@pandanokurage
〇:どこか痛めました?
明:、、全然!
〇:そんな辛そうな笑顔には騙されません
明:、、、腰を、ね
そう言った彼女に
いつものような明るさはなく
空気が重々しくなったのがわかった
〇:いつからですか?
明:元々腰が悪くて、最近はちょっと酷くなってさぁ、、
〇:、、、
明:でも少し休めば大丈夫だから!
〇:僕としては、一応病院で見てもらった方がいいと思います
明:う〜ん、、
〇:他の皆さんに遅れを取りたくないのはわかります
明:じゃあ今度の休みに、、
〇:できれば今日、いや今すぐにでも
明:ま、待ってよ!そんなに激痛じゃないから!!
自分の身体は自分が1番わかる
だからこそ、強制的な指示は出せない
でも丹生さんなら
痛みを我慢してでもレッスンに出る
その意志を無理やりねじ伏せることもできない
〇:午後のレッスンで様子を見ましょう
明:うん!大丈夫だから!
〇:レッスン終わりに今後について考えましょうね
明:、、うんっ!よろしく〜!
最後は丹生さんらしい笑顔と元気な声
ここだけを抜き取れば何も心配ないのだが
やはり立ち上がる時に聞こえた、
苦しそうな声が耳に残っていた
午後のレッスンでは
明:陽世〜!疲れちゃったの〜?
山:余裕です!
明:へへ〜!可愛いね〜!
山:意味わからないです//
明:かねむら〜!今の動きどうやってやるの〜?
美:丹生ちゃんできてたよ?
明:もっと上手にやりたいの!!
美:私もそんなに上手くないけどなぁ〜♪
丹生さんを中心に見守るが
特に変わった様子を見せない
本人の言う通り、本当に大したことがないのか
僕にだけ見せたあの表情が
嘘かのような元気さ
明:いつっ!
〇:あっ、
特定の動きで
腰に負担のかかる振りがあった
声をかけようとしても
その前に丹生さんの笑顔で制止される
陽:丹生ちゃん?
明:ん〜?どうしたの?
陽:、、なんでもな〜い
明:構ってほしかったのか!!このこの〜!
陽:うるさいよ〜
明:にっしっしっ!
やっぱり丹生さんの周りは笑顔で溢れてる
その影響もあったからか
今までずっと気づけなかった
本格的な怪我になる前に止めるべき
自分の中で1つの意見としてまとまった
美:おつかれ〜!
〇:お疲れ様でした
美:あ!仕事終わりはタメ口だよ!
〇:僕はまだ終わってないんで
美:屁理屈だー!!
菜:うっさいと置いてくで
美:待ってよぉ!
レッスン終わり
ちらほらメンバーが帰り支度を始める中
〇:丹生さん、さっきの部屋で
明:うん!今行く!
今後についての方針を決めるべく
真面目な話し合い
さっきまで明るい雰囲気を放っていた彼女は
2人きりになると時折辛そうな表情を見せる
〇:僕はやっぱり病院に行くべきだと思います
明:そっか、、
〇:丹生さんも意見は変わりませんか?
明:うん、レッスンをお休みするのは嫌だ
〇:正直、痛いの我慢してますよね?
明:、、うん
〇:メンバーのみなさんに伝えておいた方が、、
明:それはだめっ!!
〇:どうしてですか?
明:、、、みんなに心配かけるのはもっと嫌だから
彼女の中での1番の意思なのだろう
そう呟いた丹生さんの頬を
一筋の涙が流れた
〇:そう、、ですよね
明:明里もわかってる、ちゃんと治さなきゃいけないって、、
お互いに意見があって
お互いの意見も理解できる
このままだと結論が出ない
長時間の議論が続くことが頭をよぎった時
「ガチャ」
〇:えっ
明:陽菜っ!?
陽:、、、
明:ど、どうしたの〜?
ゴシゴシと涙を拭って
作り笑顔で問いかける
しかしその笑顔は
陽菜の心には届いていなかった
陽:丹生ちゃん、痛いの我慢してるんでしょ
明:、、聞いてたの?
陽:んーん、顔みてたらわかるよ
明:、、、
陽:〇〇くんも丹生ちゃんのこと心配そうに見てたもん
〇:陽菜さん、すごいですね
陽:なんでもわかるもんね〜
全てを悟った陽菜さんは
そのまま丹生さんの隣に座って
陽:無理しちゃだめだよ、そっちの方が心配だから
ただ一言、優しく声をかけた
明:、、ひなぁぁぁ
今度は大粒の涙を流しながら
相棒の名前を口にするだけ
今後についての答えが出た瞬間だった
〇:じゃあ病院行きましょ?
明:うん、陽菜も一緒に来て〜!
陽:え〜、おなかすいた
明:終わったらご飯食べに行こ!!
陽:いいよ〜、丹生ちゃんのおごりね〜
〇:陽菜さん、ありがとうございます
陽:えへへっ♪
今日、改めてわかったこと
陽菜さんの人間観察力は侮れない
そして、おみそしるの力は偉大だったことだ
to be continued