no titleの裏話が聞きたいと書いてくださった方がいましたので、まとめてここに記しています。
全話(おまけ含)読み終わった方に読んでいただけると。自己の解釈がたくさんあるので何でも許せるかつ興味のある方だけお読みください。
@1yO0ZOJGheEjqxn
pixivにて連載しておりました「no title」について、裏話等も聞きたいというお声がありましたので、以下色々記そうかと思います。
ただ私が話しているだけなので、面白くもなんともないかと思いますがお時間があって読みたいと思った方だけ目を通してくだされば。
第1話を載せたのは、2023年2月5日で、私が2部7章を4日にクリアした直後でしたね。とにかくあれをクリアした後は、「え、もうデイビット退場!? もう彼と話せないの!?」というショックでジタバタしたのを覚えています。そこから急いでpixivで「デイぐだ♀」で小説を検索したのですが1件も出ず、「デビぐだ♀」で調べても1件も出ず絶望しました。
ならもう自分で生むしかないと思い、とにかく「デイビットとぐだ子にもっと言葉を交わしてほしい。彼の心に触れてみたかった」という思いから、原作軸を曲げすぎない範囲で彼らに夢の中で出会ってもらいました。
一般人であったのに、ひょんなことから世界を相手取る戦いへと巻き込まれていく姿が彼らは似ていたんですよね。それと同時に、作中でも何度か示されている藤丸立香の危ない部分。誰も気づいていないけれど、彼女の中に廃棄孔はあり、確かに今までの冒険で蓄積されてきた負の感情を抱え続けている。そして何より、世界を取り戻した後の彼女のビジョンが思い浮かばなかった。
同じ境遇の彼であれば、そこを独りで乗り越えてきた彼であれば、ぐだを支えることができるんじゃないかと思って、「ぐだの心理的孤独に寄り添うデイビット」がテーマの妄想をしました。そして、そのような都合の良い話はあってならないなと自分でも思ったので、「no title」とつけて読み切りとして掲載しました。
ありがたいことに続きが読みたいという声をいただき、読み切りとしての1話を載せてから「シリーズにするにはどうしたら良いか」と考えました。オチはすぐに思いついて、「夢の中で逢瀬を重ね、最後は藤丸立香が前へと踏み出す物語。そして、原作軸を曲げないためにもその記憶は残ってはならず、カルデアに残された一連の記録について題名を【no title】にする」と決めました。後は決まった最終話に向けて、彼らがどのように逢瀬を重ねていくかです。
1話で実家が出てきたので、2話は学校。なんてことのない日常の中で自身の異常性を突き付けられるぐだ子。日常に帰ることはできても、戦いに臨む前の自分には戻れないということをFGO本編でも記されてはおりましたが、実際にイメージするとこんな感じなのかなと。そんな空間にさりげなく居合わせるデイビットの残滓は、彼女の心の孤独を埋めていきます。彼女の実家で出会った時と、学校で出会った時。いずれも戦場に立つ力強い彼女の影はなく、等身大の藤丸立香を見て、デイビットは彼女を守らなければならないという意識が強くなりました。双方共に恋心のようなものを自覚し始めたのは2話からです。
3話はぐだが成長した後の話。彼女のあり得る未来の話を記しました。その前にサーヴァントの戦闘シーンを入れたのは、「仮にもFGOの二次創作なんだから、ちゃんとマスターらしいことをさせよう」と思ったからです。ぐだが召喚したサーヴァントは当時のバレンタインイベでサプライズチョコを使ってやってきたランダムな男女鯖2人ずつです。(エルキドゥは女性枠でした)
兵器としての自覚が強いエルキドゥに、悪気なくぐだの異常性を語らせることで、彼女は自分が変わってしまったということをより強く自覚します。最終話で夢にかかわるサーヴァントが出演する予定でしたので、オベロン・巌窟王・アビゲイルもここで出しました。
夢で最初からデイビットとぐだが同衾していたのは、ぐだを狙う勢力から彼女を隠すためにデイビットが共に旅をしていたという架空の設定から。まだ体は重ねておらず、あくまで彼女の孤独を癒すためにデイビットは常に彼女と共に眠っていました。肉体的にも男女の関係になるのは3話の終わりくらいからです。
4話はいよいよ、ぐだ自身の願いから生み出された夢の空間。今までは現実的にありえた話を夢として見ていましたが、ここではもう完全に彼女の願いが具現化されています。死に別れしたクリプター達も存在し、楽しく学校に通う様子。既に残滓と入れ替わっていたデイビットはそれを理解した上で、ぐだと寄り道を楽しみます。デイビットはぐだ自身が弱い感情を乗り越えると信じていたので、あまり自分からは働きかけようとしません。だからこそ、信じた通りにぐだが立ち上がるのを見て、デイビットは心の底から彼女を尊敬すると同時に、愛おしいという気持ちも強くなるのです。
最終話は、最初に書いた通り中身は決まっていたので……。弱い自分との対峙、化物と呼ばれることすら受け入れて自分らしく生き、未来を決めつけることなく次へと歩みを進めるための最後の戦い。その道のりにデイビットの残滓は不要。
最初は本当にぐだが弱い自分を殺害するシーンを書く予定でした。ただ、何かを乗り換えたぐだがあまりにも清々しくて、「ああ、これわざわざ殺し合わなくても大丈夫なやつだ」と血生臭い戦いにするのはやめました。
4話くらいから布石を打っていたのは、ぐだが未来を歩き続けるために、デイビットが1つのお願いをするシーンを入れようとしていたからです。何やかんや彼女は目的意識があった方が強く生きるので、デイビットもそれを理解してあえて彼女にお願いをします。ただ、8割くらいは「あの研究室に会いに来てほしい」という個人的な理由ですが。そんなデイビットの個人的な願いが、人理修復後のぐだの生きる目的になってくれればと。
あと普通に、あの研究室に残された影の親子は寂しいだろうなと妄想したのもあります。4話から書いてきたシーンもそうですし、おまけの3.9話で残滓に倒された夢のデイビットが、遺体を運び出すことを提案される際に「いや、ここがいい。夜は星空が見えるからね」と言ったのもそれです。研究室の天井でしみを数えるくらいしかやることがないと思うので、それを星の終わりまで見続ける親子があまりにも悲しいな…と。
この物語のぐだは、最終話の後にあのデイビットとの逢瀬を覚えてはいません。ただ、思いつきのように「この戦いが終わったら、研究室まで行ってみよう!」くらいの気持ちです。それが切なくも悲しくもありますが、そういう話が好きなので……。忘却される側が悲しいと分かったデイビットには早くミクトランパから出てきてほしいですね。いや、休息もしてほしいんですけど。
大ピンチが訪れたタイミングで颯爽と冠位彼氏の名をほしいままにしているデイビットが現れてくれると信じて……これからも楽しくデイぐだ♀を書いていきたいものですね。
ここまで読まれた方がどこまでいらっしゃるか分かりませんが、お読みいただきありがとうございました!