キミイサ恒例にしている話です。6/1~6/12までの一郎の日記とそれにまつわる短いお話1本です。
和解後、同棲をする2人のひたすら平和な日常の話になります。
ナンバリングしてありますが、単体でもお楽しみいただけます。(1~2はpixivに掲載済)
@haruiro_lala
〇6月1日(水)晴れのち曇り
月初めはさまときをすうにかぎる
〇6月2日(木)はれ
ドーナツの穴をのぞいてる左馬刻。
〇6月3日(金)はれていた
喧嘩して朝から口をきかず。お互いずっと黙りっぱなしの3時間。
昼近くになり、唐突に腹の虫がなった。
俺の腹、空気読めよ。
左馬刻が爆笑して、そこで喧嘩は終わった。
俺の腹、GJ。
炒飯うまかった。
〇6月4日(土)晴れ
パンを焦がしてしまった。左馬刻がいれてくれたコーヒーうまいー
〇6月5日(日)くもり
後ろからわき腹をつついたら、驚いた左馬刻に蹴られました
〇6月6日(月)雨
ときめいた
〇6月7日(火)曇りのち雨
雑貨屋でイマジナリー左馬刻を見かけたけど、買う勇気はなかった
〇6月8日(水)雲
「左馬刻さん」っていうと、未だに2秒くらい固まるんだけど、何。
〇6月9日(木)少し晴れた
写真をいくつか現像してきた。
俺の一押しは激辛ラーメンを食べて涙目の左馬刻。
〇6月10日(金)少し晴れた
昼寝を一緒にした。気持ちいい。
〇6月11日(土)曇り
餃子パーティ。
〇6月12日(日)晴れのち雨
今日はいい日だ!
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<ドキドキしたい一郎の話>
今年の秋で左馬刻と暮らし始めてもうすぐ2年だ。
早かったような、そうでもないような。
家までの帰り道、電車に乘って、好きな音楽を聴きながらぼーっと窓の外の景色を眺める。
(今日の夕飯なんだろうな……)
次の駅に到着する旨のアナウンスが流れる。
座り姿勢を変えようと、椅子の背もたれに少し寄り掛かったそのとき、車内のドア上部の液晶ビジョンに流れていた映像の見出しが目に入った。
<空気になりすぎ?!同棲彼氏とマンネリお別れの危機エピソード>
気、気になる。
最近、左馬刻との関係が落ち着いていて、お互いなくてはならないけど、邪魔はしない、空気みたいな存在だなーって思ってたところだったんだよな……。
いや、空気がなかったら生きていけないだろ。
でも、この地球上、空気はどこにでもある……。
よし……左馬刻とドキドキするようなことをしよう!
単純にそう考えた俺は、家に帰宅するなり、前述の趣旨からもっとお互いドキドキしないか?と左馬刻に持ち掛けた。
「話はわかった。で、一郎クンは何かドキっとしたいんだな」
「まぁ、そうだな」
俺の説明もどうかと思う内容だったが、左馬刻にすんなり話が通じているのは、どうも嫌な予感がする。
左馬刻の顔を見るとニヤニヤ悪い笑みを浮かべている。
「一郎クン、ほらよ」
突然、左馬刻は着ていたアロハシャツを胸元までペロッとたくし上げた。
綺麗に割れている腹筋が露になり、そのさらに上部の胸元のちk……
「ななななに?!」
「ははっ。これで満足かぁ?」
何度も見たことはある場所なのに、予想外のタイミングで見せつけられると、驚いてしまう。
俺が求めていたのはそういう刺激じゃないんだけどな……。
俺はもうちょっとどきどきというか、ときめきというか……。
しかし、その攻撃に負けてしまう俺もまだまだ修行が足りない。
顔を赤くしてしまった俺を見て、左馬刻はケラケラ笑いながら大満足&大勝利の表情だ。
仕方ない、最後の手段を使おう。
「左馬刻」
俺は、いたずらに服をたくし上げている左馬刻の右手の手首を思いっきり掴みあげる。
「おい、てめぇ何しやがんだ」
突然の俺の行動に、イラついた表情の左馬刻が俺の顔を睨みつける。
俺は知っている。
左馬刻はこの言葉に弱いことを。
「左馬刻、好き。大好き」
「なっ……」
余計なことは言わずに好きと言って、じっと瞳を見つめて、一本一本指を絡め、手を繋ぐ。
何度も伝えている言葉なのに、左馬刻は今でもこの言葉を聞くと、耳朶を真っ赤に染めて目を逸らし、うつむいてしまう。
胸の奥が熱くなり、鼓動が早まるのを感じながら、目の前の薄い唇にそっと触れる。
左馬刻のこの表情を見ることができることで、俺はいつでも胸が高鳴る。
よそはよそ、うちはうち。
なんて、子供に言い聞かせるような言葉をが頭に浮かんだ。