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主線なし風イラストメイキング

全体公開 4 12 4810文字
2022-04-26 21:37:54

展示イラストの作業過程です。

Posted by @iloli_i8g

■はじめに

閲覧ありがとうございます。
ここ暫く試行錯誤しながら新しい描き方に挑戦してみたので、レポ兼ねてメイキングを作ってみました。
輪郭線を省いた主線なし風のイラストメイキングです。

完成絵はこちら。

chapter4の社~旧登山道までのマップをイメージしたものです。
カラフルな旗らしきものとか、こんじきの空模様、遺跡の合間に見えるニョキニョキした木々が好きなので詰め込みました。
遺跡の静けさと強風ゾーンの緩急が好きです。TAやってると雪玉がとにかく憎い。
B面C面のBGMも大好き。


■ラフ
配色とライティングを意識しなから、ざっくりと全体のイメージ、構図を練ります。



構図を練る際、画面に複数の三角形をイメージすると全体のバランスが取りやすいような気がします。

緑:主役。イラストの中心
赤:定番の三角構図。右上から左へとイラスト全体に目が向くよう視線を誘導します。
青:緑(人物)が逆三角形のため、不安定な印象を与えるので、手前にオブジェクト(青)を配置して全体のバランスを取り、安定感を保ちます。

ラフができました。



■下書き
ここでしっかりと線でオブジェクトの形を決めておくと後工程でシルエット取りが楽になります。


■背景 - ①シルエット取り
下書きをベースに、各パーツ色分けしながらシルエットを取ります。
投げなわ塗りツール、多角形塗り潰しで形を取りました。

奥にあるものから手前へとパーツを分解してレイヤー分けをしておくと、
後で陰影の処理が楽になり、奥行を表現しやすくなります。


■背景 - ②ライティング
次にメインライトを作ります。
※原作を見返すと色みが異なっていたので、ここで木・遺跡部分の色相を赤→青よりに変更しました。

影を落としたいオブジェクト全体を乗算(今回は青〜紫の寒色系)で塗り潰した後、
光が当たるところを消しゴム、または透明色で削っていきます。

落ち影が出来ました。


続いて、環境光、反射光を当てます。
先の行程で乗算で塗った色(青)の補色(赤~黄色)をスクリーンで乗せ、光を当てていきます。
主線がないためオブジェクトの境目が曖昧な場合は、
エッジ部分に白や差し色を強めに入れると形がはっきりします。
全体のバランスを見ながら乗算とスクリーンで陰影を付けていきます。



■背景 - ③背景仕上げ
全体にテクスチャを乗せて画面の情報量を増やしました。
さらに、オーバーレイで光が当たるところに暖色を、影部分に寒色を差して色味に幅を持たせます。
ここでオーバーレイを強めに入れると海外作品らしい雰囲気になると思います。
背景ができました。



■人物 - ①シルエット取り
次は人物です。
パーツ分けをしながら、背景と同様に投げなわ塗りでシルエットを取ります。
投げなわでライン取りをする際、極力ストロークを長くし、できる限り一筆書きでパーツを囲い塗りします。繋ぎ目が無くなり綺麗な形に仕上がります。
難しい場合は、手ブレ補正を強めにかけると滑らかな線が引けると思います。
(自分は80~90ぐらいで引いています)


輪郭線は省きつつ、簡略化した線を入れました。
バックパックの書き込みをどうするか少し悩みましたが、今回は背景の情報量に合わせて少し書き込み量を増やしています。



■人物 - ②ライティング
乗算で影を落とし、消しゴムまたは透明色で削りながら大まかな陰影を作ります。
※寒色を乗算で乗せると彩度が下がり、色が濁りやすくなるのでパーツごとに影色を変えるか、後で彩度を補正します。


さらにスクリーンで光を入れます。
影色が似通っているため人物真後ろの背景に人物が埋もれてしまっていますが後で補正します。
エッジ部分は強めに光を入れて人物のシルエットを強調しておきます。


途中で何度かグレスケ化してみて、見栄えがよければライティングはとりあえず大丈夫かと思います。
明暗が気になる箇所はこの段階で修正するか、後で色相や彩度を弄って調整します。
(色は後でどうにでもなる精神でやっています)


■仕上げ
全体のカラーバランスとコントラストを調整します。
輪郭線がない絵ので、しっかりとメリハリをつけるべく色調補正を入念に行います。
武器はクリスタの「トーンカーブ」「色相・彩度・明度」を使用します。

自分は下地の色や影色を選ぶとき、カラーセットからほいほいと色を選んでしまうため(色選びがめんどくさい)、背景に人物が埋もれてしまったり、全体がくすんだ色になりがちです。
ですので仕上げに背景と人物の彩度や明度を確認し調整をしています。

下記は遠景・中景・人物の一部分をサンプリングしたものです。
明度はバラバラですが、彩度がほぼ同じ位置にあるのでメリハリがなく、硬い印象です。人物も埋もれています。
今回は遠景の彩度を下げ、人物の彩度を上げてコントラスト差を強めました。


コントラストを調整するとき、トーンカーブをS字にしたりするのが一番手っ取り早い方法ですが、これでうまくいかない場合はだいたい彩度や明度に偏りがあったりすることが多いです。
(絵によってはあえて彩度や明度に偏りを持たせることもありますが)

彩度や明度を調整しても仕上がりがいまいちな時は、思い切ってどこかの色相をずらします。
隣合う色の対比で見え方も変わってくるので、一部のオブジェクトの色相の調整だけでコントラストの調整は不要になったりするからです。迷ったら補色を使ってみると印象がガラッと変わったり。
結局のところ感覚頼りなのかもしれません。色調補正、一生解らない

解らないので、感覚頼りに各補正スライダーをぐりぐり弄って納得のいく色が出来るまで調整を繰り返します。


■完成
細かな仕上げとして、顔周りや目立たせたいところに暖色でオーバーレイをあてて彩度を上げます。
さらにグラデーションマップをオーバーレイでうっすら乗せて全体に統一感を持たせました。
(合成モードはオーバーレイでなくカラーでも良いかもしれません。お好みです。)

最後に階調化レイヤーを全体に乗せてエッジを効かせたら完成です。
が、まだ全体のコントラスト調整に納得がいっていないので本掲載時には再度調整するかもしれません。



■参考?情報
使用ツール:クリスタ
レイヤー数:150ぐらい
作業時間:トータル20時間ぐらい
今後の原稿作業のために作業時間とモチベを見える化しました

線画とか色の下塗りとかの作業工程あったらもっとテンションが落ちます


■余談:どうしても描けないとき
どうしよう!絵がかけない!
- 絵をかくのは、とっても大変
- とにかく疲れる!
- しかも画力が足らない!
- もうひとりの自分が邪魔してくる!
- (じぶん、ホントムカつく)
あきらめるしかない???

便利な裏技ゲームをする!

息抜きがいちばん大事だと思います。
お絵描きも登山とおなじだ


■さいごに
ここまで閲覧いただきありがとうございました!
大した内容ではなかったかもしれませんが、共感していただけたり、お楽しみいただけたのであれば幸いです。

絵についてはちゃんと勉強した訳ではないので用語とか色々間違ってるかもしれませんし、作業過程は後々恥ずかしくなるのでメイキング公開はこれがおそらく最初で最後になると思います。
ご質問などありましたらお気軽にご連絡ください。間違いがありましたらご指摘お待ちしております。。。

今後はイラスト本として、思い出深いシーンや好きなマップを描きつつ、マデリンの旅路を辿るものを描いていく予定です。
サンプル兼ねてTwitterにも数ページ分をアップすると思うので、今後の進捗をぜひ見ていただけたら(監視していただけたら)嬉しいです。
Twitter:https://twitter.com/iloli_i8g
頑張って年内~年明け春ぐらいには出したいです。目指せ夢のハードカバー絵本。。。


展示量少なくてすみません。以下おまけです。
◆ピクスク画像


◆ラフ・作業過程のもの



閲覧ありがとうございました!


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