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資料番号:100332 Super Ego

全体公開 5732文字
2019-03-11 16:57:55

哲学人超自我(スーパーエゴ)に関しての一連の経歴及び検査内容

《概念説明》

・自我の構想
ジークムント・フロイトにおける自我は精神分析学上の概念である。
これにおける自我というのは、意識と前意識、それに無意識的防衛を含む心の構造のことを指す。
自我は意識とは異なるもので、飽くまでも心の機能や構造から定義された概念である。
無意識的防衛を行い、エスからの欲動を防衛・昇華したり、超自我の禁止や理想と葛藤したり従ったりする。
調整的な存在である。
全般的に言えば、自我はエス・超自我・外界に悩まされる存在として描かれる事も多い。
有名なフロイトの格言としては「自我はそれ自体、意識されない」という発言がある。
自我の大部分は機能や構造によって把握されており、自我が最も頻繁に行う活動の一つとして防衛が挙げられる。
が、この防衛は人間にとってほとんどが無意識的である。
よって「自我=意識」と考えるのには注意しなくてはならない。

簡単に言うと、あなた自身である。

・エス
この二人のこと。
エス (Es) は無意識に相当する。
正確に言えば、無意識的防衛を除いた感情、欲求、衝動、過去における経験が詰まっている部分である。
人間の動因となる性欲動(リビドー)と攻撃性(死の欲動)が発生していると考えられている部分である。

まあ、反対の概念である。衝動、に近い。

・超自我
超自我は、自我とエスをまたいだ構造で、
ルール・道徳観・倫理観・良心・禁止・理想などを自我とエスに伝える機能を持つ。
厳密には意識と無意識の両方に現れていて、意識される時も意識されない時もある。
ただ基本的にはあまり意識されていないものなので、一般的には無意識的であるとよく説明される。
超自我は自我の防衛を起こす原因とされている。
また超自我はエスの要求を伝える役目も持っており、
例えばそれは、無意識的な欲求を知らず知らずのうちに超自我の要求を通して発散しているような場合である。
自我の進むべき方向(理想)を持っていると考えられている。
夢を加工し検閲する機能を持っているので、フロイトは時に超自我を、自我を統制する裁判官や検閲官と例えたりもしている。
超自我は、個人の自我の概念を含み、精神的目標を含み、
自分の欲求や空想や感情や行動を批評したり禁止したりする、通常は良心と呼ばれる精神的装置を含む。
超自我は、イドとは反対方向に働く。
イドは、その場の自己満足を求めるのに対して、
超自我は、社会的に適切な方法で行動するよう求めて、イドと戦う。
超自我は、我々の正誤の判断や、罪の意識をコントロールする。
超自我は、社会的に容認される行動を行うように我々を仕向けて、我々が社会に適合するのを助ける。
超自我の要求は、しばしばイドの要求とは反対であり、
自我は、両者を和解させようとして、困難な時を過ごす。

衝動を文化的倫理観や価値観や教育やらで「考え、止める」のが超自我である。
図式が検索すれば出てくるので参照していただければわかりやすいかと。



《概要》
哲学人は20■■/■■/■■ 10:30頃、自ら■■研究所まで赴き、イドの二人が普遍的無意識から抜け出したため情報を提供してもらいたい、と言及したこと、及び、当時その場にいた職員が一斉に雑談をやめ作業に戻り始める、いつもお菓子を食べている人物がその封を閉じる、受付が緊張し始める、当の異常が伴ったため確認されました。また、これにより確認できていない哲学人「普遍的無意識」「トーデストリープ、レーベンストリープ」が存在するという可能性が示唆されています。
本人は薄い茶髪、「浅瀬のような」瞳を持つ青年で、第二次世界大戦中の工務服のようなものを着ており、帽子を常にかぶっています。背面に羽と輪の模様がありますが、これは哲学人「普遍的無意識」のものに似ているとの情報があります。発話、発言は日本人男性並みです。
能力として、相手のとの記憶、感情同調と、トーデストリープ・レーベンストリープの退治、周囲における集団へのルール適応能力向上などがあげられます。
その能力を応用するにあたって、哲学人犯罪取締課の専属哲学人となっており、主に加害者・哲学人への尋問に充てられます。そのほか、対テロ部隊への配属、教団内侵入の際の「洗脳が甘いもの」への保護にも大いに貢献することが見込まれます。
担当職員は蝶野あみです。これは当哲学人による希望です。別の職員を充てる場合は確認を取ってください。

「って、書いてあるけれど、正確に言えばあの「かみさま」ってぬかしてるやつは上司みたいな感じになっているんですよ。あのちび二人組をとっちめたりするのが本来の仕事です。まあ、めんどくさいしごとですよ言ってしまえば。へっぽこやってられるうちはいいんです。問題は、暴走するとか、命まで天秤に乗せるとかいう馬鹿が出た時だけで。」
まあそれがしごとじゃあないか。
「いや、あのバカ悪魔たちはいいんですよ。問題はにんげん。」
そればっかりはほんまにどいつもこいつもでんなあ。
「本来の天使はこっちなのに羽真似してるのは許しませんけど。」
そこ気にしてたのねえ??というか、ここに羽について書かれてないじゃん。いいの?
「え、羽は本気を出すときしか出ないので。まだ確認されてないから書けないんでしょう。」
えーでも、シアちゃん知ってるんじゃないの?
「まあそんなこといいんですよ、って、こらー!チョコ全部食べるな!!!」

「ばれた!!!」
「やべー!!逃げろ!!!」
あーあ。たいへんだあ。




僕は、個人的無意識は個人的無意識で、別にそういうシステムとしか思っていなかった。だから、人間を目にしても、そうやって上に上がってきた「意思を持っていると勘違いしている誰か」なんてどうでもよかった。
僕よりも大きな概念の、僕に実体化するように命令したあの人は興味津々で、ニコニコしてて、「どうせなら業務も楽しい方がいいだろう」とか言っていた。あの人はどちらかというとイドたち、あの、ちび悪魔とちび堕天使の方に寄ってると思う。あくまで、無意識は無意識ってことだと推測する。僕は相反する概念だから、まぁサポートはするけど、気ままにはできないし、それなりに仕事ができないといけない。それも含めて、人に愛着がつかないっていうのは良いことだと思っていた。
とある日、僕のところには哲学人の疑いのある個人的無意識の暴走を止めろ、という依頼が入った。どうやら研究員にはミーム汚染がきついらしい。たしかに普遍的無意識のところに人間が送られるのを見るのは、些か良いものではない。溶けていく人間は不快感しか及ぼさない。そう思って現場に向かうと、やはり暴走している「それ」から3メートル離れて待機している状態だった。人間たちはそこそこに困り果てていたし、やられていた。 ミーム汚染は人の意識を染め上げて同じ映像をループさせている。それが映し出していたのは、

蝶、だった。

僕は現実の世界から微妙に沈んで、個人的無意識を垣間見る。僕は若干上にも残っているからまぁ他の人にもびっくりはさせないだろう。それにしても綺麗だ。周りに飛んでいるさまざまな蝶は大体8種類だろうか。嵐のように色が周りで羽ばたいている。混ざり歪んでいる絵の具の中心は、意外なことにまだ枠があった。いや、枠ではなかった。
内側に蝶が溜まりに溜まっていく、神経細胞。異質だ。明らかに個人的無意識に背負える範囲を超えている。ラグが起きて歪んでいっているのだろうか、時折赤や緑のフラッシュがそこを横切る。そこを少しすくうと、強烈な歪みと、使い慣れた圧力が襲った。僕の認知が周りによって歪んだのかそれとも蝶が曲げたのか。周りで一斉に羽ばたく極彩色。中心に残っていたそれに触れ、ゆっくりと蝶を避ける。
そこに残っているものがなんであるのか、そもそもそこにあるのか、いまいちつかめなかった。でも、「何か」が「何者か」として意識をもつことは分かった。意識がある、心があるなら、その形は曖昧でも僕らには共有できる。わかるなら、その形を見つければいい。それを描けばいい。僕らは心理学で、心理学は、心を扱うんだから、扱えるなら手助けできる。しかも、これは、ゆがんだ人間に近似している。なら、当然、人間のように話せばいい。
人間には記憶と意識が存在し、それが積み重なりつつ自我になっている。誰か……の自我はとりあえず女子で、……僕は存在できそうだけどあまりにもデータがない。記憶が参照できない。蝶が周りで舞うのが目障りだ。面倒な個人的無意識だが、周りへの被害は抑えなければ。自我をもとに近づける……名前、名前のデータがゆがんでいる。蝶が飛ぶ。蝶の精神。蝶の夢。……仮の名前を作るしかないのかな、これ。あまり得意ではないのだが、データが奥底に眠っていないなら仕方がない。

蝶を捉える脳の神経細胞。神経細胞のネットワーク。網目状の、意識。

単純すぎてバカみたいだが、思い浮かぶ名もなし。キラキラネームでもないし、あみ、という名前自体は何も悪くない。何人か除いたことがある名前だ。本当の名があるなら、まあそれに置換されるだろう。あのお気楽な人もやるときはしっかりと仕事をこなすから。
さてと、被害者が増えないうちに、そして、「あみ」さんが他人から見はなされないように、仕事をするとしよう。

「落ち着いてください、『蝶野さん』」


それにしても、変わったよなー
「何がですか?」
もちろん、きみだよ。
「まあ、人間のこと勉強しましたし」
違うよ、もっと無感情だったし、もっと堅物だったし、もっと冗談もわかんなかったじゃんさ
「そりゃあ、僕よりもほかの人の比重が多い概念でしょう。感情は。」
じゃあ、なんで、蝶たちに付き合ってんのさ
「なんですか。個人の問題でしょう。」
個人的なことなんてなくシステム的に動いていたくせにー
「うるさいですー。」
えー教えてよ。気になるじゃん。
「んな、個人を勝手に名前つけしといて、ほっといたらおかしいじゃないですか」
まあ、それもそうだけどさ、君ならそういうだろうし。
「本当のこと思い出して、僕が付けた名前じゃなくなったら、まあ、離れよっかなーって思ったんですけど、思い出さないしややこしいし、他人にもばれてないし。人間ってやっぱりよくわかりません。」
そう?案外パターンあるじゃん?でもさ
「まあ、そうですけどー」
まーまー、たまにはいいんじゃない?あはははははは!!!
「はあ……笑わないでくださいよー……どっか行ったし。」

「別にいいじゃないですか。」

「僕だって、もう個人的無意識ですから、感情を持つことだってありますよ。バカみさま」


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