@giftower3
「遂にお別れね、親愛なるお兄さまお姉さま。」
「ここはあたしが主を務める第零層、離別の間。大好きな皆さまと、さようならをする場所。」
「さてと、祝福を選んでくれた皆さまはそこに並んでちょうだい。約束通り、すみやかに生き返らせて差し上げますっ。二度目のお誕生日おめでとう!」
「それでその……何も選ばなかったお兄さまお姉さま。皆さまには三つの道が残されているわ。」
「『まっさらな命で新しい人生を生きる』か、『すべてを終わらせて生きるのをやめてしまう』か、『この塔の住人として生きていく』かよ。」
「ああ、こればっかりはどうしようもないのよ! だってあたしは、『祝福を選ばずに生き返る』なんて選択肢の話はしてないわ。」
「せめてあたしの話をきちんと聞いてくれてたら……いいえ、そんなことより、一緒にこれからのことを考えましょう!」
「大丈夫、きっと皆さま一人一人にお似合いの街に送り届けてあげるからね!」
「……じゃあさよなら。元気でね、お兄さまお姉さま。」
「ま、待って!」
「い……いや、やっぱりいや! 行かないで!」
「あ、あたし、お兄さまお姉さまがうらやましい……あたし達は一度だって生まれることができなかったのに、二度も生まれるチャンスを得た皆さまが、うらやましくってたまらないの……!!」
「ずるいずるいずるい、不公平だわ! どうして? あたし何か悪いことした? ずっといいこだったのに。ママがいたくないようにおなかも蹴らなかったのに……!」
「……こんなのってよくないってわかってるわ……でも、でも……あたしだってそっちに行きたい……一緒に生まれ直したい……。」
「ねえお兄さまお姉さま、あたしもつれていって。現世へ戻る瞬間、おててを繋いで欲しいの。おいていかないで。」