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『誰が私を救いたもう』の補足と蛇足

全体公開 1 2137文字
2022-11-26 15:35:41

書くに至った背景・イベスト読了後の疑問点・書きたかったものなど

先日投稿した『誰が私を救いたもう』について
あとがき(まえがき)やキャプションに書くにしては冗長すぎるかなと思って省いたものをとりあえずつらつらと。これを最後におそらく自分の心のに決着が付きます。そのための文章。

◼️書くに至った背景◼️
キャプションに後ほど追加した通り。
イベスト読了後すぐは『救いの鐘』がロロくんだけを救ってくれなかったように感じました。
『救いの鐘』の特性を持って街は救えました。魔法の根絶を予防し、それはあの世界の人類のみならず、魔獣・妖精・魔法植物や魔法石なども全て魔法と魔力を根幹としているあの世界全てが破滅に至らず救えました。
ただひとり、ロロくんにとっては。自身で鳴らした四度目の鐘の音が自身の救済への一歩となり、NRC生徒達が鳴らした五度目の鐘はそれら全てを無に帰す、絶望の音となったのだろうと。
彼はあの五度目の鐘の音を、どんな心地で聞いたのだろうと。

彼だけが、救われなかった。

そんな気がしました。
なのでこの話の主な部分は二次創作の醍醐味である『祈り』です。
救われて欲しいという傲慢な押し付け。
そしてその『救われる』というものは、単なる魔法道具ひとつの奇跡の力などでは無く、嬉しかった記憶や楽しかった温かな思い出、人と人との関わり、そこから生まれた取るに足りないように思える細い絆、悲しみの中から生まれる渇望、明日へのほんの少しの期待など。
そういう、小さなひとつひとつの細い糸が、救いとなりこの世に繋ぎ止め、未来へ進むための原動力になって欲しい。
そういう祈りです。そのための話です。

◼️疑問点◼️
①魔法を憎む彼が、『救いの鐘』や『紅蓮の花』などという魔法道具や魔法植物をどういう気持ち扱っていたのか。「私の花」や「ロロはいつも鐘を大切にしていた」という描写などから、単なる自分の正義を遂行するための道具とは割り切っていないように思えたため。
②彼が本当に救いたかったのは何なのか。幼いあの子なのか、この先これからも生まれるであろう〝あの子〟のような子たちの悲劇なのか(それを世界の救済と思っていた節はある)。あるいは自分自身なのか。その『救い』が魔法によってもたらされることをよしとしなかったのではないか。
③彼が自分自身をどう扱っていたのか。彼が引き起こした災厄が完全に遂行された場合、全て見届けた後救いの鐘の魔力を吸い付くさせ、最終的には紅蓮の花の中に身を投じる、という手筈になってたと思われる。最悪の巻き込み集団自決と言っても過言ではない。自分の矜持や理想だけを大切にして、自分自身は大切にしない人のように見受けられた。

◼️書きたかったもの◼️
①前提として:『救い』がどこからもたらされるか。救いとはなにか。何によってロロは救われるのか。そもそも、救いを求めているのか。
②親、特に『母』に対しての思い。(インスパイア元の冒頭部分より。母親から赤子を奪い、もつれ合いの上に母を死なせた『彼』のシーンから。)親を敬うシルバーに対してのロロの反応などより。
③赤子(花束)を叩きつけようとして抱きしめ直す、という描写。(上記のインスパイア元のシーンから続いて、一度『彼』は赤ん坊を捨てようとする)
④赤毛の弟。後述の橙色の百合にもつなげたかったが、四季版の叔父甥設定(カジモドの髪の色は?)も含めて。
⑤百合の花。NBC制服の衣裳も百合モチーフと思われる装飾があり、紅蓮の花も百合に似ている。白百合は聖母の花、対して鬼百合や透百合など橙色の花は紅蓮の花にも似ており、白百合の楚々とした印象を裏切るかのような外見をしている。転じて、ロロが好む花が白百合、好きな色は白であり、その花は母を想起させ、その色は幸せに満ちた幼い日のイメージであれば良いと思った。そして炎の色は弟の赤毛のイメージと結びつくのではと。
⑥冬に鐘を鳴らし、鐘の音によって〝畏れ〟が生じるシーン。(インスパイア元の『彼』は自分の心の内に神を深く信じ、その鐘の音によってふと神への畏れを思い起こさせる時がある。)ただし、ロロの場合は〝畏れ〟が生じたとしても、その根元にあるのは強い怒りや復讐心であるので、その畏れによって敬虔になることも屈服することも、救われることも無いのではと。
⑦彼の胸の内に永遠に巣食うであろう二律背反。相反する心。矛盾。内罰思考と他責思考のせめぎ合い。魔法の力によって魔法を滅ぼそうとすること、「鐘を大事にしている」こと、自身が最も憎む魔法士であること、など。
⑧鐘楼の上から落下するシーン。言わずもがな。
⑨匂いと記憶。母の香り、生まれたての赤子の香り、焦げた匂い、花の香り。頻繁に描写を差し込んだ。言わずもがな。


他にも色々あるけどざっとこんな感じ。書けなかった部分もいっぱいある(遺体と向き合ったであろう時期、『暗く冷たい絶望』や雪の記憶(インスパイア元冒頭部分)など)。
見たかった光景をひたすらに煮詰めていると幻覚が見えてしばらく泣きながら書いてました。
この幻覚を書き終えたことによってだいぶ自分の中に平穏が訪れました。

あなたのこれから歩む道が、どうか温かで幸せなものに満ちていますように。


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