ひなちゃん
@pandanokurage
陽菜ちゃんと会う約束の日
〇:もう朝か、、
大学生にもなって
楽しみで眠れない
遠足現象が起きるとは思わなかった
起き上がると感じる
寝不足による嫌な頭痛
最悪な一日の始まりだが
今日はなんと言っても
また陽菜ちゃんに会える
それだけが唯一の楽しみであり
大袈裟だが今日までの生きがいとなっていた
あまりお腹は空いていないが
頭痛薬を飲むために軽い朝食を
インスタントの味噌汁とトースト
変な組み合わせだがそんなことは気にしない
朝食を摂るだけ、良い方だろう
9:00
陽菜ちゃんと会えるまであと1時間
待ち合わせ場所に指定された場所までは30分で着く
のこり30分
着替えとヘアセットでピッタリ
時間に狂いなく準備を進め
いざ出発
待ち合わせに指定されたのは大きめの公園だった
〇:どこにいるんだろう
陽:ここだよぉ〜
〇:うわっ!
背後から聞こえた小声
陽:久しぶりだね!
〇:そ、そうですね!
ビデオ通話の影響か
久しぶりの感じがしない
〇:ごめんなさい、待ちました?
陽:待った!30分!
ベージュのコートにマフラーをして
手にホットドリンクの容器
〇:そんなに、、
陽:待つのも楽しかったよ〜!
〇:待つのが、、ですか?
陽:〇〇くんいつ来るのかなってワクワクしてた!
〇:、、、
もし、また陽菜ちゃんと待ち合わせをする機会があるなら
僕は30分前に到着する
そう心に誓った
陽:あっちの広場行こ〜!
〇:はい!
僕の先を行く小さな背中の後に着いていく
だいぶ人が少ない広場のど真ん中
陽菜ちゃんはリュックから何かを取りだした
陽:じゃーん!!
〇:パンダ!
陽:パンダのレジャーシート!
それこそ遠足で小学生が持っていそうなもの
リュックを置いて陽菜ちゃんが座れば
残りのスペースはギリギリ僕が座れるかどうかくらい
陽:早く来て!
〇:、、お邪魔します!
ピッタリ陽菜ちゃんの横に
かつてない距離感に
鼓動が早まる
陽:うぅ、寒い
〇:寒いですか?
陽:体動かそう!!
〇:、、もう既に暑い
緊張とはすごいもので
この季節に軽く汗ばんでいる
陽:ドレミやろ!
〇:ここでですか!?
陽:うん!そのために来たんじゃん!
〇:そうですけど、、
公園のど真ん中で
男女が揃ってドレミダンス
恥ずかしいと思うのが普通だ
陽:陽菜がリズム取るから!
〇:、、わかりました
陽菜ちゃんと真正面で向かい合い
陽:せーのっ、どれみどれみ、、
お互い肩を揺らしながら踊る
目の前で陽菜ちゃんが踊っている
陽菜ちゃんの目の前で踊っている
嬉しさと恥ずかしさ
僅差で嬉しさが勝った
陽:たのしいね〜♪
〇:陽菜ちゃんダンス上手ですね!
陽:ほんと!やったぁ〜!
ぴょんぴょんと跳ねれば
ポニーテールの後ろ髪がダイナミックに動く
陽:もう1回ドレミやる!?
〇:えっ、いいですけど、、
陽:やろ〜!
ここでミスに気づいた
ダンスを褒められた陽菜ちゃんは
もっとダンスをしたくなる
それに僕だけ見ているわけにはいかない
僕ができる唯一のダンス、ドレミダンス
この後、何度か繰り返し踊らされ
〇:はぁ、はぁ
陽:これでちょうど10回!
体力の限界を迎えた
〇:もう、、無理です、、
陽:今日はここまでにしよう!
"今日は"という言葉に
恐怖と期待が同時に湧き出る
陽:お弁当!作ってきたから食べようよ〜!
〇:そうだ!お弁当!
これから陽菜ちゃんの手作り弁当を食べられる
それだけで体力はほぼ回復
再び陽菜ちゃんの隣に座る
陽:いっぱい作ったんだぁ〜!
日向の休日で陽菜ちゃんが作っていたお弁当
見るからに美味しそうだったあのお弁当が
今目の前にある
〇:美味しそうです!!
陽:何から食べたい!?
〇:これで!
ずっと気になっていた
「超ご飯に合う牛肉」
名前からはもちろん
お弁当箱を開けた時に感じた
食欲をそそる匂い
その正体はきっとこれだろう
陽:じゃあ食べさせてあげる!
〇:、、、
陽:あ〜ん
陽菜ちゃんの言葉の意味が理解できないまま
あ〜ん、という掛け声に口が勝手に開く
陽:どう!
〇:おいしい、、
陽:えっ!なんで泣いてるの〜!
〇:陽菜ちゃんのお弁当を食べられたのが嬉しくて、、
陽:そんなに楽しみにしてくれてたんだね!!
そう言いながら背中を摩ってくれた
陽:そんな〇〇くんに!オムライスも!
〇:あむっ、、おいしいです!
陽:よかったぁ〜
心做しか安堵の表情
陽:ねぇ!
〇:はい?
陽:陽菜にも食べさせて!
そう言いながら手渡されたのは僕が口をつけた箸
これ以外に箸は見当たらないし
目をキラキラさせてこちらを見つめる陽菜ちゃん
ドキドキしながら唐揚げを陽菜ちゃんの口へ運ぶ
陽:んん〜♪
〇:おいしいですか?
陽:ん!
人差し指と親指で輪っかを作り
YESとの合図
ただ口へ運んだだけなのに
なんだか嬉しい
〇:ごちそうさまでした!
陽:おいしかったね〜!
〇:はい!
陽:また作ってあげるね!
〇:いいんですか!?
陽:うん!またピクニックしよう!
日が暮れるのが遅くなってきたが
夕方になれば普通に寒い
今日はこれで終わることになった
陽:あっ!最後にやりたいことあるんだ!
〇:なんですかー?
陽:ピクニック記念に写真撮ろ〜!
〇:い、いいですよ!
前回ツーショットを撮った時と同様に
陽菜ちゃんがカメラを構える
また1つ、お宝が増えてしまった
陽:送るね〜!
〇:ありがとうございます!
気づきもしない
まさか陽菜ちゃんが
この写真を僕以外の人にも送信していたなんて
美玖:まさか、、
to be continued