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【サガフロ】手を伸ばしてはいけないのに

全体公開 サガフロ 660文字
2022-08-04 20:18:17

数時間前にあげたブルーとスクラップ組の別バージョンも下書きにあって勿体無い精神で書きました。空術の資質得たあとのセリフ、好きなのでついつい何度も同じシチュエーションで書いちゃいますね

 術の資質を得る度に、仲間たちから声をかけられた。
「やるじゃねえか兄ちゃん!」
「良かったな! 杯のカードが手に入ってさ〜」
「金ピカの洞窟、面白かった〜!」
「ごめんなさいね、私たちの方まで手伝ってもらって。無事に金のカードが手に入って良かったわ」
「盾のカード取得の確認。秘術の資質会得の任務完了。——お疲れ様でした、ブルー様」
 どうして他人のことを気にかける。どうして他人のことを自分のように喜べる。
 次第に彼らから言葉をかけられる度に「これくらい、当然だ」としか言えない自分がもどかしく思うようになっていった。素直に礼の一つでも言えば良かったのに。——ああ、だからこれは、きっとその罰だ。

 最後の術の資質は、今までとは違い所有者を殺して奪わねばならなかった。麒麟をヴァーミリオンサンズで床に叩きつけ、その体躯がピクリとも動かなくなったのをこの目で見届ける。すると、己の中に新たな術を得た感覚を掴んだ。
「ここまでして資質を得なきゃいけないの?」
 その時、麒麟を殺す俺を黙って見ていた仲間たちの一人、メイレンがポツリと呟いた。
 ああ、それでいい。今までの彼らからの賛辞が間違っていたんだ。俺は、己の兄弟を殺すために資質を集めていたに過ぎないのだから。——なのに何故こんなにも虚しくなるのだろう。
「これでいい。これでいいんだ」
 俺は、いつものように、なんでもないという顔をして言えただろうか。
【終】
Cock Ro:binお題配布bot@CockRobin_bot
「手を伸ばしてはいけないのに」


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