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【作者当て用】利き短歌企画(連作の部)

全体公開 企画案内 1 1 5301文字
2023-01-29 23:52:30

利き短歌企画(連作の部)の作者当てフェーズご案内ページです。
回答受付は2023年2月25日(土)いっぱいまで。
作者当て結果公開しました↓
https://pictspace.net/Dr_gaap

お問い合わせはこちら→https://privatter.net/m/Dr_gaap

Posted by @Dr_gaap

企画概要

★短歌連作の作者当て企画です。連作「火」を手掛かりに連作「水」の作者を推理し、以下の回答フォームからご回答ください。作者当てのみ参加される方は【分かった連作だけ回答する】もOKです。
★回答フォームには「推理の理由」と「この連作のここが好き!」を自由記述欄として設けています。こちらもぜひご入力いただければ嬉しいです。
★連作「火」感想投稿用回答欄も用意しております。こちらもよろしければご回答ください。

【短歌投稿参加者向けルールから抜粋】
・「火」「水」をお題に短歌連作(短歌3~7首+タイトル)を一つずつ作ってください。
・「火」は作者名付きで公開し、「水」の作者当てを行います。

回答フォーム: https://forms.gle/uRLbzFMVsURYGs727


連作「火」一覧



池田いくら 様 「楽園候補地」

の揺れにしたがう青い火のさなかいっそ壊れてくれ有機体

亡霊を(死んだ希望を)統べながら牢番もまた囚われている

血族の屍衣としてある城壁に生者が射った火急の一矢

御してなお膨らみたがる火があってを開けてやることならできる

心 その形容として「あたたかい」腕いっぱいにきみの排熱

英雄ヒーローでいたかったんだ格子窓すり抜けてきた風去っていく

風が髪煽る中庭 監獄が広がっただけとも言えるけど


いしや 様 「ありがとうさようなら」

燃ゆる炎をくぐり抜け あなたに辿り着いたはずなのに 私の魂ここはどこ

消す時は 蓋を横から閉めてください中身が溢れる事なきように

誰もいない実験室でただ一人 それを持ち上げ眺めてみてはため息を吐く

きっと来ると思ったよ 残しておいて正解だ
ごく僅かな液体に青が灯る

やっぱり貴方は優しい人 もう帰らなきゃならないの たまに思い出してね


翠珀 様 「on fire」

わたくしをすべてあなたにあげましょうおさなき誓いに宿ったパンドラ

ただ慕い満たされる日々は単純で自分と周りの火にも気付かず

高みへと一心に駆けた階の燃え落ちてなお踊り続ける

こんな世界ごときに負けてやるものか私を燃やす炎にくべる

この胸の熱さ暁闇でも消えぬ私を照らす導は私

忘れえぬ涙も傷も約束もすべてとかして私かがやく

何もかも捧げた時を終えて今仰ぐ景色のなんとまぶしい


Dr.ギャップ 「火ではない花」

燃えあがる君の幻影 せめて手を、手をと思ううちに夜明けは

空の手を空のままに握ること覚悟は時にぬるい手触り

君のためにできることなどないのだと容れて購うミモザの一枝

(揺れる火と花)外つ国では手招きは別れを促すゼスチュアたると

届かざる声ゆえ噤む天国のほのおは優しいばかりと聞けど

「兄さん」と呼ぶ声高くすれ違う彼らに幸あれずっと幸あれ


平木リラ 様 「焔として生く」

降り掛かる全てを焼ひても構はない私は焔、焔として生く

この身には足りぬと云ふか献身がブーゲンビリアは赤々と咲く

さあ痛め傷口よ流れろ血潮 心のきしみの聞こえぬやうに

カエンボク 私は私を置いてきぬ誓ひを立てぬるあの日より

友の目に浮かぶ涙に目を逸らしぬ焔として生く私のゆらぎ


まりもやし 様 「人は火とともに生きるという」

火にかざす ストロンチウムの赤い花 煙にむせて笑いだすきみ

火をふいて ポインセチアの赤い花 輝く並木といちごのケーキ

火をともす 隣のきみは白い花 どうかよろしくこれからも共に

火にくべる きみに手向ける白い華 枯れた指先皺をなぞった

火をささぐ 彼岸に消えゆく水の花 きみは向こうで笑っているかな

火がくゆる 毎日通うきみの墓 いつか向こうで会えたらいいな 

火がきえた 岸まで来たのかぼくの花 手を取り合って末永く共に


室城 様 「時は燻る」

美しさ ときに光の乱反射 トゥ・シューズに注がれゆく画鋲

思い出は思い出のまま片隅に 温めるたびできる煮凝り

脳の奥 一点 れる 熱がする 僕の上靴に入れられたのか

加害者であれば記憶は明瞭か 石油ストーブまだ温かい

何か嫌で一人帰った記憶では駄菓子屋のビニル屋根 群青色

レイ・ハラカミのざわめきをもつ夢景色 僕が画鋲という線はどう?

思い込ませた時はくすぶる 冬になる 煙は常に思い出である


メメメメイ 様 「火と火と火」

かぜつよい付けたそばから消されちゃうローソク囲って小石つむ君

諦めよ潮風vsバーサスローソクはコールドゲーム審判わたし

顔面の毛細血管かれてるぜるパチパチキャンプファイヤー

一度しかしないくせにねいつも言う最後の花火に今年もなったね

目が覚めて朝風に湿る灰と炭昨夜ゆうべの月の代わりの太陽


山と森と街 様 「野火と薄氷やかとうすらひ

ぢりぢりと頬も瞼も奪われてそれでも君がいるってわかる

風下へ 野焼きの痛み抱きかかえ愚鈍のふりで踊っていたい

酸素濃度うすいよここを出て行くと遠く遠くに「家路」の響き

つま先で蹴散らす灰のちらちらと きれいなものはさよならの亜種

火も雪もいずれ灰色かならず来る春の痛みと理解はしてて

一番に薄氷を踏む無邪気さでずっと味方でいるそばにいる

してあげたい、遠い街でも暗闇を照らす灯りになるようなこと


るみ 様 「ガスコンロにて」

「どこにでも行こう」嘯き手始めにガスコンロにてマシュマロを焼く

学ランの黒々(まぶしい) 楽しいということだけを覚えてる夢

重大な秘密のように渡されたアメの名前は聞かなくていい

お揃いのキーホルダーと聴き流す、自分の居ない未来の話

この時に座標を固定するように机に傷を付けたりもした


連作「水」一覧


「青ではないと確かめて」

白息に「愛してる」が透けそうで かみさまは多分ぜんぶ見ている

煌めきで他人ひとの輪郭深む街きっと上手に笑えていない

白湯だったはずの液体流し込み非常階段から見たオリオン

掬っては青ではないと確かめて安心するため海に行きたい

願わくば来世は花に 愛と水だけを注がれ枯れゆく花に


Oオー

大海おおうみに揺られた私生まれ落ち今はこの身をうしおがめぐる

まばたきで落ちた一滴いってきあふれこの胸に降る君の眼に降る

肌撫でる空気に鼓動の波伝う二人の夜は水の戯れ

6割は惑星ほしに返して4割をあなたに渡す逝く私は0オー


「自問のゆくえ」

恩寵に包まれながら生きてきた蒼色そうしょくの森に神意は満ちる

天泣に吾は濡れゆくどうか君よ生きていてくれこの空の下

果たせるか、自問のゆくえは誰が知る可惜夜につと星は流れる

ざんざんと身ぬちに雨は降りしきる縋った腕の細さをえば

友よ決して止めてくれるな吾が歩み 清らなる眼に涙は浮かぶ


「そこにある水」

泳げない川ばかりある町に住み橋から見下ろす草と空き缶

振りそびれた手があったことどうせまた会うからいいやと入るコンビニ

逃げ水をのんびりと追う道すがら遠い記憶はゆらゆら揺れる

旅暮らし この体すら異邦だと思う日暮れにかじるコロッケ

水のように揺れる記憶を抱きかかえ近づく春の気配を思う

久しぶりと手を振るときは軽く振るきっとあなたは大股で来る


「橋を渡る」

おいしい水 それ以上以下でもなくておいしいだけを光に透かす

ラベルレスボトルみたいに心地よいわたしのすきとあなたのすきは

昼の庭園 本屋の栞 目が覚めて雪だと告げるようにうれしい

水鳥の生き方を教えてくれた、もうすぐいなくなる習性を

(愛しむ一瞬を瞼で綴じて)スプリングコートを仕立てたいんだ

水準器アプリはゆれるさみしさの分だけ海へ傾いている


「玻璃鉢拾遺」

下界より城を見上ぐるたび人は飢ゑてを欲るいをとなりたる

生き延びし金魚溺れゆける金魚いづれも鉢のへはかへらず

切りばなの茎ゆ水滴零れゐし忘れてしまふ名を教はるも

ぎやまんのうつはに浮かぶ判じ絵のやうなる己が貌を拭ひつ

沈水香とふ蕩尽を纏ひつついをなまぬるきひかりを吐きをり

流水紋せなに流して加はりぬ漕ぎ出づることなき帆の群れへ

まなぶたはみづ洩りやすき蓋 ひと夜尾鰭のやうな朱に揺らされて


「ひとり暮らせば家族とは拡大解釈、増えてゆくもの」

いろはすのボトルと講義を受けていた今では蛇口ひねって入れてる
 
寄辺よるべないにおいがするな夜の街42しじゅうに℃の足湯が家族
 
ぴいぴいと加湿器が泣く水くれと質量保存の法則?ウソだ
 
スプーンを洗うとびゃーっと飛ぶ水よアイツとだけは分かり合えない


「水に焦がれて」

プールを思う 水の匂いの幻覚があるけど匂いも幻覚だっけ

熱い曲聞いて速度を出す人と冷たい曲で水になる人

みんなナイショにしてて笑った 良い背泳ぎのはじめに見える黒いふちのこと

もう卒業 気楽なネットサーフィンで「洞窟潜水」には行けないね

沖縄は冬でも泳げるらしいけどそんなに海が良いかって話

ミスドって永遠。私たちの冬がどうあれエビグラタンパイ、永遠。

別に雪も降らない街で焼けたままの肌こんなにも水に焦がれて


「無色透明の魚心」

軽やかに揺れる水面みなもに憧れて外を覗けば雨模様わたしの心は荒れ模様

一匹の綺麗な魚を釣り上げた食べるつもりが今は立派な観賞魚

新しい住居はとてもいい所そうね水草もう少しくれないかしら

チャプチャプと揺らせば寄って指をつつくもっと遊んでと言っているようで

庭の池から眺める空はあの日と同じ雨模様違うのはわたしの心晴れ模様


「私のこいが死んだ日」

金魚鉢 虚面の魚を懸想する 沿わす指先不機嫌な音

両目から 発々落ちる水滴は 巡り巡りて還るらしい

泡でなく 水であったら人魚姫 今は私も泡になりたい


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