@pandanokurage
菜:シャーッ、おはよ!
いきなり仕切りのカーテンをあけられる
病院での初めての目覚めは小坂さんのモーニングコールだった
〇:、、おはよ
菜:なんや!元気ないなぁ
それもそのはず
昨日は全く眠れなかった
〇:早起きなんだね
菜:当たり前や!どうせ死ぬんやから寝るより楽しもうや!!
どうせ死ぬ
こんな言葉を軽々しく口に出せるのは彼女だけだろう
〇:朝ごはんの時間は?
菜:もうそろそろやで
〇:じゃあ、それまでは寝かせてよ
菜:だめ!うちと話そ!
仕方なくお話をすることに
菜:〇〇くん、彼女とかおるん?
〇:いるわけないでしょ
菜:イケメンやのに
〇:はいはい、どーも
菜:うちは!かわいい!?
〇:かわいいよー
菜:なんで棒読みやねん!
小坂さんがかわいいのは見ればわかる
〇:早くご飯食べたいなー
菜:なっ!うちと話すのがそんなに嫌なんか!!
〇:嫌じゃないよ、お腹すいただけ
菜:絶対嫌やろ!!
小坂さんがベッドを飛び出し僕の方に向かってきたところで
看:ガラガラ、おはようございまーす
〇:おはようございます
看護師さんが来てくれたことで襲われずに済んだ
菜:チッ、覚えとけよ〜
こわいこわいお隣さんだ
看:朝ごはんですよー
〇:これが病院食か
栄養のバランスが取れてそうなご飯だ
菜:うちの野菜わけたるでー
看:ちゃんと自分で食べてね
菜:、、、はい、パクッ
味は少し薄目だが不味くはない
健康的な朝食を終えると
菜:あーそーぼーっ
〇:、、、いいよ
正直乗り気ではない
まだ自分が余命宣告されたことを整理出来ていないからだ
菜:なんか面白い話してや!
〇:それって遊びじゃないよね
菜:別にええやんかー!
〇:面白い話なんてないよ
菜:えー、、やったらうちの話聞く?
〇:いや、大丈夫
菜:なんでやねん!!
常にテンションの高い小坂さん
それに比べ、僕は昨日から一度でも笑っただろうか
菜:なぁ、なんで元気ないん?
〇:まだ自分が死ぬのが受け入れられなくて、、、
菜:なんや、そんなことかぁ笑
小坂さんのその一言で僕の中で何かが切れた
〇:そんなことってなんだよ
菜:え?
〇:いきなり余命宣告されて、元気でいられるわけないだろ!!
菜:、、、
〇:、、ごめん
感情が高ぶりすぎてしまった
小坂さんに当たっても仕方ないのに
菜:うちだって受け入れられてへんよ
〇:えっ?
菜:でも、それで悩んでる暇あるんやったら何かしたほうがええんちゃう?
〇:、、
菜:うちらは同じ病気で同じ余命宣告を受けた
菜:お互い支え合って、最期まで楽しもうや!!
彼女の言葉は心に響く
気づけば目から涙が溢れていた
菜:こんなんで泣かんといてや笑
〇:っ!別に泣いてないし
菜:改めて、これからよろしくな!
〇:、、うん
昨日に引き続き、再び彼女と握手を交わした
僕たちの関係は同じ病を患い、助け合う仲間になったはずだった
小坂さんがあんなことを言い出す前までは
to be continued