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朝起きたら、この世から僕の存在が消えてました5

全体公開 1 1
2023-03-03 22:02:13

かとし

この家に来て数ヶ月

だんだんと生活に慣れてきたある日

史:もしもし〜

電話に出ている史帆姉

史:ごめんね、今日は予定あるんだ〜

何かの誘いを断っている

史:うん、またね〜

〇:誰からだったの?

史:京子だよ〜

〇:そっか

何事もなかったかのような表情

史:〇〇、膝〜

〇:あ、うん

膝、というのは膝枕の合図

史帆姉は僕の膝枕がお気に入りらしい

休日はほとんどこの体勢でいる

〇:今日の予定は?

史:なにもないよ〜

〇:え?さっき予定あるって言ってなかった?

史:、、あれは断るためだから

〇:なんで断ったの?

史:、、、

ずっと史帆姉と暮らしてきたからわかる

史帆姉は嫌なことがあればしっかり断る

ただ、誤魔化して断るようなことはしない

ましてや、京子さん相手にだ

〇:僕のせいだよね

史:えっ!違うよ!

〇:僕が家にいるからでしょ?

史:、、〇〇は悪くないから!

史帆姉なりの優しさ

お仕事の間は一人でいる僕に

休日は一緒にいてあげようとしているのだろう

それはもちろん嬉しいが

自分が史帆姉の行動を制限してると思うと

申し訳ない気持ちになる

〇:僕のことは気にしないで、京子さんと出かけてきなよ

史:、、、わかった

一度席を外し、折り返しの電話をしに行った

寂しいことは寂しい

でも、史帆姉はちゃんと帰ってくる

僕が少しだけ我慢すればいいだけ

史:お昼すぎに駅で待ち合わせだって

〇:そっか、じゃあお昼ご飯早めに作るね

史:うん、ありがと〜

史帆姉の準備が間に合うように

素早く作れるチャーハンにした


史:ん!おいしい!

〇:ありがとう

心から思ってくれているであろうその言葉

しっかり伝えてくれるのはとても嬉しい

自然と頬が緩む

史:そんなにゆっくり食べてていいの〜?

〇:なんかあったっけ?

史:〇〇も一緒にお出かけするんだよ!

〇:え!?

史:言ってなかったっけ?

〇:そんなの聞いてないよ!

史帆姉だけが行くと思っていた

史:京子もいれば3人だし、カップルとは思われないでしょ?

〇:そういう問題なのかな、、

この後も一人じゃない

史帆姉と一緒にいられる

心の中でそう理解した時

チャーハンを口へ運ぶスピードは自然と早くなっていた

史:〇〇の服はとしちゃんが選ぶ!

〇:お願いします

しっかりと寒さ対策ができた上着

それに合う、ブルーのジーンズ

やっぱり史帆姉のファッションセンスは抜群だ

史:忘れ物ない?

〇:スマホしか持ってないよ

史:お財布とスマホと鍵とハンカチと、、

約5分間にわたる持ち物チェック

しかも史帆姉のセルフで

ただただ隣で眺めているだけだった

史:よし!行こ〜!

〇:久しぶりに外出るなぁ

最後に出かけたのは京子さん達に見つかった時

ほんとにここに来たばかりの時だ

その頃とは違い

空気はひんやりとして

ポケットに手を入れたくなるほどだ

史:あ、京子もう着いたって〜

〇:あと何分くらいで着くの?

史:20分くらいかな〜

〇:え!急ごうよ!

史:ゆっくり行こうよ〜

1ミリも焦らない史帆姉を急かし

早歩きで駅に向かう


京:あ!遅いぞ!

史:ごめんごめん

〇:おまたせしました

京:その服いいね!

〇:史帆姉が選んでくれたんです

すぐに褒められた

モデルさんって凄いんだな

京:じゃあ今日は私が選んであげる!

〇:僕の服をですか?

京:それしかないじゃん

〇:いやいや大丈夫ですよ

京:なに、嫌なの?

〇:僕のために時間使わなくていいですから

京:いいから黙って着いてきな

そう言ってすぐに歩き始めた

そのやり取りをニコニコと聞いていた史帆姉

〇:史帆姉も何か言ってよ

史:いいんじゃない?京子に選んでもらいなよ〜

2人してノリノリだった

せっかくのお休みなのに

わざわざ僕のために時間を使うなんて

京:んー、こっちの方がいいかな

史:これ似合うよね!

京:それいいじゃん!

僕に服を当てては意見を共有する

しかも大体2人の意見は一致するのだ

意見の一致は購入に繋がり

京:これくらいでいいかな!

史:としちゃんが払うよ〜

京:いいのいいの!私が誘ったんだから!

結局、京子さんに買ってもらった

〇:ほんとにありがとうございます

京:今度遊ぶ時はそれ着てきてね!

ついでにまた遊ぶ約束までしてもらった

史:この後どうする〜?

〇:僕は2人に任せるよ

京:カラオケ行きたい!

史:いいね〜!

京子さんの提案で近くのカラオケに

3人がちょうどいいくらいの部屋に案内され

なぜか僕が2人の間に座った

京:歌う前に一つだけお願い聞いてくれない?

〇:なんですか?

京:京子お姉ちゃんって呼んでみて!

〇:別にいいで、、

史:だめっ!

了承の意を伝えようとすると

左からストップがかかった

京:いいじゃん!1回だけ!

史:え〜

〇:服買ってもらったしさ、そのお礼ってことで

史:、、1回だけだよ〜

しょうがなくだが許可が出た

〇:いきますよ

京:うん!

〇:京子お姉ちゃん

京:はぁ//弟可愛い〜♡

史:あー!ししの〇〇に抱きつくなぁ!!

暴走した京子さんに

僕を引き剥がそうとする史帆姉

この争いはしばらく続き

あまりの疲労に1曲も歌うことなくカラオケを後にした

京:〇〇!また遊ぼうね!

〇:はい、是非

史:京子とは遊んだらだめ!

京:またね〜!

史帆姉の言葉を聞かずに去っていった

史:も〜、、

〇:そんなに怒らないで?

史:ししの〇〇なのに

少し不貞腐れたように歩き始める

〇:僕は史帆姉が1番大切だから

史:ほんと!?

〇:うん、絶対だよ

史:ふふっ、、じゃあいいや〜♪

一瞬にして機嫌を直した史帆

並んで帰る2人の姿は

姉弟ではなく

まるでカップルのようだった

to be continued


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