おみく
@pandanokurage
美:ただいまっ!
〇:おかえり
美:もう知らないからねっ!
〇:は?
バタンッと音を立てて閉められたドア
うるさい姉が帰ってきて
その上、二言目がなんか怒ってる
不機嫌なだけならまだ許そう
きっと仕事で嫌なことでもあったのかと
たださっきの言葉の矛先は
明らかに僕に向けられていた
〇:なんなんだよ、、
もちろんこんなこと言われて
優しく姉ちゃんに接するほど
シスコンの僕じゃない
多少のイラつきを覚えるのはしょうがないはず
「ご飯よー」
美:はぁ〜い!!
先程とは打って変わって
いつも通りの元気な返事が姉ちゃんの部屋から聞こえる
ますますわからなくなる不機嫌の理由
騒がしい足音を追うようにリビングへ
美:ハンバーグだぁ!!
母:ずっと食べたいって言ってたからね!
美:ありがと〜!
母:〇〇も座りなさい?
〇:うん
美:あっ、ふんっ
母:あら、喧嘩でもしてるの?
〇:わかんない
母:珍しいのね
自分が来たことで
不機嫌になられるって
こんなに不愉快なんだな
黙々と箸を進めること5分
過去最速タイムで夕食を食べ終えた
〇:ごちそうさま
母:早めにお風呂入っちゃいなさいよー
〇:うん
軽く睨んでくる美玖をフル無視して
リビングを後にする
これくらいが世間一般の姉弟の距離感なのか
今までが異常で、今が普通
そう考えればなんとも思わない
自由時間が増えることはプラスになる
唯一嫌なこと
せめて不機嫌の原因くらい知りたいな
美:ちょっと!
〇:ん?
風呂上がり、部屋に戻ろうとすると
その部屋の前に門番の姉
美:なんで何も言ってこないの!?
〇:なにが
美:私怒ってるんだよ!?
〇:知らないよ、どいてくれる?
美:つめたっ!塩対応すぎるよ!ほんとに〇〇!?
〇:あなたが知ってる〇〇だと思うよ
美:あなたじゃない!みきゅでしょ!!
〇:まだ言ってんのかよ、、
帰宅時とは全然違う
いつも通りのおバカな姉に戻っている
美:ほんと塩すぎて、、塩化ナトリウムかっ!!
〇:、、、それ塩だよね
美:うん
〇:バカが伝染るからどいてくれるかな
美:はぁ!?そろそろ噛むよ!?
〇:うるさい、夜に大声出すな
美:ちょっとこっち来なさい!
〇:おい、勝手に部屋入ろうとすんな
美:入りま〜す
〇:だる
堂々と侵入し
まるで自分の部屋かのようにベッドに寝転がる
図々しいったらありゃしない
美:まずね!〇〇はだめ!
〇:なに、嫌われたいの?
美:違うよ!彼女が怒ってたらすぐ謝りに来てよ!
〇:僕がなんかした?
美:それも違う!ほんとわかってないなぁ
〇:バカのくせにうるさいなぁ
美:あっ!悪口はダメだぞ〜、少年よ
〇:誰の真似だよ
美:あのね、喧嘩は青春の醍醐味でしょ!?
〇:喧嘩?
美:喧嘩して、彼氏が折れて仲直りでしょ!!
〇:理想を押し付けんな
美:私の青春が間違ってるとでも!?
〇:多分ね
美:、、、ばーか!!
〇:小学生か
美:くっ、、ばーかばーか!!
〇:気が済んだら出てってよ
美:済んでません!謝ってもらってないもん!
この悪ガキ相手に
ここまで冷静に対応している自分を褒めたい
〇:ごめん
美:、、、
〇:謝ったから早く出てって
美:嘘でしょ!?そんなの謝ったうちに入らないよ!!
〇:じゃあ姉ちゃんがお手本見せてよ
美:私は謝りません!
〇:なら僕も知らない
美:頭撫でながらごめんねって言ってキスするの!
〇:やるわけないじゃん
美:だから!やらないならここにずっといるからね!?
〇:じゃ、姉ちゃんの部屋のベッド借りるわ
美:あ、待てっ!
自分の部屋から逃走
姉ちゃんの部屋に入って鍵を閉める
今まで必要ないと感じていた各部屋に付いている鍵
こんな場面で役に立つとは
美:あーっ!鍵閉めたな!!
〇:うるさい、もう寝るから静かにして
美:開けないと、ママに言うよ!
〇:言ったらどうなるか考えてみなよ
母が来る
鍵を開けて現状報告
美玖が自室に戻され僕も自分の部屋に
いつも通りの睡眠へ
結果、自分のベッドで寝れる
美:ダメだ!〇〇と一緒に寝れないっ!
〇:やっぱりそれが目的だったのか、、
美:開けてよぉ〜
〇:もう謝れとか言わない?
美:言いません!
〇:急に怒ったりしない?
美:しません!ごめんなさい!
想像以上の更生した態度に
扉のロックを解除
その先には満面の笑みを浮かべる美玖の顔が
〇:うわっ
美:うわってなに!?
〇:いやいや、、、今日も可愛いね
美:ほんと!?照れちゃうなぁ//
〇:お世辞だよ
美:かっち〜ん!!!
〇:擬音がいちいちダサいんだよなー
美:仲直りできたからいいけどっ!
〇:そもそもあれは喧嘩って言わないから
美:いいから早く寝るよ〜!
〇:できれば自分の部屋で、、
美:むり!早く布団入って!
しっかり逃げられないように
壁側に横にさせられる
その辺はしっかり考えていたらしい
美:今度の休みにさ〜!デート行こうよ!
〇:、、、
美:じゃあ10時に出発ね!
〇:、、、
美:うん!私も楽しみにしてる!
〇:、、、
美:大好きって?私もだよ〜//
〇:そろそろ怖いから
美:じゃあおやすみ〜♪
〇:デートじゃなくてお祓いが先だな
理想の〇〇との会話を独りでに楽しんだ美玖は
心地よさそうな寝息を立て始めるのだった
to be continued