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アイドルの姉を持つ僕の苦悩 前編

全体公開 2 8 1
2023-03-02 18:59:28

こさかな

男:なあ、小坂ー

〇:ん?

男:お前の姉ちゃん昨日もテレビ出てたな!

〇:あー、、うん

男:サイン貰ってきてくれよ!!

〇:断られるから無理だよ

男:まじかよ、、でもほんとにすげーよなぁ

僕の姉はアイドルだ

日向坂のエースと呼ばれている小坂菜緒

たくさんの人に羨ましがられる

「かわいいお姉ちゃんがいていいね!」

「一緒に暮らせるとか夢みたい!」

「毎日幸せそう!」

たしかに羨ましいと思うのはわかる

でも、みんな知らないんだ

アイドルの姉を持つことが苦しいことを

〇:ただいま

母:おかえり、今日はテスト返却だったよね?

〇:うん、はい

特別勉強ができるわけでもなく

至って普通の得点表

母:はぁ、ほんとに普通ね

〇:うん

母:あんたにもなにか特別なものがあればね

〇:、、、

母:菜緒みたいに

〇:、、ごめんなさい

母:今年は大学受験なんだから、ちゃんと勉強しなさいよ?

〇:はい

こみ上げる怒りを抑えながら自室へ

僕は嫌なんだよ

姉と比較されるのが

悪いことはしてないのに

なにをしても比較され、蔑まれる

そんな僕の唯一の理解者が父さんだった

今は出張で家にいないが

「菜緒は菜緒、〇〇は〇〇だ」

この言葉だけが僕の支えだ

ガチャ

帰ってきたか

菜:ただいま!

〇:おかえり

菜:今日な!美玖と一緒にプリ撮ったんよ!

〇:そうなんだ

菜:見て!どっちがかわいい!?

嬉しそうにプリを差し出してくる姉ちゃん

〇:どっちもかわいいんじゃない?

菜:ん〜、冷たいなぁ

不満気に部屋を出ていった

姉ちゃんは何も悪くない

僕がひねくれているからだろう

姉ちゃんが普通に接してくることが

僕は見下されてるように感じてしまう

だからできるだけ話したくないんだ

母:ご飯よー!

菜:はーい!

父さんがいない今

この時間が一番きついかもしれない

3人で食卓を囲んでいれば

母:菜緒、明日もテレビ出るんだって!?

菜:うん!先週収録してきた!

母:すごいわねー!ねっ、〇〇

〇:、、そうだね

菜:〇〇も見てな!

〇:時間があればね

菜:素直やないな〜

見たくないよ

どうせ母さんになんか言われるだけだから

菜:今度の休みに友達呼んでもええ?

母:いいけど、私は家にいないから

菜:〇〇は大丈夫?

〇:うん

その後もずっと

母さんの菜緒を褒める会が続いた

〇:はぁ

時刻は夜の10時

天井を見つめながら自分の惨めさに呆れる

僕は何もできない

何事にも劣っている

いっそのこと、家族と縁を切って一人暮らしをしたい

身近な人、主に母への怒りは

一周まわって自己嫌悪へと変化していった

同時刻、隣の部屋では

菜:はぁ

同じようなため息が

菜:なんでなんやろ、、

私がアイドルになり、有名になっていくにつれて

どんどん〇〇と話す機会が減っていった

自分では、積極的にコミュニケーションをとっている

でも〇〇には避けられているような感じ

メンバーにも相談はした

美玖:反抗期なんじゃない?

美穂:彼女できたとか、、

史帆:こしゃがかわいいから緊張してるんだよ!

どれも考えてみたが

しっくりくるものはなかった

本当は仲良くしたい

その願いを叶えるべく、週末に美穂を家に呼んだ

彼女なら〇〇と仲がいい

この問題を解決してくれるかもしれない

菜:さっ、明日も収録や

色んなことを考えながら

明日に備えて眠りについた

ーーー

姉ちゃんの友達が来る日

僕は一日中部屋にいれば問題ない

そう思い、あらかじめリビングから食料を持ち出した

母さんは既に出かけており

姉ちゃんは恐らく隣の部屋にいる

ピンポーン

11時過ぎ、インターホンが鳴った

ドタドタ

菜:いらっしゃい!

美穂:うわぁ!久しぶりに来た!!

玄関からは美穂の声が

美穂は姉ちゃんがアイドルになった当初から度々会っていた

そのおかげかお互いタメ口で話すほど仲が良く

挙句の果てには、姉ちゃんを通して美穂のグッズを渡されていた

それは今も棚の上に飾ってある

ドンドン、バタンッ

美穂:〇〇!!

〇:あ、久しぶり

美穂:元気だった!?

〇:うん

美穂:見ないうちに背伸びたね!

〇:成長期だからね

美穂:話したいこといっぱいあるから、、また後で来るね!

バタンッ

急に来て、すぐに出ていった

相変わらず騒がしい人だ

リビングからは、調理器具の音

2人の楽しそうな声が聞こえる

そんな音を聞きながら食べたパンは少し悲しい味がした

コンコン

〇:なに?

美穂:今大丈夫?

〇:うん

3時頃、再び美穂がやってきた

美穂:よいしょ〜

ベッドにダイブして、勉強机に向かう僕を見てこう言った

美穂:菜緒のこと、どう思ってる?

〇:、、別にどうも思ってない

美穂:しばらく冷たくされてるって言ってたよ

〇:まあ、、そうかもね

美穂:なんかあったの?

〇:、、、

言えない

というよりは、言っても解決しない

そう判断した僕は何も話さなかった

そんな僕の気持ちを察したかのように

美穂:言いたくないなら言わなくていいけど

〇:ごめん

美穂:一つだけ約束して

〇:なに?

美穂:絶対に後悔しないように行動すること

〇:後悔?

美穂:菜緒は世界で一人のお姉ちゃんなんだから、わかった?

〇:、、うん

美穂:よし!じゃあ私は帰るから、またねっ!

笑顔で手を振りながらそう言った

〇:後悔しないように、、、か

美穂の言葉は強く僕の頭に残る

僕はまだ知らなかった

この言葉が菜緒を

いや、僕を救うことになるなんて

to be continued


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@PCPknrjJUMy85wr
美穂ちゃんみたいな友達居ると
大事にしたいよ
2024-03-08 05:54:16

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