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じゃしんとぼく⑭

全体公開 第五 ハス探
2023-01-16 11:21:19

いつもの走り書きハス探

Posted by @hirop573

【魚と僕と邪神】


やぁ。君達ずっとここにいて暇じゃないのかい?わぁ、ごめん怒らないでよ」
『誑かしておるのか』
「どこをどう見てそうなるの。この魚達ずっとここにいるじゃないか。退屈じゃないのかなって」
『魚類というものは本能で生きる。思考能力はほぼ無い故に退屈とは感じぬだろう』
「そう」
『なんだ。よもや成り代わってみたいと?』
「そうだなぁ。何も考えなくていいならそれもそれでいいかもね。でも」
『?』
「あなたとこうやって話すの、嫌いじゃないからちょっと勿体無いなって」
フ。随分と饒舌になったではないか』
「素直に褒めてくれないな」
『互いにな』






【見えてますよ】


「ごめん遅くなった!」
「おぉ、珍しいな。お前が遅
……
「え、何。なんなのさ皆」
「ノートン、くる時に鏡見て来たかい」
「いや。急いでたし」
「相手も待ってくれるみたいだから見て来るといい」
「じゃあ見てくるよ」
叫ぶに10エコー」
「ヒヒ。私は叫ばないが暴れるに10」
…………………
………!!!!ハスタァァァア!!」
「おーおー。轟音もすごいな」
「ううむ。どちらも当たっていたからプラマイゼロか」
「言ってる場合ですか。中止にしますよ。見せつけるようにやるなんてあの邪神は全く






【声】


仲間が怒号を響かせて追いかけてくる。どうして、なんでいるんだ、と叫んだつもりだったが恐怖の余りか声が出ないようだ。それこそどうして、と混乱するばかり。
追いつかれれば何をされるかわからないという恐怖を纏って、何処に逃げればいいのか皆目見当もつかず息を切らして走り続けた。
だが途端に行き止まりにぶつかりノートンは目を見張る。
正確には行き止まりではない崖がそこにあったからだ。もっといえば先の見えない暗闇が続いている。
距離を離した同僚達がどんどんと迫ってきていよいよ余裕がなくなってきた。
(どうする、どうしようどうしようどうしよう!)
飛び込んだ先が深ければ死ぬ。けれど。同僚が。
分からない。分からない。分からない!
冷や汗が止まらずどんどん考える余裕がなくなっていき、とうとうノートンは決心して足を崖の先へ向けた。




『ノートン』




「ッ!?……………!」

目を覚ましてまず見えたのは窓から見える月だ。
起き上がらなければ見えないはずの窓が何故目の前に見えるのだろう。息も絶え絶えな事にも信じられず未だ落ち着くことができない。
目だけをかろうじて動かせば、己が状況に信じられず余計に息が上がってしまう。
ノートンの先にあるのは踊り場、降り階段だったからだ。
ますますその場から動けない。何故こんなところにと思うが、先の夢を思えば道理である。

……………

納得はしたものの、現状のせいで恐怖から抜けられないでいた。もしかすると今動けば落ちるかもしれないと自分すらも信じられない。

『ノートン』

夢の中でも聞こえた聞き慣れた声を聞き、金縛りが解けたように力んだ肩が緩む。ユラユラと振り返れば声の主のハスターが佇んでいる。ノートンはまだ歩く勇気が出ない。確かめるように一言、二言と声を絞り出していく。

「たすけて、くれたのは、あなた?」
『さて、どうであろうな。我の声にそなたが応えた。それだけであろう』
……ぼくは、僕?」
『我に見えるのはノートン。ノートン・キャンベルだ』
………
『動けぬか。仕方あるまい』

触手が伸びても抵抗せず、ノートンは成されるがままハスターの元へ引き寄せられた。触れた服は確かにノートンが見知ったひとの感触であり、力なく布を握りしめた。抱えたハスターは何を言うでもなくただ廊下を這っていく。

……………
……………
「ハスター」
なんだ』
「ありがとう」
『貸しと覚えておけ』
「うん」



『悪夢を見た夜は星屑でも見ているがよい。そなたにはそれが似合いだ』









【声2】

「誰がいるのかと思えば君か。キッチンにだなんてどうしたんだい」
イライ?まぁちょっと寝付けなくて」
「あの方の事?」
「関係なくはないけど、今回はあのひとに助けてもらったんだ。夢と現実の区別がつかないみたいでさ」
なるほど。私が何か助けられる範囲ではなさそうだ。すまないね」
「ううん。いいんだ。たぶんあのひとにしか出来ない事だし。頼るの本当に苦手なんだけど」
「はは。おや、迎えのようだよ」
………。頼んでないよ、ハスター」
『存じておる。我の勝手よ。戻るぞ』
「やだよ」
『ノートン』
………
(この方が名前を呼ぶとは珍しいこともあるものだ)
「寝たくないんだ。何とかしてくれるなら戻るよ」
『よかろう』
「え?」
『可能だ』
「え、ちょ、っと?どうやってねぇ、ハスター?何か言ってよ!ねぇ!」
「おやすみノートン」
「お、おやすみじゃなくて!なんで誰も教えてくれないの!」
「はは」
『フ







【無自覚の病】

「恋だな」
「恋ね」
「恋ですね」
「え。待って。皆揃って言うほどなの」
「それ以外に何がある」
「男って皆こうなのかしら」
「自覚があればここにいないと思いますよ」
「物凄い言われよう
「だって貴方、あの人の事目で追ってるじゃない」
………
「誰かと話をしていると機嫌が悪いだろう」
……………
「あの人といると雰囲気が柔らいでますよね」
「身に覚えがありすぎて心が痛い。僕だって分からないわけじゃないんだ。でも言った所で何が変わる訳でも」
「いいえ。変わるわ」
「?ツェレさん?」
そうだな。まぁ、言うも言わないも自由さ。我々の勝手で色々言っただけだ」
「ふふ。そうですね。お節介達の戯言と思っていただければ」
「ちょっと何よ、お節介って」
はは、そうですね。心に刻んでおきますよ」
……

……

(これは響いていないな)
(変わらないわねぇ)
(駄目そうですね)






【言葉足らず】

「わっ皿が飛んだ!」
「危ないって!」
「あの神様達がやってんだろ!とめてこい!」

あの不思議現象、あなたが?」
『否』
「ふうん。皆、これハスターがやったんじゃないって」
「あら、そうなの」
「疑って悪い」
…………

…………………

「どういう風の吹き回しだよ」
「どうって。別に。ずっと隣にいるひとが悪く言われるの、誰だって嫌でしょ」
はは。そうだな」
「なにさ」
「別に〜」







【二人への質問】


①相手に頼ってる?頼られてる?
『こやつから聞かせるとしよう』
あーまぁ頼ってるよ。仕方なく」
『ほう』
「あ、でもあれしてこいこれしてこいってよく言われるのは僕を頼ってない?」
『左様。我の意図を汲めるのはそなたぐらいであろ』
そう、だよなぁ。もちつもたれつです」


②大事な約束はある?
「あるよ。漠然としてるけど。ねぇ?」
『話す事でもなかろう。この場は遊戯である故』
「そうだね。秘密、ってことで」


③親友と恋人の片方しか助けられない場合は、どちらを助ける?
「親友?恋人?どっちもいないよそんな人。いたら余程の物好きだろうなって思うね」
『素直に手離すのが惜しいと言えばよいものを』
「なんでそんな内容になるんだよ」
『例えの話だ。答えてみよ』
……。恋人。どっちかだったらね」
『ほう。して、何故か』
「僕と一緒にいてくれる人だから」
『なんだ、我の問うた中身と同じようなものではないか』
「〜〜そうだよ!」


④貯金はできるのはどっち?
「僕も貯めてる方だけどこのひとほどじゃないと思う」
『人間の肥やしは価値が分からぬゆえな』
「この通りです」


⑤おそろいの服は着れる?
「このひとのは着れるけど、僕のは無理じゃない?あ、そう言う事でなく?」
………ふむ』
「嫌な予感するなぁ」
『設えてみよ』
「裁縫しろってこと!?」
『そうさな』
「無理!」
『そうか。まこと残念よ。のう、ノートンよ』
「んな!報酬あるなんて聞いてない!」
『して、可か不可か。そなたはどちらを選択するのだ』
「ぐ、ぅう〜〜!出来が悪くても文句言わないでよね!」






【無理難題】

「ハスター、無理だよ。上手くできない」
『構わぬと言っておる。続けよ』
「ヒッ!?だったら邪魔しないでよ!う、うぁあゾワゾワするやめてったら!」
『フハハ』
………
「二人は何をしているんだい?」
「爪に色を塗ってるんだと。料理といい裁縫といい、あいつがやらなそうなのばかりだな







【徘徊の先】
※徘徊×ロナード

『声を辿ればこの様な人間とは
……お前の様な存在を引き寄せた覚えはないが」
『だが囀っておった』
「私は"歌って"いた。小動物と同じにしないでもらいたい」
『フ。よく口答えする奴よ。名は』
……ロナード」
『そうか。覚えたぞロナードよ』
「そっちの名も明かすのが礼儀というものだ。この人間の世界ではね」
『名か。有って無いようなものだがそうさな、下々は我をハスターと呼ぶ』
そう。覚えていてやれるかは定かじゃないがな」
『ハハ。誠、よく吠える奴よの』
「性分でね。お陰で面倒が多いとも」
『だがその口先で生き永らえたとも見た』
………。あぁ、そうとも」
『長居すれば怪しまれよう。我を呼ぶ時は確と響き渡らせよ』

気が向けば、な」




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