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Ms.バンブー、かぐや プロローグSS

全体公開 プロフィール・プロローグ 1378文字
2022-06-11 22:52:50
Posted by @DSSmafia

爆発音、爆発音。閃光と、血霧。
闇夜の銀行襲撃計画はとっくに破綻していた。
「ボスゥ!!」
野太い大男の情けない悲鳴が低く伸びる。
彼はバンブー・チルドレンのナンバー2。仕えたのはわずか40分前。
彼がボスの右腕であることは、理由が明確で、彼以外みな死んでいるためだ。彼自身、そのような昇級を意識する間もないし、価値もない。
彼に、ロケットランチャーの径口が向けられる。
「避けなョォ〜!」
その言葉と、発射は同時。つんざく発射音、着弾しナンバー2と周囲の警備員は木っ端微塵に炸裂する。
もはや現場に動くものはない。闇夜は、また静かに深く暗がる。
くぐもった月と、かすかな星と、折れ曲がった街灯の明滅。崩落する銀行。赤熱するロケットランチャー、それを地面に突き刺し、過剰にもうもうと伸びる灰煙を見上げる影がひとつ。煙の先には、月が。
少し夜風を浴びて後ゆっくりと動き出した。

「組織の軍資金集めのための銀行襲撃」は、その「組織」の全滅、という形で失敗してしまったが、その失敗の中で学べるものものある。きっとあるだろう。そうでなければ無駄死にだ。仲間を笑う奴は許さん。殺してやる。誰にもそう言われなければ無駄死にじゃない。この線でいこう・・。
そのような総括を行いながら、影は、その場を去ろうとした。去ろうとして、引き返し、半壊した銀行の中へと入っていった。戦利品戦利品♪

数分後、金銀宝石を抱えて戻り、その姿が強光に晒される。
スラッとした身なりに、上品な顔立ちの女性。
投光器の光に目が眩むこともなく、ゲゲ〜という顔で、彼女は包囲に気付いた。
腕に抱える略奪品を、豪快にばら撒く。
インゴット、ダイヤモンド、ルビー、エメラルド・・。宙を舞う宝石に混じる、月の宝石。これは宝石ではなく、ガトー・アイランドで伝説的知名度を誇る幻のヤクである。ひとつぶ舐めれば半年ハツラツ、ひとにぎり食らえば千年ハツラツ。未曾有のエネルギィを含有するため、起爆すれば巨大な爆発を生み出すことはあまり知られていない。
「バン」
女性は2丁拳銃で包囲網の上空を即撃ち。ふたつの弾丸が狙い通りにぶつかり、火花を作り、月の宝石を起爆する。
「BOOOOOOOOM」
包囲網は一撃にて全壊。戦意喪失した彼らの前につかつかと近寄り、女は片腕をあげ、言う。
「私はMs.バンブー! この島の、お前らのボスだ! 私がボス! Wow Wow これは提案ではない、命令だ! 私に従え!」
爆発を生き延びたものたちは、呆気に取られた。彼らは「マッシュ」の構成員だったから。
「お前ら文句あるなら存分言ってみろ!」
女の提案に、彼女の足元に転がる指揮官らしき男が血を吐きつつ、言った。
「く、け、けけ。けけ。お前、俺は、知ってる。知ってるぞ、ミス・・・」
女は早撃ちで男を絶命さす。
「どうした! 言いたいことはいくらでも言え! お前たちのボス、つまり私は、器がでかい! ボスの条件! 言いたいことは言え!」
何か言い出すとまた撃ち殺し、しだいに誰もなにも言わない。彼女の提案は失敗した。
沈黙。ボスを受け入れたと真摯に受け止め、彼女は新たな提案をする。
「お前ら、バンブー・チルドレン本部にカチコミ行くぞ!」
もちろんカチコミに行けるわけもなく、彼らは闇病院などで治療に励んだ。雌伏の時・・・。


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