こさかな
@pandanokurage
昼の2時
映画デートの約束をした菜緒を事務所へ呼び出した
菜:おはよ〜
〇:おはよ
菜:なんで事務所で待ち合わせなん?
〇:菜緒さ、見たい映画決まってた?
菜:いや、特にないで
〇:じゃあ今日はここで映画デートします!
菜:??
まるで何も理解していない
理解できた方が怖いけど
〇:映画館に行くのは無理だから、会議室のスクリーンで見よ
菜:う〜ん、、
〇:2人だけだから、周りの目気にしなくていいでしょ?
菜:なるほど!
理解した菜緒に不満の色は見えなかった
すぐに貸切の会議室に向かう
菜:これ見たい!
〇:まあ、いいけど
さすが年頃の女の子と言ったところだろうか
菜緒が選んだのは恋愛映画
菜:どこに座るん?
〇:適当に近くの椅子でいいんじゃない?
菜:せっかくやから、2つ並べて座ろうや!
〇:、、まあ、いいけど
せっせとスクリーンの目の前に椅子を並べる彼女
〇:近くない?
菜:べっ、別に普通やろ?
その距離なんと
座れば肩は確実に触れる
なんなら二の腕全体が密着するような距離
〇:もうちょっと離しても、、
菜:ええから!はよ座り!
なぜか意地を張る
都合の悪いことはないので言われた通りに座り
映画を見始めた
菜:なんかドキドキするなぁ♪
〇:まだ始まったばっかりだよ
そんなことを言いつつも
隣で満面の笑みを浮かべる菜緒を見て
こっちまでワクワクしてきたのは口に出さない
物語は終盤に差し掛かり
僕は映画の世界に入り込んでいた
そんな所に
菜:ギュッ
突然、右手を握りしめられる感覚が
〇:菜緒?
菜:ええから、見とき///
顔を真っ赤にしてそう呟いた
そっとその手を握り返し、再び映画の世界へ
この手は映画が終わるまで離れることはなかった
〇:めっちゃよかったね
菜:なんか、最後のほう内容入ってこんかった//
それは多分自分のせいだろう
〇:もう夕方だけど、どうする?
カーテンを開けると外はオレンジ色に
菜:一緒にご飯食べたい!
〇:どこ行く?
菜:〇〇の家!
〇:僕の家?
菜:うん、うちが作る!
これも、外食で周りの目を気にするよりは良いと判断し
〇:いいよ
菜:えっ!ええの?
〇:うん、行こ?
菜:うん//
2人で帰宅した
菜:ちょっと早いけど、もう作るわ!
〇:わかった、なんか手伝う?
菜:んーん!今のうち仕事終わらせとき!
テーブルの上の書類を指さしてそう言った
〇:うん、ありがとう
こういう気遣いが上手なのも昔から変わらない
僕は書類の整理をし、菜緒は晩御飯を作る
菜:もう終わる?
〇:うん、ちょうど終わった
菜:うちもちょうどできたで!
〇:じゃ、食べよっか
書類の片付いたテーブルに料理を並べ
向かい合って座る
〇:やっぱり料理上手いね
菜:ま、まあな//
〇:毎日食べたいよ
菜:作ったってもええよ((ボソッ
〇:なに?
菜:、、なんでもない//
時に照れながら、時に笑いながら
食事を済ませた
〇:片付けはやっとくから、家まで送るよ
外は既に真っ暗、1人で歩かせることは出来ない
菜:そんなん、ええって
〇:危ないから
菜:大丈夫、今日泊まってくし
〇:ん?
菜:ん?
〇:ちょっと、後半の方もう一回言ってくれる?
菜:やから、今日泊まるって言っとんねん
真顔で同じ言葉を繰り返す
〇:だめだって
菜:もう白崎さんには許可取ってんで?
そう言いながらLINEのやりとりを見せつけてくる
〇:最初からそれが目的か、、
菜:さあな〜♪
確実にそうだろう
LINEをしていた時間は僕の家に来る前だった
菜:先にお風呂入ってもええ?
〇:、、、いいけど、着替えは?
菜:〇〇の貸してや
〇:、、わかったよ
アイドルとしての自覚は無いのだろうか
数十分後
菜:この服ブカブカやぁ〜
〇:それしかないんだもん
菜:ええんやけどなぁ〜
〇:あのさ、そんなに匂い嗅がないでよ
先から鼻に服の生地を当てて呼吸している
菜:別にええやん♪
本物の匂いフェチだ
〇:じゃ、風呂入ってくる
菜:行ってら〜
菜緒と同居したらこんな感じなのかな
そんな非現実的なことを考えながら湯船に浸かった
〇:ふぅ、サッパリし、、
リビングに戻るとソファで気持ちよさそうに寝ている菜緒
〇:しょうがないなぁ
そんな彼女を軽々持ち上げ、ベッドへ
菜:っ//
急に顔が赤くなったのは目を瞑ってあげよう
〇:おやすみ
そう言って離れようとすると
菜:待って
〇:起きてんじゃん
菜:〇〇も一緒に寝るんやで//
心のどこかでそんなことを言われる気はしていた
こうして人生で2回目、アイドルと一緒に寝ることに
菜:〇〇ー
〇:ん?
またくっついてくるのかと思いきや
菜:うち、〇〇のこと好きや//
後ろからそんな言葉が聞こえた
〇:、、、ぼくも、好きだよ
菜:ほんまに!?
〇:でも、菜緒はアイドルだか、、、
菜:やったら!
菜緒が僕の言葉を遮った
まるでそれ以上は聞きたくないと言うように
菜:うちが卒業するまで待っとって?
〇:、、もちろん
僕は菜緒の方に振り向き、そう言った
菜:へへっ//
〇:おやすみギュッ
菜:おやすみ//ギュッ
今度は僕の方からくっつく
それに嬉しそうに反応した菜緒
決して付き合う事は出来ないが
お互いに同じ想いを持つ2人だった
end