父さんに怒りを覚えるわ。
そしてこの話もどっかで聞いたなあと言われる。やっぱり最終的に『あおいちなんだなあ』という所に落ち着くのはどうしてだろうか。

ちなみに碧衣くんが自分の過去について話してくれるのであれば、自分もそれに応えないわけにはいかないなと己の過去や経緯を打ち明けると思う。それを聞いて彼がどう思うのかは別である。

ただ、彼が仕事でヘマしたことについては『ああ、鍵失くしたしな』と納得されそうで怖い。でもよくよく考えたら【偽物】でも敵陣に潜入して動向を探る際に<聞き耳>100ファンしてたので納得である。もしかして市井くん、ドジッコ属性だった?


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