ひなちゃん
@pandanokurage
覚えているだろうか
先日、3人でお話した時に
陽菜ちゃんが美玖さんを論破したこと
ーーー
陽:陽菜の家でもいいかな!?
美:ダメに決まってるでしょ
陽:なんで!人目につかないじゃん!!
美:部屋に入るところ見られたら危ないでしょ
陽:オートロックだから見られないよ!
美:、、、
ーーー
ということで今日は
陽菜ちゃんから連絡を頂き
陽菜ちゃんの住む家に招待された
オートロックという所に驚きはしなかった
人気アイドルの住む家、それくらい当たり前
そう思っていたはずなのに
いざ指定された住所に向かえば
目の前には大きなタワマン
正直に言おう
僕は今、ビビっている
こんな所に入ったことないし
推しの家に行くなんて緊張でどうにかなりそうだ
教えてもらった部屋番号
ホテルのフロントくらいある入口でボタンを押す
陽:は〜い!
〇:あっ、〇〇です!
陽:今あけるね〜!
陽菜ちゃんの声と同時に
目の前でガラスの扉がスライド
いけないことをしてるような気持ちで先に進む
第2のボタン
今度はドアの向こうに陽菜ちゃんがいる
押せば陽菜ちゃんが出てくる
この黒い丸を人差し指で押せば、、
陽:な〜にしてるの〜!
〇:うおっ!!
陽:もしかして緊張してたとか!
〇:それはもちろん、、
陽:なんか嬉しいなぁ〜♪
〇:ていうか見てたんですか!?
陽:うん!〇〇くん来るかな〜ってカメラから見てた!
自分が躊躇している様子を見られてたとは
さすがに恥ずかしすぎる
陽:ほら!どうぞ〜!
〇:、、お邪魔します!
勇気を振り絞って1歩踏み込む
まず思ったこと
めちゃくちゃいい匂い
〇:、、、
陽:どうしたの〜?
〇:、、なんか、幸せです
陽:そうかな〜♪
素直にいい匂いですね、なんて言えない
そんなこと言って気持ち悪がられたら嫌だ
陽:こっちだよ!
たくさん扉がある廊下
進んだ先には
陽:ここがリビング!
〇:おぉ!
広い
それなのに違和感を感じないのは
高級な家具などで統一したりしていないからだと思う
どう考えても僕の部屋より広いのに
なんとなく落ち着く感じがする
陽:一緒にソファ座ろ〜!
〇:いいんですか!
陽:うん!こっち来て!
一人暮らしの陽菜ちゃんの家
ソファもそんなに大きくない
2人で座れば結構な近距離になる
陽:お昼ご飯食べた〜?
〇:はい!食べてきました!
陽:陽菜も、目玉焼き食べたんだ!
え
なにその可愛いお昼ご飯
やっぱり天使は食べるものまで可愛かった
〇:それで足りるんですか?
陽:あとでおやつ食べるために少なくしたんだ〜!
ちゃんとおやつを考慮していたのか
その子供心、陽菜ちゃんにはいつまでも持っていてほしい
陽:なんか〇〇くんいるだけで楽しいね〜!!
〇:まだお話しかしてませんよ?
陽:楽しいもん!
〇:、、、
やべ
笑顔が眩しくて
陽菜ちゃんの言葉が嬉しくて
色々嬉しすぎて泣きそうだ
陽:見て!空!
〇:空?
陽:〇〇くんはさ、宇宙ってどこら辺から宇宙だと思う?
晴れ渡る空を眺めながらそう問う
〇:大気圏の外側とかですかね?
陽:大気圏かぁ、、あのおっきい雲とかかな!
〇:あれは、どうでしょう、、
陽:いや!あっちのとんがってる雲かな?
空を眺めるだけで
こんな楽しい時間を過ごせるのは
きっと陽菜ちゃんとしか考えられない
陽:おやつ食べたくない!?
〇:た、食べたいです!
相変わらずのマイペース
陽:実はね!昨日の夜に作ったんだ〜!
〇:作ったんですか?
陽:そう!待っててね〜!
広いリビングを小走りで移動しキッチンへ
陽:じゃ〜ん!!
〇:すごっ!
陽:チーズケーキだよ〜!
失礼かもしれないけど
陽菜ちゃんのキャラから
こんな本格的なものは想像できなかった
陽:食べる前にこれ持って写真撮ろ〜!
〇:いいですよ!
陽:じゃあケーキ持って〜
陽菜ちゃんがカメラを構えて1枚
写真を撮る時のこの距離にはやはり慣れない
〇:もしかしてその写真、美玖さんに送ろうとしてます、、?
陽:うん!だってお家なら良いって言ってたから!
〇:そう、、ですよね
陽:だめ?
〇:全然だめじゃないです!!僕も送ってみよっかなー、なんて
陽:いいね!〇〇くんも送っていいよ!
〇:、、、あとで送っておきます
陽:うん!よしっ、食べよ〜!
美玖さんに僕から送るのは
余計な怒りを買いそうなので辞めておこう
陽:はい、あ〜ん!
〇:あー
もう当たり前のように食べさせ合い
もしかして知らないうちに陽菜ちゃんと付き合ってる?
〇:うんま!!
陽:ほんと!?
〇:はい!今までで1番です!
陽:やった〜♪また作ってあげるね〜!
にんまり陽菜ちゃん
ソファにもたれ掛かり天井を眺めていたかと思えば
僕の肩に何かの重さ
横を見ると陽菜ちゃんの頭がすぐ近くにあった
陽:いいね〜
〇:えっ
陽:誰かと一緒にいるのがいいよね〜
落ち着いた声につい聞き入ってしまう
陽:〇〇くん
〇:はい?
陽:あったかいね〜
〇:そうですか?
陽:スー、スー
〇:寝た、、
チーズケーキを食べて満足したのか
心地よさそうに寝息を立て始めた
天使の寝顔は不思議な効果を持っており
隣に座る僕をも夢の世界へ誘うのだった
目を覚ました頃にはあたりは薄暗い
陽:んん〜
〇:起きました?
陽:、、あ!ごめん!!
〇:全然大丈夫ですよ
陽:せっかく〇〇くん来てたのに寝ちゃった、、
しょんぼりと落ち込んでいる様子もまた可愛い
〇:もしよかったら、また来てもいいですか?
陽:うん!呼んでもいいの!
〇:もちろんです!楽しみにしてます!
自然な流れで帰りの支度を済ませ
陽:、、、
〇:陽菜ちゃん?
陽:ん?
〇:大丈夫ですか?
陽:う、うん!じゃあまた来てね〜!
〇:はい!お邪魔しました!
夢の楽園を後にした
1人歩く帰り道は
やっぱりいつもより少し寂しい
楽しみの後の日常は
ほんの少しの悲しみを伴う
それを感じていたのは〇〇だけではなかった
陽:〇〇くんの匂い、、
ソファに残る残り香
さっきまでいたはずの彼はもういない
でもこれがいつも通り
陽:ん〜!
ソファに顔を埋めても
いつしか香りは消えていく
陽:寂しいなぁ
自分の本音を声に出しても
その気持ちは解消されず
ただただ事実として頭に残るだけ
唯一の同居人であるパンダのぬいぐるみでさえも
今はこの寂しさをカバーしきれなかった
to be continued