こさかな
@pandanokurage
〇:足、痛くない?
菜:大丈夫!
〇:キツかったらおんぶしてあげるよ?
菜:重いからええって!
〇:全然軽いよ、ブランコの時も乗ってるかわからないくらい
菜:やめて//
ふざけているだけ
それなのに恥ずかしくなるのはきっと私が変なんだ
菜:やっぱり、これくらいなら絆創膏だけでも、、
〇:ちゃんと消毒しないと、跡残ったら大変だよ?
菜:、、そうやね
〇〇の気遣ってくれる気持ち
握る手がいつもより強いように感じた
〇:どうぞ
菜:おじゃまします、、
〇:緊張してるの?
菜:、、、ちょっとだけ
初めて入る彼の家
そして〇〇の部屋
足を踏み入れれば
常に彼に包まれているかのような安心感
不思議な空間だ
〇:消毒取ってくるから、ベッドに座ってて
菜:ありがとう
1人になれば
擦り傷の痛みをより鮮明に感じた
せっかくの公園デート
ブランコとうんていだけで終わってしまったのが悔しい
〇:やっぱり痛い?
菜:ちょっとだけ
〇:染みるから、少し我慢してね
足元に屈んで、傷の手当をしてくれる
菜:っ!
〇:もう終わるから
消毒の染みたコットン
押さえていない方の手は
私の手をそっと握ってくれた
〇:、、よしっ、もう動いていいよ
菜:ありがと〜!
彼の笑顔が目に入り
これで一件落着
この後は何をしようか
そう考え始めようとしたその時
目の前で〇〇が倒れ込んだ
菜:〇〇!?
〇:、、、大丈夫、バランス崩しただけ!
どこかぎこちない笑顔
立ち上がる時に庇うようにしていた右足
初めて彼の嘘を見破った
菜:足、見せて?
〇:、、なんで?
菜:もうバレとるから
〇:、、、
都合の悪そうに視線をずらし
そっとズボンの裾を捲った
菜:なんやこれ!?
〇:捻っただけだよ
菜:こんなに色変わらんやろ!
〇:大丈夫だって
〇〇の右足首は赤黒く変色し
パッと見ただけでも腫れているのがわかる
菜:病院、、病院行こ!
〇:行かないよ、このくらい
菜:だめやって!
〇:そんなに大袈裟にならないで
菜:、、、とりあえず、ベッドに座って!
怪我の状態は本人がいちばんよくわかる
私が焦ってもしょうがない
彼に肩を貸し、先程とは逆の立場に
菜:これ冷やした方がええんか?
〇:わかんない、とりあえず湿布は親に頼んだ
菜:寝てた方が楽?
〇:このままで大丈夫だよ
菜:、、、
彼は私の怪我を適切に処置してくれた
私は彼に何をしてあげられるか
こんな時にテキパキ行動もできない
〇〇に何もしてあげられない
悔しい
悲しい
申し訳ない
劣等感はどんどん心を覆っていき
自然と目から涙が流れてきた
〇:菜緒
菜:、、ごめん
〇:一つだけお願いしてもいい?
菜:なに?
〇:手、握っててほしい
〇〇のためにできること
私の大好きなこと
差し出された手を握り
ベッドに座る彼の顔を見上げる
〇:これだけで楽になるよ!
その表情はどんな時よりも優しく
私の曇った心を晴らしてくれるようなものだった
菜:なんでそんなに優しいんや//
〇:本当のことだよ?
菜:わかったって//
胸の高鳴りが収まるまで
いつもより時間が必要だった
菜:明日、学校来れるん?
〇:行くよ、別に骨折したわけじゃないんだし
菜:歩けるの?
〇:まあ、歩くけど
菜:不安やから迎えに行く!
不安もあるが
大きいのは責任感
この怪我はどう考えても私が原因
〇〇をサポートする義務がある
少しでも長く〇〇と一緒にいたいという気持ち
この方が大きいのは否めない
ということで翌日
菜:おはよ!
〇:おはよー、ほんとに来たんだね
菜:当たり前やん!足はどんな感じ?
〇:ん
彼の足には
テーピングの上にサポーター
ガチガチに固定してある
〇:歩きにくいけど、昨日よりは良くなったね
菜:あっ!リュックうちが持つ!
〇:いいって
菜:だめ!持つの!
半強制的に彼からリュックを奪い
身体の前側に装着
傍から見れば変な女子高生と
歩き方のぎこちない男子高校生
そして繋がれた手がカップルの証
菜:どれくらいで治るんやろ
〇:2週間とかそのくらい?
菜:じゃあ2週間はどこも行けないかぁ〜
〇:まあ、この足じゃね
〇〇に無理させる訳にはいかない
少し我慢すればまた楽しいデートができる
〇:あ、デートできるかもしれない
菜:だめ!また無理しようとしてる!
〇:無理しないって
菜:歩かないデートなんてないよ?
〇:昨日みたいにさ、僕の家来る?
菜:、、えっ?
〇:家なら帰り道と変わらないから、歩くのも最小限に抑えられるよ
菜:、、、
〇:ただお話するだけでも楽しいし
菜:、、うん
〇:お家デートもありじゃない?
菜:そうやね!!
怪我をしてもデートをしてくれる
〇〇と過ごせる時間が増えたのは
私の生活を豊かにしていく
こうして2日連続
〇〇の家に行くことが決定した
今度は、お家デートとして
to be continued