こさかな
@pandanokurage
〇〇の怪我がだいぶ治ってきた頃
私は本格的に〇〇に勝つための作戦を練り始めた
前に得た情報では
〇〇にも照れという感情は存在する
単純に考えれば
私がやられたら照れることを〇〇にすればいい
でもそんなこと
私にやる勇気がなかった
〇:ねえねえ
菜:なに?
〇:今日どっか行こうよ
菜:ええな!
〇:行きたいところある?
菜:パンケーキのカフェ!
〇:おっ、いいね
菜:今日はショートケーキ食べたい!
〇:前食べたのと違うの食べてみたいねー
ということで今日は少し前に行ったカフェへデートに決定
〇:菜緒のお母さんって料理上手だよね
菜:えっ、なんで?
〇:毎日お弁当美味しそうだから
菜:、、食べてみる?
私の手元にある弁当を見つめている
彼なりの食べたいアピールかと思った
〇:じゃあ一口だけ!菜緒のオススメでー
迷わず選んだのはお母さん特製の豆腐ハンバーグ
周りにはクラスメイトがいる教室の一角
控えめに彼の口の前に運ぶ
〇:ありがと、、あむっ
菜:ど、どう?
〇:おいしい!
菜:そっか//
自分で作ったわけじゃないのに
〇〇の反応に少し照れくさくなる
〇:菜緒も料理得意なの?
菜:うちは全然!
〇:なんとなく上手そうだけどね
菜:そういう〇〇はどうなん?
〇:んー、普通?
菜:普通ってどのくらい?
〇:じゃあ今度なんか作ってくるよ
菜:ほんと!?
〇:うん、あんまり期待しないでね?
菜:うん!めっちゃ楽しみにしてる!
〇:すごい矛盾、、
とても楽しみな約束をして
ちょうど昼休みは終わりを迎えた
菜:ふんふん♪
〇:随分ご機嫌だね
菜:今日はいい日やね〜♪
いつもより繋いでいる〇〇の手を大きく振り
リズミカルに歩いているのが自分でもわかる
〇:菜緒って甘いもの好きだよね
菜:うん!おいしいやん!
〇:スイーツとか食べてる時の菜緒は1番幸せそうな顔してるよ
菜:そうなん!?
〇:めちゃくちゃね、ずっと食べてるところ見たくなる
菜:、、、でも太る
〇:太らないよ、我慢した方が体に悪いんじゃない?
菜:彼女が太ってたら嫌やろ?
〇:太っても好きだよ?
菜:太らんから//
口には出さなかったが
我慢しすぎるのはやめようと思った
〇:すいませーん
「ご注文お決まりですか?」
〇:ショートケーキとチョコレートケーキ1つずつ
「かしこまりました」
相変わらず落ち着いた店内の雰囲気
ここに来ると時間がゆっくり進んでいるようにさえ感じる
〇:今日さ、帰りに寄りたいところあるんだよね
菜:どこ〜?
〇:雑貨屋さん、お弁当箱買いたいんだ
菜:雑貨屋さんしばらく行ってないなぁ
「お待たせ致しました」
菜:ケーキ♪
お目当てのショートケーキ
真っ白な生クリームに包まれたものが目の前に置かれた
〇:ほんと、可愛い反応するね!
菜:えっ//
〇:見てこの顔
〇〇のスマホ画面には
目を輝かせている自分の姿
菜:うちこんな顔してたの//
〇:いつもね、甘いものの時はこの顔だよ〜
菜:ちゃんと消してね//
〇:だーめ、これは菜緒フォルダに保存するから
菜:なんやそれ///
フォルダがあること
それ自体は消して欲しいと思わなかった
恥ずかしながらも
嬉しいと思う自分がいた
照れ隠しの一口
生クリームの甘さが口いっぱいに広がる
〇:今日は自分で食べるの?
菜:、、〇〇が食べさせてほしいんか//
〇:うん、あと食べさせたいしね
菜:しゃあないなぁ//
なんでそんなに素直でいられるんだろう
不思議に思うと共に
羨ましいと感じた
〇:はい、あーん
チョコケーキの一口目
自分より先に私にくれた
〇:おいしい?
菜:うん//
〇:じゃあ僕にも
菜:、、、目瞑って!
〇:え?うん
今度は私から
お店の中には私たちしかいない
だからこそ、できそうだ
〇〇の顔に近づき
唇を奪ってやろうとしたが
〇:、、、まだ?
寸前で〇〇が声を発した
菜:っ、、、口開けて!
〇:あー
相当寿命が縮んだ
心臓がキュッとなったのがわかる
〇:ん!おいしい!
菜:もう//
〇:え?
彼には伝わらないこの気持ち
カフェでは〇〇に完敗だ
〇:お!これとかどう?
菜:ええけど、可愛すぎない?
〇:これは菜緒に作るとき用のやつ
菜:新しく買わんでええって!
雑貨屋さんにて
〇〇が見たいと言っていたお弁当箱
今日約束した私に作ってくれるお弁当に使うものだった
〇:もう買うって決めたからー
菜:、、ありがとう
〇:自分のは色違いにしようかな
菜:お揃い//
〇:菜緒お揃いとか好きそうだよねー
菜:好き!うちも探してくる!
〇:ふふっ
お弁当箱がお揃いなら
シャーペン、カバンにつけるストラップ
学校で使うもの全てお揃いにしたいくらい
菜:どれにしようかな〜
〇:買いすぎ注意ね?
菜:わかっとる!まだ見んとって!
〇:はいはい
色々、お揃いのものを選び
先に会計を終えて店の前で待っている〇〇の元へ
菜:お待たせ!
〇:いいのあった?
菜:うん!、、もう1回目瞑って?
〇:いいけど、、
今日の最後のチャンス
さっきのお店の時とは違う
周りに人もいる
たくさんの人の目に留まる
攻撃のタイミングとしてはさっきより良くないのに
なんでかはわからないけど
いける気がした
チュッ
〇:えっ、、いま
菜:、、どうやった?///
〇:、、、やられたなぁ//
勝利の瞬間は想像よりもあっさり訪れた
菜:照れとる、、、〇〇が照れた!!
〇:照れてないよー
菜:切り替えはやっ!
〇:照れてないから
菜:うちでも勝てるんや〜♪
〇:うるさい、、
お返しのキス
不意にくらった攻撃
菜:、、えへへっ//
〇:これで引き分けだね
菜:そうやね〜//
私たちの戦いに
終わりはないかもしれません
end