@niziirononanika

名称:物自体 thing-in-itself
能力:対象が他者へ与える認識を変えることによる、客観的な変身付与。
解説:現在の当哲学人は十代前半の少女の姿をしています。容姿は可変ですが、常にサングラスを着用しており、自発的に外すことはありません。
人懐こい性格であり、自由を好み、束縛を嫌います。落ち着きのない面があり、指を回す、膝を揺らすなど、どこか体の一部を常に動かそうとする傾向があります。
より多くの人間との対話を望んでおり、談話室や食堂にて研究員に話しかけることが多々あります。その時の機嫌と会話の流れによっては悪戯と称して職員の飲食物を異なる物品に変更する等が行われます。
特に仲の良い相手に対して優先的に危険性のない能力行使による遊びやからかいを行います。多くの場合はその行為をきっかけに口論を始めたいだけであり、普段から接触を多く持っているほど悪戯被害の回数や重大性は減少します。
当哲学人に対し恐怖を顕にすることは、当哲学人の機嫌を損ね、攻撃性を増大する原因になります。
能力の使用に対する抵抗や欲求はなく、関係性を良好に築けているならば指示にも従います。しかし倫理観がやや乏しく、気に食わない相手の指示である場合は悪質な改変行為を行うことがあります。
現在、心理学部協力者兼担当研究員である■■■■■■氏に好意を向けており、氏の意見を積極的に取り入れます。
能力使用において予備動作は確認されていません。
食事、睡眠の必要はありません。しかし味覚含む感覚器官への刺激を好んでおり、積極的に食事をとります。与える限り無制限に食べてしまうため、過剰に与えないようにしてください。
※■■■■/■/■■ から■日間の失踪事件前後で能力に変化があります。それに伴い危険性は減少し、現在の当哲学人は安全に収容可能な哲学人となりました。失踪期間の出来事について当哲学人は語るのを拒みます。
対応:■■大学附置哲学人研究所内収容所内で生活。都合が合い次第研究に協力させることが可能。※協力申請は前日までに行うこと。
移動制限なし。外出の際は最低一名の職員を伴う。認識改変により見失う危険を避けるため、手を繋ぐか、ハーネスの着用を推奨(当哲学人が着用に抵抗した場合は担当研究員に連絡すること)
発見経緯:20■■/■/■■ ■■県■■市の廃墟にて出没するという「神隠しの幽霊」の噂を調査した研究員が発見。
「神隠し」に遭っていた近隣住民■名が廃墟内の備品に改変されていたことから事情聴取と今後の所属決定を行うため一時的に哲学人犯罪取締課へ引き渡す。
その後哲学人犯罪取締課から脱走。
近隣に住む大学生■■■■■・■■■■■■氏に強い興味を示したため、彼を■■大学附置哲学人研究所にて雇用し、担当研究員と任命した上で研究所に滞在を促す。
「神隠し」被害者は全員生還。
実験記録
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対象:食堂の紙コップ一個
実験内容:中に水が入っているという認識改変
結果:透明な水が中に突然現れたように見える。持ち上げたところ、重みも増しており、水面の揺れは自然なものに感じられた。重量計に乗せたが空の紙コップ分の重さしか測定されない。冷凍庫に入れたところ凍ることはなく、中の水を出すためにひっくり返しても水は零れない。口を付けると、口腔内に水の感覚があり、飲み込むことも可能だったが、コップ内の水の量は減らなかった。
映像記録上も水は存在している。
おそらく「紙コップ」を「水の入った紙コップ」に認識しているために、水単体では認識せず、水を氷とも認識しないのだと思われる。
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対象:食堂の紙コップ一個の中に入っている空気
実験内容:水であるという認識改変
結果:透明な水が中に突然現れたように見える。持ち上げたところ、重みも増しており、水面の揺れは自然なものに感じられた。重量計に乗せたが空の紙コップ分の重さしか測定されない。冷凍庫に入れたところ凍ることはない。ひっくり返すだけでは水は出なかったが、軽く降ると溢れ、無重力状態のように空中に留まった。
空中に浮かぶ水をビニール袋に詰め直し、袋の中に紙片を入れる。紙片は水にゆっくり沈んだが、水を吸ったようには見えない。水質試験紙を差し込んだが反応はない。
この水を水質検査機に投入したところ、検体未検知で検査不能だった。ガス分析器を差し込んだところ、正常に作動。袋外部の空気と同等の検査結果だった。映像上は空中に浮く水が記録されている。
認識改変はあくまで人間の認識に向かうものであり、性質に変化は無いと思われる。検査機には反応せず、録画映像のみ影響されている理由が気になる。映像上の物体を我々が知覚する時に認識改変が起きているんだろうか。
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対象:食堂の紙コップ一個
実験内容:50cm×10cm×10cmの立体
結果:色指定をしなかった為か、最近流行っているアニメのキャラクターが描かれた。元の物質より大きな質量の物質だが、外見通りに触ることができる。触り心地はプラスチックに近い。上部(本来の紙コップの質量外の部位)に触れる限りは倒れることがなく、非常に重く持ち上げることも不可能だった。ロープを上部に巻き付ける試みも、ロープが滑り引っ掛からないように認識されることにより失敗する。しかしテーブルごと動かすことは可能であり、下部を押すと簡単に倒れた。重量計に乗せると紙コップ分の重さのままであった。上部の角を思い切り素手で叩くと強い痛みがあったが、手に跡や傷は一切ついていない。(※危険なので真似しないでください)
知覚される物体の大きさが変わっても性質は変化しない。実際の物体部分に触れなければ動くことはなく、動かなければ我々の知覚にも反映されないのだと思われる。
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対象:手の上に乗せた食堂の紙コップ一個
実験内容:50cm×10cm×10cmの立体
結果:持ち運ぶことができた。他は前実験と同様。
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対象:食堂の紙コップ一個
実験内容:50cm×10cm×10cmの立体(重量1t)
結果:紙コップの上部、下部、テーブルごとの移動は重すぎて不可能。上部と下部で重量の体感に変化なし。しかし他の物体をテーブルまたは立体に投げてぶつけることによる移動は可能。手に持った棒で突いた場合は非常に思い物体にぶつけたと感じ、移動させることは出来なかった。知覚は延長するものと考えられる。
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対象:食堂の紙コップ一個
実験内容:50cm×10cm×10cmの立体(温度50℃)
結果:触れなくとも手をかざすだけで熱を感じる。布を被せ、離した後の布に触れるが温度は移っていない。サーモグラフィーでは元の紙コップが映し出されている。おそらく人間の知覚では赤外線が視認できないからだろう。立体上部と下部で体感温度に違いはない。
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対象:食堂の紙コップ一個
実験内容:50cm×10cm×10cmの立体(25kHzの音を断続的に発する)
結果:人間の耳には聞こえず、計測されなかったが、録音した音源の周波数を下げることによって発していたであろう音が再生された。最近流行っているアニメのオープニング曲であった。
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対象:食堂の紙コップ一個
実験内容:「存在しない」状態。十分で能力を解除する制限つき
結果:消失したように見える。置いていた場所に触れるが触った感覚はない。
手の平に潰れた紙コップの跡が残っていたのでおそらく触れてはいたのだろう。能力を解除すると潰れた紙コップが出現した。
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対象:■■■■■氏(ヘルメットと防護眼鏡を着用)
実験内容:「存在しない」状態。一分で能力を解除する制限つき
結果:椅子に座っている状態だったが、他人から一切関知されることがなくなる。
主観としては、自身の体の感覚や視覚、聴覚、嗅覚は存在するにも拘らず、「自分自身の体由来の感覚」が消失した状態になった。自分の手は見えず、経験的に腹に手を触れていると思われる姿勢になろうとも自分の腹や手には何かに触れた感覚がない。立ち上がろうとしたが、自分の足の位置がわからず動けなかった。椅子や床に触れている感覚があるためかろうじて自分の存在が認識できた。長時間の改変は精神的にも身体的にも危険である。
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対象:食堂の紙コップ一個
実験内容:50cm×10cm×10cmの立体
結果:地面に置き、上から飛び降りて踏みつけると足を貫通した感覚があった。能力を解除すると痛みは消え、傷痕もない。
自分の意思で体を引けない状況で触れると、実際の質量と知覚される質量の矛盾分が「同じ空間に存在する」として知覚されると考えられる。
シュレディンガーの猫って知ってる?
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対象:[削除済み]
実験内容:[削除済み]
結果:[削除済み]
■■■■・■■■■■■■研究員の実験参加を禁止します。――■■■■■■
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