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過去と未来2

全体公開 3290文字
2017-09-11 06:06:03

続きRBHパート(前半より先にこっちから書いてた&細切れ)
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Posted by @acbh_dmc4

***事後、2を見詰めながら回想***


なぜ未だ自分はこの子を抱くのか、なぜ自分はこの子であった時、あの人を求めたのか。
抱く抱かれるが愛で行われるばかりではないと、嫌と言うほど知っていたと言うのに。
そもそも自分は最初こそ苛立ちと八つ当たり、言い訳染みた「仕置き」と言う名目でこの子に無体を強いたが、何故今もこうして手をのばしてしまうのか。
愛ではない。愛と言う感情では断じてない。この子に対してある感情は蔑み、苛立ち、痛み……凡そ暖かい感情ではない。
いっそこの子に触れる度、過去の傷がじくじくと痛み、吐き気がする。
自傷行為の様なこの行為は生産性どころか苦しみしか生まない。

……だが、この子は本当に俺に愛されたいのだろうか。
体を重ねていくうちに、この子は酷い勘違いをしてしまったのではないだろうか。

こうして何度も交われば、いつかあの人の心が手に入ると思ったのではないか。

――――思った末、裏切られたんじゃないか。


ああ、確かに欲しかった。あの人の心が

何故あんな酷い仕打ちをするのかと、最初のうちは恨みこそした。

あの人の傍に居ればまたいつ酷く痛めつけられるかわからない。
謂れのない罵倒と暴力から逃れるために、俺はあの人から逃げようとした。

1週間ほど未来のローマを彷徨い歩いた。
アサシン教団の支援のある娼館や盗賊達の拠点は避けた。連れ戻されるなんて真っ平だったからだ。
だからと言って女達の間を転々とすることも出来なかった。
そもそも此処では流行り疚が横行し、病気を貰いたくなければ軽率にそこいらの女達に手を出すなと聞かされていたし、一様に貧しい区画の者たちは金以上のものも求めてきた。
逃げ場などないのは分かっていた。
時間と言う檻に閉じ込められた俺は、正に籠の中の鳥だ。

彷徨った末、ひどく治安の悪い遺跡の先で、狼の毛皮を被った汚い男たちに乱暴さそうになった。
あの時は自力でもなんとかなりはしただろうが、圧倒的に不利だった。
―――その時、あの人が助けにきた。

救いの神にも見えたが、血に濡れた彼はひどく興奮していた。
近くの宿であの男達にされかけたように、あの人は俺を乱暴に抱いた。
その時は、あいつらにヤられるよりもましだと、俺で興奮を鎮められるなら、あの人の好きにさせてやろうと愚かな事を思った。

ところがどうだ。俺があの人と同じ年齢となり、この子が俺から乱暴を受けて逃げ出した際、俺はあの子を探しもせず通常通り教団の仕事をこなしていた。
あの子を探さなかったのは、あの子がどこで何をしているかは分かっていたからだが。
狐からも時折あの子の情報は入っていたし、正直気まずい思いもあった。
あの人と同じようにあの子に激情をぶつけた。後悔と罪悪感とでどうにかなりそうだったのだ。
あの子をこの時代に拐ってきてしまってからというもの、無防備なあの子に気をつけろと再三忠告をしてきた。そのたびにのらりくらりと言い訳を垂れ、こちらの指示には従わず勝手な行動ばかりをとる。
そんな折に、こちらの教団の不況とあの子の愚行が重なり、怒りが爆発してしまった。
完全にあれは俺の八つ当たりだった。


あの子が俺の元から逃げ出し、1週間ほどの時がたった頃、コロッセオの近くのロムルス教徒のアジトを一掃した帰りにあの子を拾った。
きっとあのアジトから逃げ出した残党達であったのだろう、あの子は服を大きく乱れさせ、群がる男達に抑えつけられようとしていた。
それを見た瞬間、俺は怒りに頭が熱くなった。

俺の忠告をまたも無視して、その結果がこれなのだろう。
一瞬、この薄汚い男たちの好きにさせてやろうか、と思った。
犯されるのを高みの見物でもして、あの子の視界にわざと入って嘲笑してやろうかと。

しかし止めた。

そうしてしまったら、それは俺が過去に犯されてしまうという事だったからだ。
眩暈がした。

怒りのままに近くの宿へあの子を連れ込んで二度目の交わりを交わした。
あの子は従順だった。
愚かにも俺に自身を与えた気でいるのだ。
礼のつもりか?ふざけるな。
あの子への怒りがジリジリと肌を焼いた。

これ以上の醜態はごめんだった。
それ以降は青年を片時も放さず、俺の傍に付き従えた。
最初こそ気が優れないようであったが、己の失態を俺に見つかり、あまつさえ助けられた負い目からか概ね従順になった。
何かと言い掛かりのような理由をつけてはあの子を抱く。
嫌がり、啜り泣き制止の声を上げるあの子を蹂躙するのは、強い興奮と暗い慶びを俺に与えた。
抗うことは無駄だと悟ったのか、徐々にあの子は俺に犯される事に抵抗を見せなくなっていった。
しかしあの子が従順になればなるほど、俺の怒りは募っていった。

***

俺はようやとあの人の心を知る事になった。
今だから思う、あの人の怒りも尤もだ。同情すらする。
嘗ての己の愚かさに罪悪感を覚え、申し訳なくすら思う。

俺は全てに疲弊していた。己の運命を呪い、自らの力のなさに失望し、愛されないことに絶望した。
―――孤独だった。

折れそうになる心を支えているのは憎しみや怒りだ。
ボルジア一家への恨み、眼前に現れた己の弱さの象徴への怒り。
そして家族を失ったばかりの頃の己の姿であったことが、俺の心を酷く掻き乱した。
俺の心は未だあの時のまま、いまだに血を流し、泣き叫ぶ己の心が具現化してしまったような存在は、毒そのものだった。
今は愛することも愛されることも俺自身、拒否していた。すべては欺瞞だ。

それでも俺は、まだあの人に愛されたいと思っているのだろうか?

***

あの人の変わりようも、俺には理解できないでいた。
嘗てのあの人はこんなにも酷い気持ちで俺に触れていたというのに。
それなのに今、あの人は俺に愛を囁く。

ふわりと俺に頬笑み、本当に愛しそうに優しく柔らかな愛を紡ぐ。
その瞬間、俺は不安に押しつぶされそうになる。


散々好き勝手に俺を乱して、拒絶したくせに、何故今更愛を囁くのだ。
好きなように過去の自分を痛め付け、そこに愛など無かったことがわかった今、あの人の言葉が心を抉る。
愛など無い!俺があの子に与えているのは苦しみのみだ!愛などで俺に触れた事など無いくせに!

俺は未だにあの男に振り回される。掻き乱される。

嗚呼、気が狂いそうだ。




**********





BH「……なぁ、何でアンタは俺を抱き続けたんだ?」
R「ん?愛しているからだろう?」
BH「……いや、今ではなく……
R「ああ、私がお前の頃に、と言うことか?」
BH「…………
R「なぁ、今の私に聞いてもお前は否定すると思うぞ?」
BH「それでも



R「今思えば、だが」
R「やはり私はお前を愛していたから、お前に求められ愛されたかったからすがっていたのだと思う」
BH「……すがる?」
R「愛を信じられなくなっていた、目に見えない愛と言う物に疑問しかなかった。だが、愛がなければ寂しい。自ら拒絶していたのに、誰よりも心を通わせ愛されたいと願っていた」



R「私は、お前さえ受け入れてくれれば、心を通わせお前を癒すことが出きると思う。だが今は誰の言葉もお前の心には届かない。お前は私の心も疑っている。無理もないと思うが
BH「……もう、いい
R「エツィオ……
BH「いらない。聞きたくない
R「……そうか」

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