こさかな、まなもさん
@pandanokurage
受験まで残り1ヶ月をきり
今は学校も休み
ほぼ一日、部屋に篭もりっきりで勉強している
そんな僕を唯一邪魔してくる人
でも唯一の心の支えにもなっている人
菜:おはよー!!
〇:おはよ
今日も朝から元気な声で部屋にやってきた
菜:今日も勉強?
〇:うん
菜:ずっと部屋におる?
〇:そうだね
菜:絶対リビング来たらあかんよ!
〇:なんで?
菜:来たら勉強の邪魔するから!
〇:行かないけどさ、、
脅し方が独特だ
姉ちゃんもしたでやりたいことがある
僕は自分の部屋で勉強したい
お互いにウィンウィンの関係
〇:うるさくだけしないでね?
菜:しないしない!
〇:うるさくしたら行くから
菜:しないって!頑張って勉強しとき!
僕の肩を二度叩いて、部屋を出ていった
姉ちゃんは貴重な休日
できる限り自由にさせてあげたい
少しくらい騒がしくても目を瞑ろうと思っていたが
愛萌:おはよぉ〜!
〇:、、おはようございます
突然の来訪から
僕の部屋に真っ先にやってきた愛萌さん
菜:早く下いくよ!
愛:え〜、〇〇くんとお話したい〜
菜:今日はうちを手伝ってくれるんやろ!
〇:手伝う?
愛:今日はね!菜緒と一緒に、、
菜:わあー!!!
愛萌さんの声をかき消すように
いきなり大声で叫び始めた姉ちゃん
その気迫というか勢いというか
こんなに必死な姉ちゃんは久しぶりに見た
菜:ええから!行くよ!
愛:は〜い、じゃあまた後でね〜!
〇:はい、、
相変わらずのふわふわしたオーラを放ちながら
姉ちゃんに連れられて行った
ーーー
菜:〇〇には秘密なんやから!
愛:そうなの?言ってもいいじゃん
菜:びっくりさせたいの!
愛:大好きな弟くんのために〜?
菜:う、うるさい//
リビングにて
菜緒と愛萌はチョコレート作りの準備を始めていた
愛:でもチョコくらい1人でも作れるよね?
菜:チョコは作れるけど、これ作りたくて、、
愛:なるほどね〜
菜:前に愛萌が作ってたやつ!美味しかったから!
愛:嬉しいね〜!
自分の作ったお菓子を褒められ
満更でもない表情
愛:じゃあ〇〇くんに喜んでもらえるように!作りますか〜!
菜:お〜!!
愛:まずはチョコを溶かすところから
菜:湯煎?
愛:そうだね、沸騰までさせなくていいからね〜
菜:はい!
愛萌が指示して
菜緒が作業をしていく
元々のセンスは持ち合わせていた菜緒
テキパキとこなしていく
愛:ちゃんと混ざった?
菜:うん!
愛:気持ち込めて混ぜるんだよ?
菜:気持ちを込める、、
愛:ふふっ
真剣な顔で混ぜ続ける菜緒を
こっそりと写真に収めた愛萌
零れた笑みには
まるで妹を可愛がるような感情が込められていた
オーブンでの焼き上がりを待つ間
余ったチョコを型に流していた2人
愛:〇〇くんになんて言って渡すの?
菜:えっ、普通にバレンタインだよーって
愛:菜緒、バレンタインは想いを伝える日だよ
菜:知ってるよ!
愛:チョコを渡すのが目的じゃないんだよ?
菜:、、、
チョコをを作るだけで満足していたこと
それが間違いではなくても
正しくはないことを優しく教えるのもお姉さんの仕事
菜:でも、、
口ごもる様子から
弟への想いを難しく考えているのがわかる
愛:素直になれない菜緒ちゃんに、私からプレゼント!
菜:チョコ?
愛:昨日作ったの!菜緒のためにね!
菜:ありがとう!!
愛:菜緒、大好きだよ!
菜:、、ありがと//
想いを伝えることの大切さ
そして伝えられることの嬉しさ
身をもって理解した菜緒は
迷いの概念を打ち砕いた
ーーー
愛萌さんと姉ちゃんが部屋を出てしばらくした頃
再び2人の足音が近づいてきた
甘い匂いに気付かされたが今日はバレンタイン
きっとチョコを作っていたのだろう
愛:〇〇く〜ん!
〇:どうしました?
愛:これ!私からチョコレート!
〇:ありがとうございます
愛:受験頑張ってね〜!
〇:はい
しっかりラッピングされたチョコ
応援の意味が込められたものは
食べる前から力をもらえた
愛:じゃああとは頑張るんだよ〜!
菜:えっ!もう帰るん?
愛:2人きりの時間を邪魔したくないからね〜
菜:2人きりって、、
愛:〇〇くん!またね!
〇:はい、ありがとうございました
手を振りながら出ていってしまった
菜:うちからも!
姉ちゃんはケーキのようなものを持ってきた
菜:ガトーショコラ作った!
〇:すご、売り物みたい
菜:あの、、その、
〇:ん?
菜:受験頑張ってね!
〇:うん、ありがとう
菜:あと、、
〇:あと?
菜:それ、本命やから//
〇:本命?
菜:だっ、大好きです///
モジモジしながらそう呟いた姉ちゃん
普段は見せない姿に
心臓がトクンと音を立てた
〇:ふふっ、ありがとね
菜:早く食べよっ//
〇:下で一緒に食べようよ
菜:うん//
ソファに並んで座り
改めて姉ちゃんの作ったガトーショコラを頂く
〇:いただきます
菜:、、どう?
〇:美味しい!
菜:よかったぁ
〇:姉ちゃんも食べて?
一口顔の前に差し出すと
小さい口で頬張った
菜:甘い//
〇:甘くて美味しいね
菜:そうやね//
甘いものを食べて
大好きな姉と甘い時間を過ごす
最高のバレンタイン
〇:ホワイトデーまで待てないからさ
菜:えっ?
〇:お返しのハグ
すぐ隣に座る姉ちゃんを
そっと抱きしめた
チョコよりは控えめな甘い匂い
〇:姉ちゃんの気持ち、ちゃんと伝わったから
菜:、、へへっ///
〇:気持ち込めて混ぜてくれたんでしょ?
菜:うん//、、、えっ、なんで知ってるん?
〇:これ
一度〇〇から離れ
見せられたスマホの画面には
真剣に混ぜている自分の写真が
菜:愛萌〜//
〇:うれしかったよ、ありがとね
菜:、、、まあええか//
色々な甘さが凝縮された
最高な一日だった
end