@pandanokurage
美:この前はごめんなさい!!
〇:いやっ、やめてくださいよ
撮影の付き添いから数日後のレッスン室にて
真剣な顔で頭を下げる人が1人
美:絶対怒られたよね、、
〇:大丈夫ですよ、慣れてるので
菜:美玖な、ずっと〇〇に謝りたいって言っとったんよ
〇:ほんとに大丈夫ですから
美:でも、、
〇:お菓子パーティーは楽しめました?
美:え?うん
〇:それなら良かったじゃないですか
菜:、、、そうやな
美:今度一緒にお菓子パーティーしようね!
〇:あ、大丈夫です
美:なんで!?
やっぱり美玖さんは笑ってるほうがいい
やっといつも通りの雰囲気になり始めた
久:〇〇く〜ん
〇:はい?
久:今日のレッスン、チーフも見に来るってほんと?
〇:はい、その予定です
史:やだ〜
〇:そんなこと言わないでください
準備運動をしながらあからさまな言葉
京:あの人いてもどうせ私たちのこと見てないよ
史:たしかに、としちゃんもそう思ってた〜
京:別に私たちも見てないし、いてもいなくても変わらない
〇:京子さん、なんかかっこいいですね
芽:かっこいい
京:ほんと〜!
菜:なぁ
〇:はい?
菜:ちょっと来て
1期生が賑やかになった所で
後ろから声をかけられた
そのまま部屋の隅へ移動
菜:マネージャー、辞めたりせんよな?
〇:、、いきなりどうしました?
菜:前にチーフと話してるの聞いた
〇:、、、
菜:絶対クビにはならんから、辞めたり、、
〇:辞めませんよ
菜:ほんまに?
〇:はい、僕この仕事好きですから
菜:、、よかったぁ
〇:それより、なんでクビには、、
チーフ:おい!〇〇!また無駄話してるのか!
〇:あっ、、すみません
チーフ:お前らもちゃんと準備運動しておけよー
メンバー:はーい
チーフが来て明らかに空気が硬くなった
それはきっとこの部屋にいる誰もが感じてる
チーフ:レッスンの先生はまだか?
〇:そろそろ来ると思いますよ
チーフ:そうか、、
レッスンが始まる前の時間
こんなに苦しかっただろうか
視界の端でドアノブが動いた
しかし入ってきたのは
「キャー!!」
先生ではなく
黒ずくめの服装にサングラスとマスク
手には光り輝く刃物
メンバーの悲鳴がレッスン室中に響き渡った
〇:まじかっ
この部屋に来た
それはほぼ間違いなく
メンバーを狙っている
急いでメンバーと男の前に入るが
チーフ:にっ、逃げろっ!
一目散に出ていったチーフ
〇:あいつ、、
さすがにこれには心の声が漏れた
チーフがいなくてよかった
本人がいてもきっとパニックで聞こえてないかもしれない
1人で22人を守る
特別武術を習っていたわけじゃない僕に
そんなことができるだろうか
最悪、突進すればメンバーにナイフが当たることはないはず
とにかく男から目を逸らさない
少しの間睨み合いが続き
それに終止符を打ったのは
今野:はーい、そこまで
〇:今野さん!?
この会社の代表だった
今:ごめんね、これおもちゃだから
男の手からナイフを奪い
自分の体に刺している
銀色に光る部分は伸縮するプラスチック製
何が何だかわからないが
身体の力が一気に抜けてその場に座り込むしかできなかった
今:えっと、君が〇〇くん
〇:は、はい
今:後で話があるから、連絡したら上の会議室来てね
〇:、、わかりました
そう言って黒ずくめの男の人と一緒に行ってしまった
久:死ぬかと思った、、
〇:えっ、みなさんも知らなかったんですか?
史:知らないよ!
久:ひなの!泣かないで〜!
ひ:怖かったです、、
彼女たちも知らない
僕も知らない
なんのために行われたのか?
ひ:でも、〇〇さんが来てくれてよかったです
陽:陽菜も、少し安心した
美:でも〇〇が刺されそうで怖かったよ!
芽:〇〇は怖くなかったん?
〇:怖かったですよ、僕別に強くないですし
京:少しは男らしいところあるじゃん
〇:なんか傷つきます、、
結局、メンバー全員が落ち着くまでそのまま
約10分後、今野さんから直々に連絡が来た
言われた通りに会議室へ向かうと
そこから出てきたのはチーフ
見たことがないような顔
顔面蒼白という言葉がピッタリだった
今:〇〇くん、入って
〇:失礼します
〇〇くんなんて呼ばれているが
今野さんと話す機会は片手で数えられる程度
放たれるオーラに緊張が収まらない
今:えっと今日から〇〇くんがチーフマネージャーね
〇:はい!?
今:異論は?
〇:、、ありません
今:じゃ、それだけね
〇:ちょ、ちょっといいですか
今:ん?
〇:あの、ナイフ持った男の人はなんだったんですか
今:あれはね、試そうと思って
〇:試す?
今:〇〇くんと、元チーフをね
行動の違い
考え方の違い
そして今起きている人事の話
全てが繋がった
〇:あと、もう1つだけいいですか?
今:どうぞ
〇:アイドルのマネージャーってなんですか?
今:、、それは僕にはわからないよ
〇:、、、
今:その答えって、アイドルのマネージャーが決めることじゃない?
僕が探し求めていた答え
それに正解はない
答えは
僕自身が作るべきものなんだ
今:じゃあ、話は終わりだね?
〇:はい、ありがとうございました
今:メンバーと一緒にレッスン室戻ってねー
〇:え?
最後に訳のわからないことを口にした
と思ったが、ドアを開ければ
美:あっ
史:終わるのはやぁい
久:さっ、レッスン戻るよー!
明:は〜い!!
〇:なんでみんなで来てるんですか、、
事務所の会議室前で大所帯
菜:〇〇の出世の瞬間やからな〜!
〇:出世って
菜:うちが今野さんに連絡したんやで?
〇:、、だから今野さん全部知ってたんですか
菜:そんなに褒めんといて〜
〇:みなさんどこら辺から聞いてたんですか?
陽:今日から〇〇くんがチーフマネージャーのところ!
序盤も序盤
改めて説明する必要もなさそうだ
京:チーフ
久:そうだ!〇〇くんチーフじゃん!
史:え〜、いじわるしないで〜
〇:その発想やめてください
美:優しいチーフで良かった!!
菜:わからんよ?急に変わったり、、
〇:しません、早くレッスン始めますよー
菜:はぁーい
僕は
アイドルのマネージャー
彼女たちを支えるのが仕事
〇:あの
菜:ん〜?
〇:ありがとうございました
菜:ええんよ、これからよろしくなチーフマネージャーさん!
この仕事は僕の
天職になりそうだ
to be continued