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アイドルの姉を持つ僕の苦悩 後編

全体公開 2 8 1
2023-03-02 18:59:58

こさかな

美穂が帰った後

夜ご飯を終えて、部屋で勉強していると

菜:〇〇〜

〇:ん?

菜:ちょっとお話したいんやけど

〇:うん

姉ちゃんが控えめにやって来た

菜:、、うち、なんかした?

〇:え?

菜:その、、〇〇に嫌われとるんかなって

〇:別に、嫌ってないよ

菜:でも冷たい感じがして、、

〇:普通だから、話ってそれだけ?

無性に会話を続けたくないと思った

菜:えっ、そうやけど

〇:じゃあ、僕は勉強しなきゃいけないから

そう言って机に向き直ると

菜:うちがアイドルやから?

背後から小さな声が聞こえた

〇:、、、

菜:アイドルやから嫌いなん?

〇:いいから出てってよ!!

菜:っ!?、、ごめん

核心を突かれた言葉

無意識に叫んでしまった

こうなっては勉強なんて頭に入らず

ただただノートを眺めているだけ

隣の部屋からはすすり泣く声が聞こえる

僕は悪くない

そう言い聞かせることしかできなかった

耳を塞ぐためにイヤホンをつけて

机に突っ伏して心が落ち着くのを待つ

そのまま気づけば朝になっていた

〇:、、はぁ

ため息から始まる一日

今日も休日でよかった

スマホを確認しようと机を見た時

ふと1枚のメモが目に入った

そこには小さな文字で

「ごめんね」

この4文字が書かれていた

まず間違いなく、書いたのは菜緒

昨晩のことで話すのは気まずいが

このメモの意味を知る必要がある

本能的にそう思った

コンコン

試しに姉ちゃんの部屋をノックするも返答はなく

玄関の靴を見てみれば、既に家を出ていた

電話をかけてみるも応答はなく

頭の中では、昨日の姉ちゃんの言葉とこの4文字が離れなかった

何もせずに

何もできずにただ時間だけが過ぎていき

夕方の5時

ブーッ、ブーッ

1本の電話が

〇:もしもし

美穂:〇〇くん?

〇:はい

美穂:落ち着いて聞いてほしいんだけど、、

美穂:菜緒がアイドル辞めるって

〇:はっ?

美穂:マネージャーにはまだ言ってないらしい

〇:、、、

絶対僕のせいだ

僕が向き合わないで、あんなことを言ったから

美穂:何があったかは知らないけど、〇〇くん次第だよ?

〇:、、はい

美穂:前に言ったこと忘れてないよね

〇:後悔、、しないように

美穂:そう、あとは頼んだよ

気持ちがこもった美穂の声

どう考えても、僕が悪い

せっかく菜緒姉ちゃんは仲良くしようとしてくれたのに

一方的に突き放した

何をどう伝えるべきか

まず何から話すべきか

どんな顔で菜緒姉ちゃんに話しかければいいのか

様々な問題が発生する中

1つも答えを出すことができず

ガチャ

菜緒姉ちゃんが帰ってきてしまった

何を話すか決めていなくても

体は自然と姉ちゃんの方へ

菜:あっ、、ただいま

ソファに座っていた姉ちゃん

〇:、、、おかえり

違う

僕が言いたいのはそんな事じゃない

せっかく夢を叶えてアイドルになった姉ちゃんが

アイドルを辞めようとしている

のんびり挨拶なんてしてる暇はない

菜:実はな、うちアイ、、

〇:ごめん!

菜:えっ

〇:ずっと嫌だったんだ、姉ちゃんと比べられるのが

菜:比べられる?

〇:姉ちゃんはアイドルになったのに、僕は何もできない

菜:、、、

〇:それを周りに言われる度に自分が嫌になって

本音を口に出せば出すほど

どんどん視界がぼんやりしていく

〇:姉ちゃんは悪くないのに、姉ちゃんに八つ当たりして

あぁ、泣くほど辛かったのか

目からこぼれる涙に改めて苦しんでいたことを自覚する

〇:ほんとに、ごめんなさい

姉ちゃんに頭を下げると

カーペットに数滴のシミができているのが目に入った

菜:〇〇、、

ギュッ

名前を呼ばれ頭をあげれば

僕の体は菜緒姉ちゃんに包まれた

菜:よく我慢したね

〇:、、えっ?

菜:〇〇は悪くない

〇:でも、僕は、、

菜:〇〇はうちのこと嫌い?

〇:嫌いじゃない、好きだよ

菜:よかった、、うちも〇〇のこと大好きやから

〇:、、、

菜:世界で一人だけの、うちの大切な弟や

いつぶりだろう

僕は声を上げて泣いた

小さい頃から、何かあると姉ちゃんはハグして慰めてくれた

だからかな

こんなに落ち着いた気持ちになったのは

この日の夕飯の時

姉ちゃんは母さんに僕の思いを全部伝えてくれた

母さんは僕に謝ってきたが

そんなことはどうでもいい

今なら別に比べられたって何も思わない気がする

菜緒姉ちゃんに比べて僕は何もできない

優れている点はない

それでもいいんだ

菜:〇〇!

〇:なに?

菜:今日一緒に寝てもええ?

〇:うん、いいよ

これもいつぶりかな

まさかこの歳になって一緒に寝ることになるなんて

菜:もっとこっち!

〇:はいはい

布団の中で密着する僕ら

菜:最近〇〇冷たかったやん?

〇:まあ、うん

菜:彼女でもできたんかなぁって思っとった笑

〇:そんなわけないじゃん笑

こんなお姉ちゃんがいるんだ

彼女なんてできるはずがない

菜:ほんまに、ありがとう

〇:、、僕の方こそ、ありがとね

もう二度と傷つけるようなことはしない

そう誓った、なぜなら

菜緒姉ちゃんは僕の大切な

世界で一人だけの最高のお姉ちゃんだから

end




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@PCPknrjJUMy85wr
お姉さんの菜緒ちゃんと仲直り出来て良かった
〇〇もオタクの沼に入ってくれたらなあ
2024-07-18 05:55:22

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