こさかな、みほちー
@pandanokurage
ハロウィン
10月31日
陽キャ共が変な仮装をして
街を徘徊する日
何が楽しいのか僕にはわからない
そんな陰キャの思考を持つ僕は、家で本を読んで過ごしていた
ピロンッ
そんな時に携帯が鳴り
届いたのは1枚の画像
菜L:どう!?
〇:かわいい、、
自然と口から出たその言葉を
そのまま文字にして返信する
やっぱりアイドルは仮装をしなければならない
きっとファンの人にも好評なのだろう
少しの間、姉ちゃんの写真を見つめていた
保存ボタンは見た瞬間に押している
菜L:こっちは!?
〇:かわいいな
同じ感想だが
同じ返信は良くないと思い
〇L:めっちゃ似合ってる
少し言葉を変えて
かわいいの意を伝えた
菜L:もうすぐ帰るから楽しみにしとってな!
なにが楽しみなのかはわからないが
〇L:おっけー
とりあえず、返信だけしておく
これで1度やりとりは終わり
帰ってくるまで本を読み続けようとした時
ピロンッ
再びスマホが鳴る
〇:次はなんだ?
メッセージを開けば
今度は美穂から写真が送られてきていた
美L:私のはどう?
姉ちゃんとは違うタイプの王道メイド
ちゃんとかわいい
〇:似合ってるね
美L:ありがと〜♪
文面からでも、ご機嫌そうな雰囲気を感じる
しっかり3枚目も保存して本に目を移す
本の世界にいれば、時間の流れは早く
ガチャッ
玄関の扉が開く音がして
時計を見ればちょうど3時
菜:ただいま!
〇:おかえ、、メイドのまま帰ってきたの?
菜:うん!その方が嬉しいやろ?
〇:んー、まあね
美:やっほー!!
〇:あ、美穂も来たんだ
美:何その反応!嬉しいでしょ!?
2人して、なんでそんなに嬉しいかを聞くんだろう
〇:スゴイウレシー
菜:棒読みやし
美:まあさ、後で、ね!
菜:そうやな!
〇:?
なんのことかわからないのは僕だけみたい
ちょっとだけ嫌な予感がした
〇:今日ずっとその格好でいるの?
菜:お風呂までな!
美:私は帰る前に着替えるけどね〜
さすがにこんなメイドが外を歩いていたらまずい
ナンパの嵐だろう
菜:〇〇は仮装しないん?
〇:する訳ないじゃん
菜:するで?
〇:え?
菜:やから、〇〇も仮装するんよ
〇:しないって
美:いっぱい持ってきたよ!
そう言って廊下からたくさんの紙袋が
菜:男の子用の衣装借りてきた!
〇:僕が仮装していいことなくない?
菜:ある!写真撮りたいんやって!
美:私も!みんなに見せないと!
〇:今なんて言った?
美:みんなに見せるの!
〇:絶対着ないから、じゃあ出てって
紙袋を持ったメイドを部屋の外へ
菜:嫌や!せっかくのハロウィンやのに!
美:写真撮らせろぉー!
バタンッ
追い出したところで
平穏が訪れるはずがなく
ドンドンドンドン
菜:開けて!!
美:〇〇!早く!!
ゾンビにでも襲われてるのか
〇:仮装しないよ?
菜:お願いやって!ハロウィン楽しもうや!!
美:私からも!お願いっ!
〇:、、、
美:写真も撮らないよ!
〇:、、ほんと?
菜:一緒に楽しむだけやって!
〇:はぁ
ガチャ
菜:仮装する気になった!?
〇:仮装するまで、うるさくするんでしょ?
菜:当たり前やん!
そんな自信満々の表情で言わないでくれ
〇:じゃあちょっとだけね
美:やった!!じゃあ、これ着て!
〇:なんのやつ?
美:それは着てからのお楽しみ〜!
〇:怖いなぁ
一度退出してもらい、渡されたものを一式身につける
〇:なるほど
黒一色の上下、ヒラヒラのマントにキバもある
〇:着替えたよー
菜:わっ!かっこええ〜!!
美:似合ってるじゃん!
〇:んー、そうかな?
パシャッ
〇:、、美穂
美:えっ、なに?
〇:携帯貸して
美:やだ!
〇:早く写真消して
美:いーやーだー!!
美穂の裏切りはあまりにも早かった
美:これは私だけのお宝にするから!
〇:お宝って、、
菜:うちには送ってや!
美:じゃあ、菜緒だけ!
〇:絶対他の人に送らないでね
美:うん!約束ね!
その笑顔は本当か嘘かわからない
ただ確かなことは
美穂に1つ弱みを握られたという事実
菜:次はうちが選んだやつ!
〇:はいはい
菜緒に渡されたもの
これは衣服ではない気がする
しかも中に空気を入れないといけないやつだ
奮闘すること15分
〇:いいよー
菜:恐竜や!!
美:あははっ!面白すぎ!!
パシャッ、パシャッ
〇:写真撮らないで
美:誰かわからないからいいでしょ!
〇:あー、たしかに
菜:恐竜〜♪
バフッ
菜緒は恐竜に抱きついたのか
はたまた〇〇に抱きついたのか
どちらも正解だが
美穂はその瞬間をカメラに収める
〇:ちょっと、危ないから
菜:大好きやで((ボソッ
不意に聞こえたその言葉
菜:美穂!もっと撮って〜!
美:はーい!
隣でカメラに向かってピースしている姉ちゃん
菜緒の一言によって、撮影会が終わっても
しばらく恐竜の中から出られなかった〇〇だった
to be continued