このちゃん
@pandanokurage
〇:、、また入ってる
朝、学校に行き机の中を確認すると
1枚のハガキが
「昨日の夜ご飯は、餃子!
ラジオネーム、オリーブ降りる」
この訳の分からないハガキの送り主は
好:ニコニコ♪
満足気な顔でこちらを見ている、クラスメイトの松田さん
明るい性格と、太陽のような眩しい笑顔
みんなに人気の松田さんと陰キャの僕
なぜこのようなことが起きているのか
事の発端は数日前
好:〇〇くん!!
〇:ビクッ!なに?
好:もしかしてラジオ好きなん!?
〇:、、うん
周りには言っていないが
僕はラジオが大好きだ
今の時代、ラジオよりも音楽や動画の方が人気だろう
それでも、僕はラジオが好きなのだ
好:このアイコン、うちも知ってるで!
僕のLINEのアイコンは好きなラジオ番組のマークにしている
それに気づいた松田さんが僕に声をかけてきたということだ
これを機に翌日から
〇:ん?なんだ?
机の中にハガキか投函されるようになった
「これからよろしくな!
ラジオネーム、オリーブ降りる」
この独特なラジオネームも、松田さんが実際に送っているものらしい
〇:あの、これ、、
好:これから毎日送ったるな!
〇:、、、
そんな笑顔で言われたら、何も言えません
元々嫌ではないですけど
というわけで、今に至る
好:〇〇く〜ん!
〇:ん?
好:うちのオススメのラジオ、知りたい?
〇:、、、
好:し、り、た、い、や、ろ?
〇:はい
ものすごい圧だ
好:これなんやけど、今日の9時からやから聞いてな!
スマホの画面を向けてそう言った
〇:わかった、聞いてみるね
好:約束やで〜!
こうして松田さんは台風のように去っていく
いくら松田さんと関わりがあっても
所詮はラジオ仲間
ラジオ以外のことは話したことがない
〇:(きっと松田さんは僕のことなんて眼中にないよなぁ)
淡い恋心を抱く〇〇
頭の中は松田さんとラジオのことで埋まったまま
授業を聞き流すのだった
学校も終わり、夜の8時半
約束のラジオを聞くために少し早くから準備する
聞き逃す訳にはいきませんからね
ラジオ:ポーン
やっと始まったかと思いきや、時刻は8時45分
?:古井ひでおの恋愛講座ー!!
たまにある、変わったラジオ番組が流れ始めた
ひでお:さあ、今日もお便りが届いています!
勉強しながら、適当に聞き流そうと思っていたが
ひ:えー、ラジオネーム、オリーブ降りる
〇:は!?
これには反応してしまう
ひ:学校で好きな男子に毎日ハガキを送っているのですが、気づいてもらえません。どうしたら気づいてもらえますか?
〇:学校でハガキを送っている、、
毎朝僕の机の中に入ってるのって、、ハガキだよな?
ひ:んー、手紙じゃなくてハガキを送るあたり、面白いですねー笑
あれって、手紙じゃなくて、、ハガキだよな?
ひ:こんなにアピールして、気づかない方がおかしいのかもしれませんねー
ハガキの内容は変だけど、あれって、、ハガキだよな?
ひ:気づいてもらえるまで送り続けるように!!
色々わからなくなってきてるけど、結局あれは、、ハガキだよな?
このラジオのせいで頭がぐちゃぐちゃだ
冷静になって整理すると、疑問は2つ
1つ目は松田さんが僕以外にハガキを送っているのか
2つ目はこのオリーブ降りるさんは、本当に松田さんなのか
1つ目はすぐにきけるとして、2つ目はききづらい
なぜなら、僕がこのラジオを聞いたことがバレるから
もし仮に、1つ目の質問で僕だけだった場合
尚更ききづらい
僕の頭の中からは、ラジオの存在が消え
松田さんのことしか考えられなくなった
翌朝
いつも通り机の中を確認してみると
「昨日のラジオどうやった?
ラジオネーム、オリーブ降りる」
このラジオネームが目に入った途端
心拍数が上がるのを感じた
好:昨日の夜ちゃんと聞いた?
〇:うわっ!
好:なんでそんなに驚いとんねん笑
〇:いやっ、なんでもない
好:それで!どうやった!?
〇:うん、、面白かった
好:やっぱりな!〇〇くんにハマると思っとったんよ♪
正直、聞いていたがそれどころではなかったので
内容は全然覚えていない
好:また来週も聞いてな〜
またいつものように行ってしまう
〇:あのさ!
そんなことを思うと、反射的に松田さんを呼び止めてしまった
好:ん?なに?
〇:松田さんって、ハガキ誰に送ってるの?
思いのほか、サラッときけた
好:誰って、〇〇くんだけやで?
〇:そっ、そっか//
好:それがどうかしたん?
〇:、、なんでもない//
おい、落ち着け自分
別に松田さんがあのハガキを送ったと決まったわけじゃない
それでも、松田さんを意識してしまう僕がいた
その日の放課後
この時の僕はおかしかったのだろう
〇:松田さん、放課後少し時間ある?
好:え?あるけど
〇:ちょっと中庭で話さない?
好:うん!ええよ!
いきなり松田さんを呼び止めたのだ
その目的はもちろん、昨日のラジオの件を明らかにするため
〇:えっとさ、そのーっ、、最近ラジオにハガキ送った?
好:うん!結構送ってるで!
〇:その時のラジオネームって、、、
好:オリーブ降りる!
これは、可能性が高まりました
ここまで来たら思い切って聞いてみよう
〇:古井ひでおの恋愛講座って知ってる?
好:ギクッ!、、、知っとる、、
〇:そこにハガキ送ったりは、、、
好:、、、聞いたんか//
〇:たまたまね、、
好:、、
〇:、、、
お互い次の言葉が出ず、気まずい雰囲気が流れていると
好:うちと付き合うてくれん?///
〇:えっ//
好:好きやから、〇〇くんのこと//
急展開に驚きが隠せない
〇:それって、告白?//
好:当たり前やん!そんなん聞かんといてや//
〇:、、僕も好きです///
好:じゃあ、うちらはカップルやな!
〇:うん//
こうしてラジオのおかげで気持ちを知ることができた
その翌週
ひ:古井ひでおの恋愛講座ー!!
〇:なんで聞いてんだろ、、
先週に引き続きこの番組を聞いている
もちろんメインはこの次の番組ですけどね
ひ:今週もお便りを読んでいきます!
ひ:えっと、ラジオネーム、オリーブ降りる!
〇:また!?
ひ:先週もあったような、、まあ、読みます!
これもまた好花なのか?
ひ:この番組のおかげで好きな人と付き合うことが出来ました!彼とは何をしていても幸せです!この番組に感謝です!との事でした!
〇:っ///
聞いてるだけでめちゃくちゃ恥ずかしい
ひ:いやー、良かったですね!末永くお幸せに!
この言葉が耳に入ると同時に
プルルル
好花から電話が来た
〇:もしもし?
好:今ラジオ聞いとった!?
〇:うん、また選ばれてたね笑
好:〇〇はどうなん?
〇:僕も幸せだし、大好きだよ
好:へへへっ//知っとるわ//
彼女は照れると笑って誤魔化すようになった
ここでもう一押ししてみよう
〇:好花、これからもずっと大好きだよ
好:うるさいっ//また明日なっ//プツッ
照れすぎて電話を切られてしまった
〇:ふふっ、かわいいなぁ
ラジオを通して愛が深まるという
珍しいカップルになったのだった
end