こさかな
@pandanokurage
着実に仕事の内容を覚え
徐々に慣れてきた頃
白:いよいよ来週は握手会だね!
〇:あっ、もうそんな時期ですか
白:うん、みんなも楽しみにしてると思うよ
〇:そうなんですか
白:ファンとの交流の場ではあるから、その分リスクもあるんだけどね、、
〇:リスク?
楽しそうに話していた白崎さんの表情が変わった
白:そう、たまにいるんだよ、メンバーに暴言を吐く人が
〇:そんな、、
白:でも、今回は〇〇くんがいる!
〇:どういうことですか?
白:心理カウンセラーがいれば、メンタルケアもできるでしょ?
なるほど、握手会こそが心理カウンセラーの力を発揮できるみたいだ
〇:たしかに
白:期待してるよ!
〇:まあ、暴言吐かれないのが一番ですけどね笑
白:それもそうだね笑
メンバー全員が楽しめるような握手会に
そう願いながら迎えた当日
白:みんな体調は大丈夫かい?
メンバー:はい!
白:よし、じゃあ思いっきり楽しんでね!
メンバー:はい!
白:〇〇くんは、少しでも辛そうにしているメンバー見かけたら声掛けてあげて
〇:わかりました
白:僕は会場見回るから、〇〇くんはメンバーの楽屋で待機ね!
〇:了解です
こうして日向坂の握手会が始まった
メンバーが休憩の時だけ楽屋に戻るが
それ以外は基本自由だった
それこそ、メンバーのレーンに並ぶこともできたが
僕は人混みが苦手なので、ずっと楽屋にいた
とりあえず、1部が終わりメンバーが戻ってくる
史:人いっぱいだね〜
久:ファンが多いのはいいことだよ!
史:たしかに〜
明里:陽世!ゲームしよ!
陽世:いいですよ!!
特に問題はなさそうだ
美玲:〇〇くーん!
〇:なんですか?
美玲:誰かのレーン行った?
〇:いえ、人混みが苦手なので、、
美玲:じゃあ、みーぱんが握手してあげる!!
〇:えっと、、
強制的に握手会が始まった
ひより:ひよたんも〜!
芽:♪
僕と握手している美玲さんの後ろにメンバーが並び始めた
あー、メンバーはこんな気持ちで握手してるのかぁ
なんか嬉しい
〇:美玲さん、そろそろ、、、
美玲:みーぱんって呼んで!!
〇:いや、年下ですし
美玲:みーぱんさんでいいよ!
この人は流れを作るプロなのかもしれない
この一言を機に
ひより:わたし、ひよたん〜
芽:めいめい♪
明:タルタルチキン!
後ろのメンバーも一斉に言い出した
〇:チラッ
ふと列の最後尾を見ると
菜:ジーッ
ちゃっかり並んでいる菜緒がこちらを睨んでいる
この状況をどう打開するべきか考えていると
白:はーい、2部始まるよー!
〇:た、助かった
白崎さんが来てくれた
白:〇〇くん、人気だねー笑
〇:なんでですかね
白:イケメンだからじゃない?笑
〇:やめてくださいよ笑
前にあったように〇〇は超鈍感
自分が本当にイケメンなことにさえ気づけないのだ
菜:〇〇!
〇:!!びっくりしたぁ
菜:なんでうちのレーン来ないん!?
〇:だから、人混みが、、
菜:そんなん知らんわ!
〇:じゃあ、今握手しとく?
菜:べっ、別にしたいわけやない//
突然目を泳がせ始める
菜:まあ、〇〇がしたいんやったらしてあげてもええで?//
〇:大丈夫です
菜:っ!ばかっ!!
暴言を吐いて去っていった
〇:どういうことだよ、、
陽菜:〇〇さん、ばかですね〜♪
ひより:ばかだぁ〜♪
この2人に言われるのはマジでやばい
美穂:そんなに言ったらダメだよ!
明:そうだよ!ストレートに言い過ぎ!!
、、、うん、それも傷つく
特定のメンバーに散々言われ
2部が始まった
もちろん、誰のレーンにも行きません
また、2部が終わると
ひより:ひよたんから握手〜♪
僕の握手会の続きが行われる
これを繰り返し、ついに5部が終わった
白:みんなお疲れ様!明日はレッスンだから、今日はゆっくり休んでね!
メンバー:はーい!
白:じゃあ、あとは送るだけだね!
〇:はい、いつものメンバーでいいですよね?
白:うん、よろしくね!
僕と白崎さんは、大体家の近いメンバーに分けて送迎をしている
帰りの車内では
明:んー、ウーパールーパー!
陽菜:、、、ぱんだぁ!
美穂:だるまさんがころんだ!
明:また、だー?
しりとりをしている人たちや
美玖:♪
音楽を聴いて過ごす人
京:、、、
体育座りで窓の外を眺めている人も
そんなメンバーを続々と送り届け
〇:では、お疲れ様でした
京:うん、ありがとね
いよいよ最後の一人
ハイエースの一番後ろの席に座っている
〇:菜緒ー
菜:ん?
〇:ちょっとさ、前の席来てくれない?
菜:、、うん
一時停止したタイミングで菜緒が真後ろの席に
菜:なに?
〇:何言われた?
菜:え?
〇:なんか言われたでしょ、握手会で
僕が気になっていたこと
5部が終わってから菜緒の表情がいつもと違った
菜:、、なんでわかったん?
〇:うーん、まあ幼馴染だからかな
菜:うちがセンターでええんかな
菜緒はボソボソと話し始めた
菜:うちやなかったら、もっと売れるかもしれん
〇:菜緒はさ、何が一番大切だと思う?
菜:、、日向坂が人気になること
〇:うーん、そっか
菜:正解はなんなん?
〇:正解は、僕もわからない
菜:なんやねん笑
バックミラー越しに見た彼女の微笑み
どこかぎこちないのは気のせいではない
〇:僕は、楽しむことが大切だと思う
菜:楽しむこと?
〇:うん。どんなに売れても、どんなに日向坂が人気になっても、みんなが楽しくなかったら意味ないんじゃないかな
菜:、、、
〇:実際さ、菜緒がセンターになって反対してきた人いないでしょ?
菜:、、うん
〇:僕も菜緒がセンターでいいと思ってる
菜:〇〇も?
〇:菜緒は、人一倍努力してるよ
菜:、、、グスッ
再度バックミラーを見ると
堰を切ったように涙を流していた
よほど辛かったのだろう
〇:よし、着いたよ
菜:まだ降りんよ?
〇:今のうち泣いときなよ笑
菜:うっさい!泣いとらんし、、
泣いていた事実はもみ消されました
菜:、、ありがとな
〇:気にしないで
菜:なんか心理カウンセラーっぽかったで笑
〇:心理カウンセラーだからね笑
普段通りの笑顔を取り戻した彼女
菜:じゃあ、また明日!
〇:うん、なんかあったら相談してよ?
菜:わかった!
少し目の赤い菜緒に手を振り、車を出す
部屋に入った菜緒は
菜:ほんまに、優しすぎやって//
目よりも頬の方が真っ赤になっているのだった
to be continued