@pandanokurage
ひ:あ、おはようございます!
〇:おはよ
ひ:すみません、こんな朝早くから、、
〇:大丈夫だけどさ、ひなのちゃんよくこんな時間に起きられたね
ひ:それはもちろん!気合い入ってます!!
早朝4時
今の季節なら空は真っ暗で
朝と言っていいのかすら微妙な時間
レッスンを控えてる日の早朝に
ひなのの家に集まる約束をしていた
ひ:やっぱり眠いですか?
〇:んー、まあね、でも昨日は早めに寝たから
ひ:私もです!8時に寝ました!
小学生でも勝てない時間
真面目ちゃんは今日も健在らしい
〇:でもお弁当作るのって、そんなに時間かかるかな?
ひ:かかると思いますよ?結構多めに作る予定なので
〇:ちなみにどれくらいの予定?
ひ:メンバーの皆さんに一通り食べてもらえるくらいです!
〇:、、、なるほどね
今日のミッションはお弁当作りの手伝い
以前美玖に頼まれたことを思い出したらしく
せっかくなら全員に味わって欲しい、みたいな感じか
人数換算なら10から15人分くらい作るようなもの
もはや規模小さめの給食センターだ
〇:よし、何から作る?
ひ:まずは定番の卵焼きです!
〇:いいね卵焼き
ひ:ちゃんと卵は2パック買っておきました!
〇:、、別に全部使い切らなくてもいいんだよ?
ひ:でも多いに越したことはないとお聞きしました
誰だ、間違ってないけど間違ってそうなことを教えたのは
〇:じゃあ卵割って混ぜるのはやるから、味付けと焼くのは任せるね
ひ:はいっ!お願いします!
卵焼きはその人の家の個性が出る
ちなみに僕は甘い卵焼きが大好きだった
ひ:卵焼きの味付けは塩です!
〇:へぇ、珍しいね
ひ:そうですか?
〇:出汁巻きとは違うんだもんね
ひ:はい!上村家の味です!
思っていたよりも慣れた手つきで巻き上げていく
僕の手伝いが必要なのは
単純に作業量が多いからだった
ひ:1本目完成です!!
〇:すご、めっちゃ綺麗にできたね
ひ:1口食べてみて下さい!
〇:いいの?
ひ:はい!〇〇さんには出来たてを!
〇:じゃあ、いただきます
切れ目から湯気が立つ
鮮やかな黄色の卵焼き
〇:、、うんんま
ひ:よかったです〜!
〇:塩だけなのに、こんなに美味しいんだ
ひ:そうなんです!シンプルだけど美味しいんです!
〇:これはみんなも喜ぶよ
ひ:んふふっ、じゃあこれをあと9本作ります!
〇:しっかり2パック使うね、、
1品目の卵焼きを作り終える段階で
かかった時間は1時間弱
この先が不安になるのは正常な感覚のはず
ひ:次はたこさんウィンナーです!
〇:そういう細かい作業は苦手だなぁ
ひ:難しくないですよ!
〇:それより包丁1本しかなくない?
ひ:たしかに、、じゃあ〇〇さんは焼く係でお願いします!
立ち位置をチェンジして
フライパンでたこさんを監視する任務
時間が経つにつれて
どんどん追加されるたこさん
焼き終わる頃には
大きなお皿一面がたこさんで埋まるほどの量にまで
〇:これ40本以上あるんじゃない?
ひ:1人2つくらい食べられるように!
〇:もしかしてもっとおかず作る?
ひ:いえ!あとはおにぎりだけです!
〇:そうだよね、さすがにね
このペースで本格的なお弁当を作っていたら
今日のレッスンに間に合わない可能性が出始めた頃
メインのおにぎり作りに取り掛かる
〇:具は何にするの?
ひ:私の明太子と鮭です!
〇:おー、いいね
ひ:ちゃんと準備しておきました!
そう言って冷蔵庫から出したのは
市販の鮭フレークと結構本気の木箱
明太子だけこだわりが強すぎる
〇:、、、これもメンバーひとりひとりのやつ?
ひ:はい!でも1個を小さめにします!
〇:じゃあ10個ずつ握る感じね
ひ:えっと、明太子と鮭を1つずつです
〇:、、、ひなのちゃん、本気だね
ひ:もちろんです!皆さんに喜んでほしいですから!
この子はほんとに変化球なのか
火の玉ストレートそのものだ
なんて変なこと考えながらも
おにぎりを握る手は止めない
〇:三角に握るの上手だね
ひ:そうですか?
〇:うん、全然綺麗にできない
ひ:そうだ!鮭は丸にして中身がわかるようにしましょう!
〇:それならできるかも
ひ:なんか楽しいですね〜!
〇:うん、普段やらないしね
ひ:いっぱい食べてほしいなぁ、、!
笑顔でおにぎりを握る姿
メンバーでも見れないその表情を見れたこと
それだけでお手伝いに来た価値を感じる
全員分のを作り終えたのは
家を出発するのにちょうどいい時間
〇:忘れ物とかない?
ひ:はいっ!大丈夫です!
〇:お弁当も持ったね
ひ:これだけは忘れません!!
お互い大きなリュックを背負って出社
片やおにぎりがパンパンに詰め込まれ
片やおかずの入った弁当箱のを運ぶ
普段から大荷物な訳がなく
もちろんメンバーにも気づかれる
菜:あれ?2人してどうしたん?
ひ:サプライズです!
菜:さ、サプライズ?
ひ:あ、えっと、、秘密です!
菜:気になるなぁ、、
〇:中見知ったら、面白くないかもしれませんよ?
菜:〇〇もグルなんか
〇:なんで悪者扱いなんですか
ひ:お昼までのお楽しみです!
菜:、、お昼?
ひ:はっ、、
隠したいのか、バラしたいのかわからず
これ以上喋らないことが1番と判断
他にも数名のメンバーに問われたが
何を聞かれても「わかりません!」の一言
頑張って隠し通しているのが面白くて
なんだか娘を見ているような気持ちにさえなった
ひ:〇〇さんっ!
〇:はい?
ひ:お昼です!
〇:そうですね、お弁当渡さないんですか?
ひ:その、、なんとなく恥ずかしくて、、//
〇:大丈夫です、皆さん喜んでくれますよ
ひ:うぅ、、//
〇:みなさーん、今日はひなのさんがお弁当作ってきてくれましたよー
恥ずかしがり屋さんが発動
そんな彼女の代わりに
きっかけを作るのが最後のお手伝いだった
美:ほんと!?ひなの!!
ひ:は、はいっ!
菜:あれお弁当だったんか!
陽:陽菜も食べた〜い!
ひ:全員分あるので、ぜひ!
史:ひなの優しいね〜
久:ありがと〜!!
彼女を囲むように輪ができて
周りが笑顔に包まれていく
とても温かな空間
京:ん!美味しい!
芽:うちこの卵焼き好き!
未:おにぎりも美味しいよ!!
ひ:んふふっ//
菜:この量作るの大変やろ?
ひ:〇〇さんが手伝ってくださりました!
史:さっすが、チーフマネージャー
美:〇〇もありがと!!
〇:いえ、僕は何もしてませんよ
ひ:〇〇さん、改めてありがとうございました!
〇:こちらこそ、また出来たての卵焼き食べさせてください
ひ:はいっ!!
もぐもぐと口を動かしながら
嬉しそうな表情を浮かべるメンバー
そんな中でただ1人
いつもと様子が違うような気がした
〇:丹生さん?
明:、、ん?
〇:おにぎり、食べないんですか?
明:食べるよ!!今取りに行く!
床に座り込んで
1人だけお弁当の輪に入っていなかった
こちらに寄ろうとした彼女から
「い''っ!」
声にならない声が聞こえた
〇:丹生さん、、
明:〇〇!
〇:、、、
人差し指を突き立て
誰にも言うな、との合図
ひとまず肩を貸して
別室へ移動することに
明:っ、、
深刻そうな丹生さんの表情が
その全てを物語っていた
to be continued