@Fu_HsXi
目線は太鼓鐘、台詞は『太鼓鐘』と「燭台切」。80%がプロットの台詞で構成されている文章。
「太鼓鐘( https://cvel.jp/book/38420/ )(https://privatter.net/p/4875648)」と「燭台切( https://cvel.jp/book/38565/ )(https://privatter.net/p/4875655)」と一応は繋がっている。
「露呈した原因の五虎退吉光」とあるけれど、まだ未公開。そのうち公開するかもしれない。というか随分前に7200字で書き切っているので勿体無い精神で公開しそう。
太鼓鐘貞宗は燭台切光忠を、神として敬い崇め拝している。
ずっと隠し通すつもりだったが、些細なことから露呈した。
本当に、些細なことから。嗚呼、思い出したくも無い。
あの人は何も云わなかった。いや、云えなかったのかもしれない。
正直に云えば、露呈した原因の五虎退吉光を折りたい。
本当に折ったら、あの人は、薬研通吉光は。
何と云うだろうか。何を思うだろうか。実際には折らないが。
さて、どうしようか。知られてしまったからには、死んでしまおうか。
そう考えている時に、あの人に呼ばれた。
『なぁに?どうしたの?』
「呼び出してごめんね。ちょっと、きみに話が有ってね」
『別に謝らなくても良いよ。暇だったしさ』
「そう、それはよかった」
『あの時の話だろう?分かっているよ』
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『貴方が死ねと云うのなら、迷わず本体で此の喉を掻き切ろう』
『貴方が邪魔者を消せと云うのなら、俺は躊躇い無く所縁も兄弟も殺そう』
『貴方が俺を娶りたいと云うのなら、俺は喜んで此の身を供物として捧げ貴方に嫁ごう』
『俺の身体も心も精神も、総てが貴方の所有物だ』
『所有物に遠慮も何も要らない。貴方は俺を好きに使ってくれ』
「きみは僕の所有物ではないよ」
「きみに自分の意思は無いの?」
『所有物に意思も感情も自我も個性も不要だ』
『貴方は、ただ、俺を好きに扱ってくれたら良いんだよ』
『犯したいなら飽きるまで犯して』
『殴りたいなら存分に殴ってくれ』
『蹴りたいなら遠慮無く蹴ってね』
『絞めたいなら思い切り絞めてよ』
『貴方に使われることこそが、俺の唯一の存在意義であり、幸せなんだ』
「僕たちは刀剣男士だよ」
「僕たちは等しく審神者の所有物だ」
「審神者が僕たちに死ねと言えば僕たちは死ぬしかない」
「僕たち刀剣男士の存在意義は、時間遡行軍を、歴史修正主義者を全滅させることだ」
「きみも、僕も。等しく同じだよ」
『貴方に、死ねと。そんなことを云う審神者が居るのか?』
『居るのなら教えてくれ。貴方が殺される前に、俺が審神者を殺すから』
「駄目だよ。言っただろう、僕たちは審神者の所有物だと」
『俺の神様は貴方だ。だから俺は貴方にしか仕えない』
『神様を殺そうとする輩は総て俺が壊してやる』
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『俺は、貴方に。ずっと依存して生きて逝きたい』
『貴方が居ないと駄目なんだ』
『病める時も健やかなる時も、幸福な時も困難な時も、富める時も貧しき時も、死がふたりを別つまで』
「結婚式の誓いの言葉かな?きみ、そういうの好きなの?」
『好き、かな。貴方に愛を誓えるから』
「僕はさ、愛だの恋だの好きだの、そういう綺麗で甘ったるいだけの言葉は嫌いなんだよね」
『知ってる。でも言葉に出さなければ貴方に伝わらない』
『だから俺は、貴方に伝え続けるよ。貴方が信じてくれるまで』
「……彼は呆れて、すぐ言わなくなったけど?」
『俺は、あれと違って見返りなんて求めてないから』
『欲を張れるなら、ただ、貴方と一緒に居たい』
「欲が無いなぁ、きみは」
『貴方に少しでも俺を好いて欲しいから、服の好みを変えたよ』
『俺は貴方が大好きだから、性格も貴方の好みにしたよ』
『こんな俺は駄目ですか?貴方に好かれる為なら何でも出来るよ』
『貴方に此の身体を捧げたら、俺で遊んでくれますか?』
『貴方に尽くすことこそが、俺の存在意義だから』
『犯され、殴られ、蹴られ、燃やされ、沈められ、折られたとしても』
『俺は喜んで、貴方からの行為を享受するよ』
『俺にとって貴方は、世界の総てだからね』
『だから、さ。俺のこと。棄てないで』
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『だから、さ。貴方は、俺を。棄てないでね?』
「捨てる?」
『棄てる。棄てる?俺のこと』
「何故?僕が、きみを?理由は?」
『信者だから、だな』
『貴方は俺に信者という役を望んでないよね。分かってるよ』
『でも、俺から見たら貴方は紛れも無く神様でね』
『酷くて、優しくて、綺麗で、格好良くて』
『そんな神様が、殊更に愛しい』
「恋仲よりも?」
『恋仲よりも。俺は彼を好いてないからね』
『好くも愛すも恋い焦がれるも貴方だけだよ』
『俺は貴方からの行為の総てを愛情と捉える』
『それが、たとえ、どんなに酷い仕打ちだとしても』
『貴方から頂けるものなら、総てが愛おしいんだ』
『傷も、痣も、火傷の痕だろうと』
『俺は貴方の総てが欲しいんだ』
『俺は貴方と一緒に逝きたいんだ』
「きみは、僕と。ずっと一緒に生きてくれるの?」
『……貴方が、それを望むなら。俺は、貴方と共に生きるよ』
『我侭が云えるなら、最期は貴方と心中がしたい』
「僕と一緒に死にたいの?」
『願わくば。最初から最期まで、貴方と共に在りたい』
『生きる時も、逝く時も。生涯を貴方に捧げると決めたから』
「まるで巫祝や神子みたいだね」
『それで構わない。俺の神様は、貴方だけだから』
『他の燭台切光忠では駄目なんだ。貴方でないと駄目なんだよ』
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「ねぇ。確か、きみは僕の所有物なんだっけ?」
「つまり、僕の命令なら。どんな内容も拒まないということかな?」
『そうだ。俺は、貴方に逆らうなどという考えを持ち合わせてはない』
『だから、どんな命令でも下してくれ』
「そう。それじゃあ命令するね」
「僕が折れたり、此世に飽いたら一緒に死んでよ」
「きみは、僕の暇潰しになってよ」
「ずうっと、僕と一緒に生き続けて」
「きみが僕より先に折れることは許さない、僕より先に死ぬのは駄目だよ?」
「僕と一緒に死ぬ覚悟や勇気があるのなら、それを僕と一緒に生きることに使ってよ」
「僕からの命令だもの、いいこのきみなら聞けるよね?」
『……そうだな。貴方の命令なら、それに従おう』
『俺は決して、貴方より先に折れたりなどしない。自殺もしない』
『貴方が先に折られたら、折れた貴方の本体と共に水底へと沈もう』
『貴方が此世に飽いたなら、ふたりで何処か遠くへ行こう』
『冥土も常世も退屈させない。ずっと貴方と一緒に居るよ』
「ありがとう。きみは、いいこだね」
『別にイイコではないさ。相手が貴方だからだよ』
矢張り甘いな。俺が死なぬ様にと、命令など。
貴方が此世に飽いたりすることなど、無いくせに。
決して自害が出来ぬ呪いを、俺にかけて。
嗚呼、でも、俺は。呪いでも。貴方から。貰えて、嬉しいと。幸せだと。
これで俺は死ねなくなってしまったけれど。
貴方と共に居られるなら。生きることも存外、悪くはないかもしれない。
そう思える程に、貴方が大好きで、貴方を愛していて、貴方に恋い焦がれているのだ。