増えたら増やすオリジナルキャラ⑦に増やすつもりが、長くなったので分離したもの。透輝の勇者さんがかつて仕えていた王です。あずまさん、ヒラキさんにご協力いただきました。ありがとうございます!
@chuchuhakokaina
名前:ジェドカヘメト
性別:男性
容姿:鍛え上げた体に頭を剃り上げた壮年の男性。神権を表す首飾りと白い腰布、王権を表す額当てと剣を身につけている。また、神々と民の愛を享ける身であることを表す刺青を上半身にいれており、人前に出るときはそれが見えるような恰好であることが多い。
性格:豪放磊落を絵に描いたような気質で、気前が良く懐深くおおらかである。また情深く、民や一族を良く愛する。だが苛烈なところもあり、彼の愛する者に危害を与えて無事に済んだ例はない。
設定:
かつて聖界の砂漠の大河を中心に広がっていた大帝国、ピューロスロッソの王。多くの自然現象を力ある神々ととらえて信仰しているが、女神教もその大いなる自然の一部と捉え許容する。
当時この国で官吏や王が公文書を表記するときに用いた文字は、聖界の通常の言語から魔法の記述に特化した古ジョエ語表記から派生したジョエ語族と呼ばれる言語であり、現在表記する際に使われる言語とはことなる。その上、自然の神々と王家にまつわる記述については伝統的な古ジョエ語であり、神官と王のみ使用することが許されたとされる。それゆえ、現在この国の歴史の解明はやや遅れており、史料の解読が待たれる。
しかし伝説によれば、王として生まれ、王として死んだ、その地域の者なら現在知らぬもののないまさに帝王と呼ばれる存在である。
国と民を愛し、その治世の多くを国家の拡大と安寧、魔界からの干渉の打破に明け暮れた。この王の統治する時代は世界的に未だ魔界大侵攻の名残として大規模なゲートや残留する魔族が多数存在していたが、その中で「この国に生まれさえすれば天から授かった命を全うできる」と言われていた。
神々の加護を宿して生まれたとされており、名の「ジェドカヘメト」は古ジョエ語の「ジェド=カー=セヘメテス(永劫たる火神の魂)」から由来する。解読された記録によれば「彼の炎の目に炙られて熱くならぬ兵はいない」「その声は遠くまで響き、民の心に火を灯す」など、人心掌握に長けていたといわれる。
小説:
https://privatter.net/p/5842725 名も無き四枝の詩篇(拙作)
https://privatter.net/p/3060073 炎のレユアン(あずまさま作)
詳細:
実は、現代ではいわゆる「エスタブリッシュ・アイ(支配者階級の目)」と呼ばれる、遺伝によって継承される血族魔術を生まれながらに持っている王であった。
以下、東さん(@kyuri_akita)の「エスタブリッシュ・アイ」の設定 http://privatter.net/p/2919403 より抜粋。
「発動すると目が血のように赤くなる。
視界に映した者を無意識に操ることのできる魔法。「死ね」と命令すれば、操られた本人は自分に納得いくの理由を見つけ出して自害する。なんなら遺書さえ書く。」
「エスタブリッシュアイは遺伝子に魔法陣が刻まれているので、遺伝による継承しかできない。
その魔法は発動のために常に魔力を収集し、眼の使用貯蓄に魔力が回されるため、他の一般魔法がうまく使えない。特に詠唱による魔法がエスタブリッシュアイ保有者には難しい。
理由は、肉体を通して行う魔法には遺伝子レベルで刻まれた「支配」の魔法陣の影響が強く出るため、たとえ声を媒介とすることでもその影響がでる。さらに無理に詠 唱での魔法をつづければ、魔力回路の負荷の大きさと、支配の魔法の影響が強く出るため、体を壊していたるところから出血する。「支配」の魔法は赤ん坊の時点で周囲に影響が出だす。」
この王家はエスタブリッシュ・アイを「炎の眼」と呼び、長く継承してきた血統であり、幼少時を同じ眼を持つ者のみ出入りを許された神殿で過ごす伝統がある。ジェドカヘメト王もまた王都からは離れた神殿で育ち、帝王学の一環としてこの眼の制御を学んできた。おとなしく神殿にこもっている性質でもなかったため、目に布を巻き、盲目の子供の振りをして外に出ることも多々あった。
その時に外国から訪れていた少女と会話する機会があり親しい友人になったが、名乗ることはできず、少女も名乗らなかったため、神殿を離れてからは会うことがなくなった。
しかし王は、少女と運命的な再会を果たした。王が一度目の妻を病で亡くし、新しい妻として隣国の王女を迎え入れたとき、その王女こそかつて親しくしていた少女だったのである。隣国では伝統的に王家の女性が巫女長としての地位を継いでいた。王女は巫女長になるべく幼少時は他国に使節として出入りして見分を広げ、年齢を重ねてからは未婚のままその地位を継いだ。この度は深く親交を結ぶべく、王家で最も尊い地位の女性をジェドカヘメト王に託したのである。
王は喜んで王女を妃に迎え入れたが、大きな悩みを抱えることになった。それは、この新しい妻に幼少時の思い出や運命的な再会も含めてガチで恋をしてしまったからである。一度目の妃も妻として家族として十分愛しており、亡くなった時に心底落ち込んだ。しかしあまりに悲しめば自身の「炎の眼」が国を焼き世界を滅ぼしかねないことを知っており、王としての自身を鼓舞し他の愛する者たちに支えられることで何とか悲しみを受け入れたばかりである。
もし、ガチで恋に落ちた女性が自分よりも先に亡くなれば、確実に世界は滅亡すると王は確信していた。そして、神々の寵愛を享け神代の名残のような肉体を持つ王は、十中八九この妃よりも長命であることも冷静に理解している。
どうにか手段はないか、と模索していたところ、あるまじない師の噂を耳にする。腕が立つがひと所にとどまらず、人と触れ合うが人に混ざらず、存在を知った王たちもまた気にかけるが手元におこうとはしない。
王はまじない師が魔法を使用した場所に出向き、その痕跡にふれた。そして「炎の眼」の支配により、その魔術回路の一端を「支配」し、その性質を知った。
「貴様の魔法はなんというか、匙が欲しいと聞いたらスコップを差し出すような感じだな。多くの王が好む性質ではない。むろんこの国の王たる余とてそうだ。……だが、おれはちょうどスコップで飯を食いたい気持ちなんだ。どうだ、おれに雇われてみるか?」
というわけで、ジェドカヘメト王は、このまじない師こと「透輝の勇者」に声をかけ、宮廷魔術師として迎え入れている。「そこの」「おい」「まじない師」だのなんだのと雑に呼んでいるが、自由を尊重されていて休みはとりやすく給与もいい。契約更新のたびに待遇が平均的な宮廷魔術師よりも破格になっていき、結果その待遇ぶん振り回されて仕事させられる。
透輝の勇者を雇い入れて10年程度で妃は死亡した。「炎の眼」の支配で妻の先の時間を緩やかに把握していた王は、彼女の亡くなる前年に透輝の勇者に古ジョエ語由来の「ヘカー(魔法の申し子)」の呼び名を与える。それは、この国で長く働いてきたこの名無しの宮廷魔術師への恩賞であると同時に、国の民としての名を持ち自分の眼の処理を行えという前払いのプレッシャーでもある。理不尽。
透輝の勇者は王の願いを聞き入れ、王妃の死で王が絶望と悲しみに嘆き人の命のはかなさを恨み世界を呪う前に、王から眼を摘出し、適切に処理をして神殿に保管させた。そして「エスタブリッシュ・アイ」の研究をしながら、妻を失い、眼を失い、傷つき、全てを失ってなお民と国への責務と愛で命をつなぎ善政を布く王のその後を支え、その死までを見届けた。
ピューロスロッソ国について:
〇政治の場
王が政治の場とするのは都にある太陽宮と呼ばれる宮殿であり、神権と王権を併せ持つ王が起居し、治世に必要な行政官や軍事に必要な将兵、記録のための神官、下記の月神殿の巫女長などが出入りする。
〇祭祀の場
王の血族に関わる重要な祭祀の場としては、太陽宮から馬で1日ほど離れた郊外にある月神殿が利用される。王の信頼の厚い血族の年長の巫女が長として普段は管理し、王の子息や弟妹もこの場で養育される。ここに住むものは強弱の差はあれど、すべてエスタブリッシュアイの体質を持つ者である。
当時は神体として紅い三日月の形をした宝玉を受け継いでいたというが、後世においては行方がわからない。
(以下のヒラキさんのツイートより拝借しています)