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【ぱんでもPOG】活躍しそうな馬の探し方-上級編その1-

全体公開 3943文字
2022-06-05 21:40:26

今シーズンはどうしてもたたんたを負かしてやりたいという方向けの内容です。

前回の中級編までで指名時に抑えておくべきポイントはひと通り紹介できたと思いますが、その他にも人とは違う視点で指名馬を探したい、今年は絶対にたたんたの鼻を明かしてやりたい、という方向けに上級編を用意しました。通常はこんなことまで考えなくて良いので蛇足とも言えますので、本当にお暇な時の読み物程度に捉えていただければ幸いです。


・今シーズンに特化した種牡馬考

2019年の繁殖シーズン途中で種付けを中止しその後死亡したディープインパクトは、日本で血統登録された今シーズンデビューの6頭が最終産駒となります。もちろんこの6頭から指名するのも良いですが、他の種牡馬からも選ばざるを得ないのは避けようのない事実です。
ディープインパクトと交配予定であった牝馬たち(=生産現場で期待の高い繁殖牝馬たち)が代わりにどの種牡馬を選んだか考えたとき、ディープインパクトを父に持つ種牡馬に流れたと考えるのが自然でしょう。特に、予約でいっぱいになっていそうな既存種牡馬よりも新種牡馬でありディープ産駒のサトノダイヤモンドリアルスティールらには優秀な牝馬が集まっている可能性があり、今シーズンは例年以上に新種牡馬を意識するべきだと考えます。

その他の新種牡馬で注目は、サンデーサイレンスの血もキングカメハメハの血も入っていないサトノクラウンがPOG人気薄の単独指名から化ける可能性を秘めていると思います。母系にディープやキンカメ+それらとの配合で成功した血の入った牝馬ががいれば検討の価値が大いにあるでしょう。

同様にキングカメハメハも2019年は種付けを見送っており、その後死亡したことから今シーズン以降に産駒はいません。キンカメ産駒の新種牡馬ミッキーロケットはサンデーサイレンスの血をもっておらず、こちらもサンデー系の優秀な牝馬との仔が期待できるでしょう。
(追記:6/4から新馬戦が始まり、初週でサトノダイヤモンド、サトノクラウン、ミッキーロケット産駒がそれぞれ勝ち上がりました。マインドユアビスケッツ、デクラレーションオブウォー産駒もそれぞれ2着に入っており、新種牡馬勢はかなり良い出だしと言えるでしょう)

既存種牡馬では種付けシーズンの前年、2018年の競馬界を思い返すとアーモンドアイが牝馬三冠+ジャパンカップ制覇のインパクトが強烈で、ロードカナロアに大きな期待がかかると言えるでしょう。


・ぱんでもPOGで勝つための本当の距離適性

中級編ではマイルをこなせる馬が強いと述べました。2歳時から活躍の場があり、早くからポイントを稼げるためです。
しかし、終了したぱんでもPOG 2021-2022を振り返ると、2位のにたごんさんはそのポイントのほとんどをイクイノックスで稼ぎ出しています。イクイノックスは2歳時に重賞勝利こそあれど、その後は長期放牧となり皐月賞、ダービーのそれぞれ2着のみでありながら当シーズン2番目のポイント獲得馬となっていることから、クラシック制覇の一撃の重みは相当なものであると考えます。
そのためマイル前後で早くから稼げる馬は確保しつつも、クラシック(できれば牡馬)で戦える指名馬の確保も重要であると言えるでしょう。

しかし中距離でも走れる馬の重要性は理解できても、中級編で紹介した種牡馬リーディングの平均距離だけで分かるのはせいぜい短いか長いか程度で、指名馬個別の距離適性までは掴みにくいのが実情です。

他に判別する方法としては、検討馬の馬体写真を見る手法があります。一般的に競走馬は、胴体が短い方が短距離に向いており、胴が長い方が長距離向きであるとされています。クラシック路線を狙う馬なら、極端に長いものは避けつつも、短くない胴体を持つ馬を探すのが良いと考えられます。

ここで重要なのは一つの要素に留まらず、血統などの他の要素と組み合わせて総合的に判断することです。馬体を見るポイントは胴体以外にもありますのでそれは後述します。


・遺伝学的観点から見た距離適性

ぱんでもPOGで勝つために皐月賞やダービーを勝てる距離適性をもつ馬の探し方を紹介しましたが、馬体の見方は難しく、基準も胴体の長さだけでは判断も難しいと思います。そこで次に紹介するのが遺伝学的側面です。

サラブレッドのゲノム情報は2000年代にすべて解明されました。
サラブレッドの染色体は64本で構成され、その18番目の染色体に存在するミオスタチンという物質が、競走馬の距離適性に大きく関わっていることが確認されています。ミオスタチン遺伝子はウマの筋肉の発達に影響を及ぼしていて、人間の陸上選手においても短距離走選手は筋肉隆々でフルマラソン選手がスリムなのと同様のことがウマにおいても起こっています。

ミオスタチン遺伝子の塩基多型は「C」と「T」から構成され、「C/C」「C/T」「T/T」のいずれかの配列を持っています。
仔は父母からそのうち1つずつを引き継ぎ、また「C/C」「C/T」「T/T」のいずれかの配列になります。引き継ぐパターンとその割合は下図のとおりです。学校の理科で学んだヒトの血液型と同じですね。




そしてこの配列ごとに、実際にサラブレッドからDNAを採取し活躍したレースの距離を当てはめていったところ

C/C型 1000-1600m
C/T型 1400-2400m
T/T型 2000m以上


であることが報告されています。
つまり、このミオスタチン遺伝子の配列がC/T型である競走馬を指名できれば、皐月賞やダービーを狙えるチャンスが生まれてくるということになります。
T/T型も良さそうに見えますが、C/C型は筋肉の成長が早く、T/T型は遅めという報告もあるそうなのでPOGでクラシックを狙うにはC/T型が無難でしょう。

個別の競走馬のDNA型なんてただのファンである我々が知ることなんてできないと思われるかもしれませんが、実はあります。
遺伝子検査はJRAの関連機関である競走馬理化学研究所が「プラスビタール・スピード遺伝子検査」として馬主や関係者を対象に有料サービスにて検査を受け付けています。

馬主に開かれているということは、初級編で紹介したようにクラブ法人であれば情報を公開している可能性があるということです。有名なのは広尾レースで、会員でなくても広尾サラブレッド倶楽部のサイトで募集馬の血統情報として堂々と公開されています。
広尾レースと言えば現役馬だとパンサラッサ、バスラットレオンなどを保有していて、昨シーズンのPOGではキングエルメスが活躍していました。広尾レース保有馬でC/T型の馬を見つけて指名馬にしてみるのも良いですし、これによって父母の遺伝子配列を上図から想像し、他の馬に応用させるのも良いでしょう。

日本の種牡馬のほとんどはC/T型と言われていますが、ロードカナロアはC/C型、ディープインパクトはT/T型であったとされているそうです。検討材料にはなりそうですね。

では仮に父親がロードカナロア、母親がレシステンシアの仔だったら絶対にT/T型は生まれないので早めに活躍出来てどんなに長くても中距離までの競走馬になるかというと、ミオスタチン遺伝子的にはその通りですがそれだけで決まらないのが生き物です。


続いては遺伝子から離れて、馬体から見て分かる競走能力について紹介しようと思っていましたが、長くなってしまったので続きは「上級編その2」として後日改めて投稿しようと思います。


■記事一覧
【お誘い】ぱんでもPOG 2022-2023で遊びませんか
【ぱんでもPOG】活躍しそうな馬の探し方-初級編-
【ぱんでもPOG】活躍しそうな馬の探し方-中級編-
・【ぱんでもPOG】活躍しそうな馬の探し方-上級編その1-
【ぱんでもPOG】活躍しそうな馬の探し方-上級編その2-


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